第7話 赤い家
朝の夢をぼんやり覚えているので書き留めようと思います。
心を食べる赤い家、そんな世界があったならどうでしょうか。
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私はある町に引っ越して来た。
活気のある市場とは少し離れているが過ごし易いところだ。
前に住んでいたところよりも空気が澄んでいるのか、身体が軽く感じる。
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今日は朝市の日だから、町まで出掛けよう。
そうして少し早めに起き、
また随分と身体が軽くなったなぁ、と感じながら気分良く外に出た。
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町は活気立っていて、煩わしさを感じるほどだ。
あちこちで値切りの交渉や、上ずった接客の声、姦しい女達、走り回る子供の足音が聞こえてきた。
だが、身は軽い。
軽快に歩き出し、日用品や食料品を揃えていった。
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大分必要な物も揃ったところで、
さて帰ろうかと思っていると、
こちらも朝市終わりなのか恰幅の良いおばさま方が井戸端会議を嗜んでいた。
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聞いたかい。
あぁ、聞いた聞いたよ。赤い家に誰かが住んでるって噂だろう。
そうさ。あの、赤い家だよ。
誰だか分からないが、なんでまたあんなところにねぇ。
赤い家がどうしたって言うんだい。
あら、あんた知らないの。
昔から言われてるじゃないか。あのね、あの赤い家には心の無い者住んでいるんだよ。
心の無い者ってなんだい。
心を赤い家に取られていくのさ。
どうしてまたそんなことを。
さぁね、知りやしないが近寄るんじゃないよ。
不気味なもんさ。
あぁ、怖い怖い。
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赤い家は心の無い者が住んでいるから近寄ってはいけないよ、と言われた。
赤い家はこの町で1つしかない。
赤い家に住むと心が無くなるようになるんだ、と言われた。
赤い家には最近越して来た者がいる。
赤い家に近づく者は心が無くなるんだ、と言われた。
赤い家は私の家なのだ。
私は心が無いのだろうか。
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最近、身体が軽くなった。
そういう気持ち、ではなく、
本当に身体の中身が段々と少なくなっていっているのだ。
私はこの赤い家に、心の臓まで取られてしまうのだろうか。
多分、そうなのだろう。
だが、もう逃げ出すことは出来ない。
私は心の無い者だから。
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だいぶ分かりづらい夢なんで適当に書いてるんですが、キーワードは
「赤い家」「心の無い者」でした。
おばさま達は「心にもない」事を言っていたり、移住してきた私は「心もとなく」、とか色々単語が出て来てた気がするんですがそこはボンヤリ。
〈簡易設定〉
・赤い家
心(心の臓や気持ち)を奪う家。
とりあえず、血の色だから赤って事にしておこう。
心の無い者が心を得る為に他者から奪い取るために作った家。
町の少し森側にある。
街の中で赤い家はこの一軒のみ。
・【私】
夢の中では、夫婦?二人組?の設定。
奥さんが買い出しに行って帰って来た時にはもう…。
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拙い設定で申し訳ないんですが、どこか使えるところがあったらどうぞ使ってください。
夢を供養するのすら、他力本願。
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