第48話 オレ流牛丼!サイドメニューが……。
私は、車で事務所に戻っていた…
車のナビの時計を見た。11時50分であった。
「もう昼か…途中で昼飯食べて行くか…」私は呟いた。
事務所の手前の駅の近くに駐車場のある牛丼屋があった…
私は、駐車場に車を停めて、牛丼屋の看板を見た。
「吉野家」と書いてあった。牛丼の全国チェーン店である。
私は、吉野家に来るのが久しぶりであった…
私は、店に入り店内を見渡した…昼時なのに意外に空いていた。
客は、カウンター席に3、4人しか居なかった。
私は、カウンターの端の席に座った。すぐに60前後のおばちゃん店員が水を持って来て、私の前に置いた。
そして、「いらっしゃいませ。おきま…」と言いかけた時に、
私は遮るように言った。
「牛丼の並と玉子と味噌汁!」
おばちゃん店員は、注文を繰り返し厨房に戻った。
私は、吉野家ではいつも同じものを頼むのでメニューを考える必要がなかった。
私が水を飲もうとしたところで、おばちゃん店員がトレーに載せた私の注文の品を持って来た。
私は、「さすがに早い!だな…」と心で呟く。
私は、まず牛丼にカウンターに置いてある七味をたっぷりかける。
それから、トレーの上の小鉢に入った生卵を箸でかき混ぜてから、七味のかかった牛丼の上にかけた。
そして、最後にカウンターに置いてある紅ショウガを牛丼の上に山のようにのせる。
これで完成「オレ流牛丼!」
私は、その牛丼を一気にかき込む。
「旨い!やっぱり牛丼は吉野家だな!」私は、心で叫んだ…
私は、牛丼チェーンの牛丼では、断トツで吉野家の牛丼が好きだ!
私は、一気に食べると最後に味噌汁をゆっくり飲んだ。
味噌汁を飲み終わると、私はコップの水を一気に飲み干し、伝票を掴んでレジに向かった。
レジでおばちゃん店員が言った。
「Tカードは、お持ちですか?」
私は、Tカードを渡した。
おばちゃん店員は、Tカードをスキャンしてから言った。
「520円です。」
私は、「エッ!」と心の中で叫んだ…
いつもは、500円だったからである。
私は、おばちゃん店員に渡した伝票を覗き込んだ。
するとそこには、「玉子70円、味噌汁70円」と書いてあった…
私が、しばらく吉野家に行ってない間にどちらも10円ずつ値上がりしていたようである…
私は、520円を支払い、外に出た。
外は、10分前と変わらず、ポカポカ陽気であった…
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