氷の棺、もしくは船

「そういや、今度眠ることに決めた」

 ファストフード店のサイドメニューをつまみながら、目の前の友人は何でもないように言った。

「は?」

 俺はというと、持っていたホットコーヒーのカップを手から滑り落とした。味の薄い割になかなか落ちにくいコーヒーの染みがTシャツに広がっていく。運ばれるそばから冷めていく仕様のおかげで熱さはなかったが、いっそのこと火傷でもしてしまえばこの話を中断できたのに。

 床の異常を検知してやってきた清掃作業員がせこせこと残りのコーヒーをカップごと片付けていく。その間、十秒。些細な作業の担い手がヒューマンからアンドロイドと人工知能に代わってからこの記録はどんどん更新されている。

「大丈夫?」

「大丈夫なわけあるか。というか、お前の方こそ急にどうしたんだよ」

 慌てた様子で覗き込んできたそいつを手で制すると、そこにティッシュが渡される。仕方がないので、特に必要なわけでもないがTシャツの布地に擦り付けておいた。たかがTシャツ1枚。こんな安物の大量生産品には代替があるので、明日の朝にはダストボックスに捨てられている。

「いや、ほらね。僕ちょっと肉体のあちこちが規格落ちだからさ」

「その言い方やめろ」

「ごめん。えーっと、最近また発表されたじゃん。計画冷凍睡眠」

「それは知ってる。ってか、知ってるからびっくりしたんだよ」

 携帯端末の画面を操作してニュースサイトを開く。政府が第七次計画冷凍睡眠の希望者を募っているという報がどこもかしこも一面を彩っていた。

 解消された人口減少問題を嘲笑うかのように地球各地で起きた気候変動や環境の変化は、深刻な食料不足をもたらした。しかし、人間は一度得た贅沢をそうやすやすと手放すことはできなかった。今だって、大して腹が減っているわけでもないのにファストフード店に入って適当にポテトフライをつまんでいる。生活水準は、食料問題が発生した三十年前と大して変わっていない。そこにどんなからくりがあるのか。

 要は、人口に対して食料生産が間に合わないのであれば、口減らしして賄える分を確保しようという動きになったのだった。幸いにも、電力供給さえあれば食料生産自体はほぼ自動化されているわけで、労働力と人間の数を同じとみなさなくなって久しい。今日の食料不足は単に生産に使える土地が少なくなったことに起因していた。後は人類の数さえ減れば、食料問題は当分の間は無視できるだろう。最高学府の学者団体がそうやって提唱したことで、一気に政府は舵を切った。

 しかし、非人道的な手段で人口を抑制することは倫理が許さない。近代以降進歩してきたという人類の涙ぐましい道徳観からすれば、それは蛮行に値する。そこで担ぎ出されたのが医療目的で研究が進んでいたコールドスリープ技術だった。当時としてはあまり目立たない分野だったらしい。というのも、冷凍時の温度変化に依る体液の膨張などの観点から難しいとされていたからだ。当分は実用化には程遠いと言われていた。

 しかしながら、コールドスリープは、開発が国営事業として発表されてから瞬く間に実用化された。ナノテクノロジー技術の根幹となる重大な理論が運よく発表されたのと、膨大な政府からの投資によるものらしい。コストとプレッシャーがかかれば人類は十数年で月に降り立つことができるし、人を未来へ送り出す氷の棺を作り出すことだってできる。

 そうして完成したコールドスリープ技術を使って、人口の数割を代わる代わる眠らせる計画冷凍睡眠が行われるようになったのが二十年前。その間に行われたコールドスリープは六回。

 そして、つい最近発表された第七次募集に目の前の友人、サイトウは応募したというのだった。

「そんなに驚くようなことかな。だって、毎回全人口の一割以上の人が眠ってるんだよ」

「どうせ希望者が不足した場合に備えて、区画ごとにいつの冷凍睡眠に割り当てられるか決まってるじゃん。わざわざ自分で行かなくていいだろ」

 苛立ちが言葉に滲む。わざと端末の画面を切って乱暴にポケットへと突っ込んだ。

「まぁね。でも寝て起きるだけだし」

「その間に周りの時間は進んでいくんだぞ。お前それでいいのかよ。『今』は戻ってこないぞ」

 荒くなった俺の語気に対して、少し申し訳なさそうに眉を下げて彼は笑った。

「いや、ね」

 アイスティーにガムシロップを二つぶち込みながら、サイトウは続ける。

「さっき言いかけたけど、僕あんまり身体が強いほうじゃないだろ。子供の頃からいつ死んでもおかしくないなって思ってたし、長生きするためにやりたいことを我慢するのも嫌だったからそれなりに生きてきたんだけどさ。なんかね、一度くらいは世のためってやつをしてみたいんだよね」

 彼はさらにもう一つガムシロップを手にとって、少しの逡巡の後にそれを脇に置いた。

「第十三次までは待ってらんないなぁって思ったら、じゃあせっかくだし今体験しておくべきかなって思ってさ」

 変わらずのんびりした口調で続ける友人の言葉が、半分も頭に入ってこなかった。ショックを受けていた自分に一番驚いた。何かと気が合って続いた友人関係ではあったが、社会人になれば疎遠になっていくものだろうとも思っていた。しかしそれは緩やかなつながりの切れ方であって、いざ急にそれがプツンと切れてしまうと言われると、戸惑いが勝る。

 同じように、計画冷凍睡眠だって毎回人口の一割の人間がその生活から切り離されることなんて考えもしなかった。いや、知識としては理解していたが、想像してこなかった。いつか自分自身に振りかかることかもしれないと言っても、当分先のことで今の自分には関係ないと思っていたこと。それが突然目の前に現れると、人は驚きのあまり腹が立つらしい。余分な知識が増えてしまった。

 何か掛けるべき言葉はないかと考えてみたが、大したことは出てこない。代わりに、どう説いたところで本人がそう決めてしまったのならば動かしようがないだろう、と冷静な判断が急に胸を滑り落ちていった。

「そうか。寂しくなるな」

 口から出たのは、ありきたりな感傷の言葉だった。街中にある、手軽さが売りのチェーン店にはよくお似合いの陳腐さだ。

 サイトウは、その言葉をどのように受け取ったのだろうか。彼は氷の溶け切った薄いアイスティーを飲み干して笑った。

「実際に色々動くまではしばらく時間がかかるからさ、また近いうちに遊んでくれよ」

 その言葉通り、彼がコールドスリープに入るまでの数か月の間、特に変わったこともなく俺たちは過ごした。お互いの家か適当な店に集まってはどうでもいい話を繰り返す。感傷に浸ったところで彼の決意は変わりそうもない。そもそも、そんな説得をするのも何だか違う気がする。コールドスリープについて。彼と俺の関係について。そういう色んな事を考えるのも面倒で、だから適当にやり過ごしてしまえば、あっという間に時間は過ぎて行った。

 最後に会った時も、いつものように俺たちは別れた。自動タクシーの最終便の時間が繰り上げされていたことに気づかずに慌てて駅まで走る羽目になったものだから、締まらない最後だった。

「あー、酔いながら走るとか無理だわ」

「最近、繰り上げ多いよね」

「自家用車持ってりゃ気にせずに飲めるんだけどな」

「でも僕、自動運転の動きのスムーズさって逆に酔っちゃうんだよね。何とかならないかな」

「知らん、俺は今吐きそうだ」

 会話もそこそこに夜の歩道を駆ける。酩酊状態の視界の中で街の灯りがぼやけて、走る度に光の筋を引いた。然程飲んでいなかったサイトウのほうがまだ足取りがしっかりしているようで、少し先を走っている。サイトウと俺が次に会うのは十年後らしい。急に可笑しくなって、思わずむせた。その拍子に涙が出た。何泣いてるんだガキじゃあるまいし、と自分に言い訳しているのがくだらなくて、余計に笑えた。どうせ自分以外に誰も見ていないのに、何に格好をつけているんだろう。

 結局、ほうぼうの体でなんとか駅にたどり着くと、最終の自動タクシーが辛うじて残っていた。二人して乗り合わせて息を整える。「駆け込み乗車はおやめください」とアナウンスが聞こえた。

「ねえ、このアナウンス100年前から変わってないらしいよ」

「マジか。でも10年後には変わってるかもしれないぜ」

「じゃあ確かめといてよ」

 二人で顔を見合わせて笑い合った。やがて扉が閉まって、タクシーが人通りもまばらな夜の街に滑り出して行った。隣で笑うサイトウの息が熱かった。

 それからどうやって帰ったのかは正直覚えていない。明くる日、俺が目を覚ますと自宅のソファの上だった。部屋に置かれた家庭用管理AIが俺の視線に合わせて時刻を表示させる。昼前11時。大学に直行するには微妙な時間だった。午後の授業を諦めてもう一度寝るか、それとも余裕をもって支度を始めるか。ぼうっとした頭で悩んでいると、ソファの下に腕時計が落ちているのを見つけた。このご時世にわざわざ時計なんてものを愛用している人間におれは一人しか心当たりがない。手に取り上げてまじまじと盤面を見てみても、それはいつもサイトウが腕に付けていたものに相違なかった。それがどうしてここにあるのか。

 駅からはサイトウの家が近かったはずだから先に彼が料金を払って降りたのだろうが、その際に忘れていってしまったのだろうか。それを俺が目ざとく見つけて拾っておいたのだとしたら辻褄は合う。腕に付けているはずのものを忘れるなんて馬鹿なことがあるか、という考えが頭をよぎるが、酔っ払いの奇行に理屈はない。どうせ締め付けが気になって外したところをそのままにしてしまったのだろうと合点して、俺は腕時計をローテーブルの上へと置いた。

 今度会う時にでも返せばいい、と考えながら洗面所へ向かう。きっとまだ酔いが残っていたのだろう。その時の俺は、サイトウと再会するのが少なくとも十年後だということをすっかり失念していた。


 そうして彼は眠りについた。


 俺は相変わらずの日々を過ごした。友人が一人いなくなったところで、社会に大した影響はなく、恙なく毎日は回っていく。朝起きて大学に向かっていたのが、いつの間にかどこかの企業ビルに通うようになったが、それも些細な変化だった。大学を卒業してからそれきり疎遠になった人間が大半だった。それは予想通りだったが、意外に未だ細々と交流のある人間もいる。職場で新たに出会った人間ともそれなりに上手くやっていくことができている。多少の悩みはあるが、特筆すべきことでもない。いい事も悪い事も同じように起こるので、それをどう感じるかが人生の所感を分けるのだといつからか気づいた。

 あのファストフード店で受けた衝撃も夜の歩道で感じたセンチメンタルも、後になってみれば他愛ない出来事だった。少々非日常的な決断をした友人のことを思い出として処理することに罪悪感はない。

「そういうものだよ、人生って」

 なんて、お決まりの歌詞を歌うシンガーの気持ちが今ならなんとなくわかる。

 ただ一つ、変わったことと言えば、俺の左腕に黒いベルトの腕時計が巻かれるようになったことだった。

 サイトウと当分10年後まで連絡がつかないということを俺がようやく思い出した後も、彼の腕時計は自室のテーブルの上に放置されていた。返す本人が不在なのであれば仕方がないだろう、と気にも留めていなかったが、数週間経ったある日何気なく見遣ると、それはどういうことか止まっていた。

 電池切れだろうかと思って裏を返してもそれらしきものが見当たらない。そもそも、腕時計の機構をよくわかっていなかったのでネットの知識を参照してみれば、どうやらこの時計は自動巻き式だということが分かった。腕に着用しているときの動きで勝手にゼンマイが巻かれて動き続けるのだという。逆に、そのまま放置しているとゼンマイが巻かれずに止まってしまう代物だそうで、彼の時計が止まっていたのもそれが理由らしかった。電気の力を使わずに動く装置など見るのは初めてで、まじまじと見つめる。電池交換の要らない代わりに毎回腕に装着しておかなければならないのは、便利なのか不便なのかわからなかった。

 とはいえ、そのまま放置しておくのもなんとなくキマリが悪く、一度手動で巻いて時間を合わせてからずっと、それは俺の左手首に収まり続けている。

 

 腕時計には意外な効果があった。何かと人の目に止まって話のタネになるのだ。特に好事家の中では人気が高いらしく、

「趣味がいいね」

 と仕事の相手に好印象を持ってもらえることが多かった。

「いえ、友人の勧めで付けてみたはいいのですが、自分はまだまだ疎いもので。お詳しいんですか?」

 と返すと、目に見えて機嫌を良くした取引先が色々と教えてくる。自然と弾んだ会話の後の仕事はうまくいくことが多かった。俺自身もマニアとのやり取りを繰り返すうちに、すっかり時計をはじめとした骨董品について詳しくなってしまった。その知識がまた別の取引先で役に立つものだから、世の中はうまくできている。

 ついでに、時計がしょっちゅう視界に入るので、自然と時間を気にする癖がついた。サイトウがおおらかな性格のくせに時間管理はしっかりしていたのはこれが原因だったのかと今更になって理解した。不在の友人について新たな発見をするとは思わなかったが不思議と違和感なく己の胸にしまわれた。

 

 十年の間に俺は年を取った。その十年の時間を左腕に巻いた腕時計が刻んだ。最初はどう扱っていいのかわからなかった俺も、五年過ぎた頃には難なく手入れをするようになった。手入れをすればするほど愛着がわいた。個人差はあるだろうが、兎に角、俺の性には合っていた。他にもいくつか古道具屋で時計を買ったが、腕時計だけは彼のものを使い続けた。その間、一度もその針が止まることはなかった。

 サイトウが目を覚ましたら、これを返しに行くことにしよう。そして、この十年の間の出来事を話そう。あの別れの日の間抜けさを笑って、一体彼がどうして腕時計をあの場所に忘れていったのかの答え合わせをしよう。十年が近づくにつれて、そんな考えが浮かぶようになった。

 しかし、十年経っても腕時計の持ち主は目を覚まさなかった。

 彼だけではなく、第七次計画冷凍睡眠に参加した人すべてが眠りについたまま、目覚めなかったのだ。予測されていなかった事態に、社会は大きく傾いた。続くはずだった第八次計画は直ちに中止され、原因の究明が急がれたが、わからないまま更に一年の月日が経った。

 突如起こった悲劇に対する混乱と同情はやがて冷凍睡眠の継続をどうするかという議論に移り変わり、それが難しいとわかると、今度は食料問題が再燃した。棚上げにされていたすべてが振りかかり――世界は、今度こそ大きく変わった。


 *

 俺はその後の動乱を生き残った。人工知能やアンドロイド、情報通信技術などの多くのものが失われ、装飾品だったはずの腕時計は、日々の時間を生きる人間の標になった。

「共同作業の中から時間を記録する必要が生まれた」

 という教科書の一文を実感する日が来ようとは、生きるということはなかなか奇妙なものだ。

 ある日、いつものように農作業を終えて旧市街地の方へ使えそうな金属を漁りに行こうとしていると、末の娘が急に服の裾を掴んできた。

「私も行きたい!」

 何でもやってみようという年頃なのだろうが、俺は渋い顔をつくった。旧市街地はかつての混乱の中で倒壊したビルの残骸が地面を埋め尽くし、地下空間などもたくさんある。危険が多く、あまり人が進出できていないエリアだ。農業にも向かないため、開発も後回しにされている。

「今日はダメだ。お前はもう少し大きくなってからにしよう」

 渋い顔をして首を横に振れば、娘は一段と大きな声でこう言った。

「でもね、市街地の近くの地面に穴が開いててね、洞窟があったの」

 この前、お隣のちぃちゃんとこっそり行った時に見つけたの。と怒られるのが分かっているのか小さな声で付け加えた後に、彼女はどうしても見てみたいとせがんだ。

 突如、妙な胸騒ぎがした。動乱の最中、目覚めなかった彼らの事などすっかり忘れていたが、そういえば行方が分からずじまいだったことを思い出す。腕に巻いた時計は、変わらずに時を数十年分刻んでいた。鼓動の音に合わせて秒針がカチカチと音を立てているような錯覚がした。ふいに、サイトウがアイスティーにガムシロップを追加投入しようか迷って結局やめたその仕草を思い出した。その時彼の腕にあったはずの時計の音が、今は自分から聞こえている。不思議な感覚にとらわれた。

 文明が後退してから生まれた小さな娘は、それこそおとぎ話の中でしか高度な科学技術を知らない。人工知能のことは妖精か何かだと思っていて、電気を自動で発電供給する技術もわからない。体液を不凍液に変えて肉体の年齢を留めたままにする技術も、細胞劣化を修復するナノテクノロジーも知らなかった。

 だから、はるか昔に政府が地下に作ったコールドスリープ用のシェルターを巨大な洞窟だと思っても仕方がないことだ。

 長考の後に仕方なく、俺は娘を連れて市街地へ出向くことにした。

「お父さん、どうしたのそんな顔をして」

 娘に手を引かれてその場所を訪れた時の衝撃は言葉で言い表せそうにない。アラビア数字で7と書かれたシェルターの全体から大きな駆動音が聞こえた時に、思わず涙が出た。

「なんでもないよ。ちょっと、可笑しくてな」

 不安そうにそうにこちらを見上げている娘の手を握りしめて、前を向く。

「随分と遠いとこまで来ちまって。流石に一日じゃ話すのに足りねえくらいになっちまったわ」

 轟々と鳴り響く科学技術の粋にそれだけ言うと、俺は娘の手を引っ張って踵を返した。

「お父さん、中、見ていかなくていいの」

「そうだなぁ。見てもお父さんには何もできないからなぁ」

 帰り道、娘と手をつないだ左腕から、確かに時間の音がした。あの頃よりも随分と鈍く光るようになった時計は、もしかしたら返されても迷惑な代物になっているのかもしれない。けれど、とりあえず友人からの連絡が来るまでは借りっぱなしにしておくことにした。 

 **

「とは言ったものの、お前が起きてくるのはもしかしたらそれこそもっと時間がかかってからになるかもしれないから、その時に備えて現代風に手紙でも添えておこうと思う。手紙にしては長くなり過ぎたかもしれないが、人間一人分の長さだ。端折れるところは端折ったんだから大目に見ろ。あと、遅くなったがこれは返す。お前の忘れ物だ」

 終わりが近くなるにつれて段々とぶっきらぼうな口調になるその手紙を読み終えて、青年はため息をついた。傍らには薄まったアイスティー。その横にガムシロップの空容器が三つ転がっていた。

「とんだ忘れ物をしてしまったね」

 ストローでカップの中身を撹拌しながら、青年はひとりごちる。ファストフード店の二人がけの席にたったひとり座った彼の左腕には、その年齢に似合わない年代ものの腕時計が、数秒の狂いもなく音を立てて時を刻んでいた。

 

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