#6  初めての戦い

 しばらく全員が黙っていた。


例のうどんのせいもあるが、ただただ何も言えなかった。




「ねえ、私達のサイコロはなにが出てくるんだろ?」



サキコがたまらなくなってきいた。

誰も答えなかったので、サキコは黙ってサイコロをふった。



「…何これ?…」



何もなかった…ように見えたが、よく見てみると、サキコの手には何やら白い弓矢が握られていた。



「じゃあ、私も!!」



今度はナツがサイコロをふった。するとナツの手には光でできた鎖鎌が出現した。




その時、外からゾンビのような、妙な声が聞こえてきた。



「お、おい…倒すって…あれをか?…」



タケヒコは怯えているようだ。



「たっちゃん、何怯えてるの?とにかく、早く倒さないと!!」



サキコは一番に飛び出していった。

ナツ、佐藤、リト、夕丘も後を追った。




「サイコロをふると武器が出てくるってことは、それを使ってこいつを倒せ…って事ですよね…?」



「そんなん、言われなくても解るでしょ!?」



6人はそれぞれサイコロをふって戦いだした。



但し、どうやら出てくる武器はランダムのようだ。



「うえ…なんでこんな気持ち悪いのと戦わなきゃいけないんだよお…?」



タケヒコはブツブツ言いながらもすっかり乗り気である。





その頃…



「マスター、どうやら例の輩が動き出したようです。」



「そうか…とうとう…」



如何にも悪役、といった感じの輩も動き出していた…

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