#7 空色の手紙
ドカーン!!
爆発音がすると、例の怪物(?)はいなくなっていた。
「殺った…のか…?」
リトが呟いた。
「そうらしいわね…。」
佐藤は回りを確認してからそう言った。
6人は再びナツとリトの家に戻ったが、そこには空色の封筒が置いてあった。
「…なんだこれ?」
リトがそれをとって、中身を開けた。中身は当然、手紙だった。
「それにしても、その手紙と封筒…何処かで見たような気がするんですが…」
夕丘が口を挟んだが、
「うるせえ!そんなの気のせいに決まってんだろ!ともかく…読むぜ…」
リトは手紙を読み始めた。
「ごきげんよう。我々は君達の町に我々の開発した新型ウイルス『レターズウイルス』をばらまいた者だ。いわば君達にとっては『敵』といった所かな?レターズウイルスはあらゆる人間を通して感染し、君達の町を浸食する。君達の持つ、『マジカルダイス』がどんな力を発揮するのか、楽しみにしているよ。」
「なんなんだこいつら…?なんでこんなに気取ってるんだ…?」
タケヒコは少し苛ついている。
「浸食…するって…」
サキコは怯えているようだ。
ただ、全員が心に決めていた。
こいつらの好きにはさせない、と…
「あーあ、いーんですかあ?あんなにあっさり挨拶しちゃって…」
「ま、姿を現す訳ではないんだから大丈夫だろう。ジュリ。」
「そんな事言ったって、あれ、書いてるの私なんですよ?挨拶するならもっとこう、凝った挨拶にしないと…マスター…いや、カイリさん…」
「あまり凝った書き方をすると、むしろ疑われるだろう?特に『彼女』はこういう事には敏感だからね…」
町を浸食するウイルス、レターズウイルス。その戦いの幕は開けたばかりである。
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