#2  出会い

 次の日。

普通の転校生と同じように、期待と不安が入り混じった気持ちで二人は家を出て、電車に乗った。



転校したとはいえども、学校が近いとは限らない。せいぜい電車で2駅位はかかる。



するとその時、


「あ~もうっ!!たっちゃん待ってよ~」


「ほら、さあちゃん。早くしないと遅刻だぞ。」


「たっちゃんが靴を履き間違えたりなんかするからでしょ!?」


「さあちゃんが髪の毛を結ぶのが遅いからだろ!?」


同じ制服を着た二人組が、慌ただしく乗ってきた。



兄弟には見えないが…幼なじみというやつだろうか。



二人は顔を見合わせた。


まるで普段の自分達とやりとりが同じじゃないか。


一体彼らは何者なんだ?




と、そう思った矢先に



「なあ、ひょっとしてお前達、転校生か?」


不意に声をかけられた。



「そうだけど」


と、リトが返すと、彼は意外な顔をして言った。



「へえ~っ。やっぱりそうか。あ、俺は逢崎タケヒコ。それと…」


「新条サキコです。よろしくね。」


「そうか。俺は園咲リクト。よろしく。それと双子の…」


「園咲ナツミです。よろしくお願いします。」


「待ってたぜ。噂になってたんだ、お前達の事。美男美女の双子が転校してくるってな。」




美男美女???二人は訳がわからないまま、校門をくぐった。


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