空色の手紙

若星 明花

#1 プロローグ

 _少女は息をのんだ。


彼女はサイコロを使って占いをしていた。

改めてもう一度、サイコロを振ってみる。


「…大凶…」


不安しか無かった。

これから始まる新しい学校生活に…




園咲ナツミは転校生。特技はサイコロを使った占いだ。そしてもう一人…


「おい。ナツ。なにやってんだ。飯とっくにできてんぞ。」


園咲リクト。ナツミの双子の弟だ。

料理が得意で、弁当も毎日のご飯もお手の物。


「ねえ、リト。今度の学校、どんな感じなんだろう?」



彼女は弟をリトと呼ぶ。「リク」と呼ばないのは他の同名の人と区別するためだ。




「…喋ってないでとっとと食えや。それは俺もだけどな。」



この学校生活がどれだけとんでもないものになるか、この二人にはわかる筈も無かった…

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