第41話 ルイス班でキャンプします。寒い③

 デュポン歴2021年12月31日 大晦日 午後


 ルイス班は、全員戦闘服を着て、駐屯地内の広場でキャンプをする事となった。

 広場には、男達がまだ来ておらず、アイリーンとエミリアの2人が立っていた。

 雲が少なくよく晴れているが、数日前の雪で、地面には2、3cm程、雪が積もっている。


「寒! 何でキャンプなのよ」


 北風が冷たい。


「せめてコテージでキャンプがしたい!」


「ほんとですよね……!」


 エミリアは完全に同意した。寒くて体が強張る。



「おぅ! 待たせたな!」


 ディランが大きな声でのしのしとやって来た。

 後ろには、カーター、ルイス、クリス。

 広場に到着し、男達は携えていたキャンプ道具を地面へ降ろした。


「隊長、挨拶をよろしくお願いします」


 カーターがルイスに言った。


「おう。では、これより大晦日カウントダウンキャンプを実施する」


 なんだ、このノリは。

 エミリアはイキイキとしているルイス達についていけない。


「今晩の食事用に狩りを行う。グーかパーを出せ。二組に分かれて出かけるぞ」


 狩りに行くとは聞いていない。エミリアは異議を唱えたかったが、すぐに組み分けが行われた。結果は、グーが、エミリア・カーター・ディラン・クリス、パーがルイス・アイリーン。エミリアは暫し固まった。


「じゃあ2時間後にまたここで集合な! 行くぞ、アイリーン!」


「はい♡」


 ルイスとアイリーンはすぐさま箒に乗って出発してしまった。残った四人が空に飛び立った二人を見つめている。


「アイリーンのやつ、これを機に告白したりしてな!」


 誰もが脳裏に浮かんだ事をディランは躊躇無く口に出す。

 ディランには、自分の片想いの相手を知られたくない、とエミリアは思った。




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