第3話 行ってきます

今ルームメイトが変わったばかりだからもう少し待ってぇ〜♪

そんなメールがニューヨークの友だちから届いた。

俺はiMacの画面を見ながら、仕方無い仕方無いと頷きながら言った。

まだ、ニューヨークに行けないのか、いや行くタイミングでは無いんだな、そう自分を納得させる様に頷き続けた。


少しの時間、俺は赤べこの様に頷いていた。

しかし何時まで頷いていても何も変わることはない、次を考えなければならなかった。

何時までも、この町に居たくは無かったからだ。

しかしニューヨーク以外に何処へ‥‥。

急遽予定が延期されたことで出来た空白の期間。まるで、空の箱を振る様な状態の中1人何かを探していた。


行ってきます


そう母に言った俺は、大きなバックを背負い駅に向かっていた。

行き先はニューヨークではない。

空白の期間を有益な時間にする為に日本を旅をする事にした。


あの物件が本当に良いものなのか知りたかった。





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