第65話 なぞなぞ
自分の手には届かないなんて、
そんなに簡単にあきらめないで。
あきらめないでぼくを探して。
どんなに望みが高かろうと、
ぼくならきっとかなえてあげる。
それが君の手に入るように。
地に足つかぬ気分のときにも
疲れたときにも助けてあげる。
一息つきたきゃ声をかけて。
身の置き場もないカオスの中だろうと
ぼくならきっと役に立てる。
つかのまの休息を約束するよ。
時には楽しく遊ぼじゃないか。
なんならぼくとドライブしないか?
君の目にどう映るか知らないけれど、
小回りも利くし走りも滑らかなんだ。
ぼくとならきっと愉快になれる。
子どもたちの相手も得意なもんさ。
もしもそうする必要があれば
君の重荷を背負ってあげよう。
もしもそうすりゃ晴れ晴れするなら
重荷をどんどん積み上げてくれていい。
ぼくならきっと支えてみせる。
黙って笑って不平も言わず。
つらいときには叩けばいいさ。
叩けば意外といい音がする。
打てば響くのがぼくのいいとこ。
つらいの忘れてオンガク気分だ。
ぼくならきっと引き受けられる。
怒りを情熱に変換できる。
雪に閉ざされたその街を
かの冬将軍が襲おうとも、
君を傷つけるものを遠ざけてみせる。
冷たい雪から、足元に淀む冷気から
ぼくなら君を守ってみせる。
ぼくなら君を守ってみせる。
立ち現れたその人の名は踏み台将校。
(「踏み台」ordered by tomo-san/text by TAKASHINA, Tsunehiro a.k.a.hiro)
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