ダンジョン攻略

ダンジョンの中は広い洞窟みたいだな。


『マスター。隠し部屋は真っ直ぐ行って突き当たりを右にずっと行ってください。』


了解。



俺はテンコの指示どおりに進んだ。


行き止まりだぞ。この後はどうするんだ?


『その先が隠し部屋です。』


そうなのか。


俺は洞窟の壁を殴った。


ドゴォォン!


すると、新しい通路が現れた。


通路を歩いて行くと、光が先に見える。


すると、開けた場所に出た。中は瓶に入った液体が沢山ある。


なんだこれ?


『マスター。それはポーション類です。』


こんなにあるのか。仕方ない。


俺はポイントを使って新しいスキル"収納"を得た。


収納スキルでポーション類を全て収納した。


『次は20階層です。』


20、30、40、50階層。こんな感じで俺は全ての隠し部屋に移動し、全て収納した。それぞれ防具、武器、魔導書、財宝となっていた。


よし、これで終わりだな。戻るか。


『え!?マスター戻るんですか?』


ん?そうだが。なんでだ?


『いえ。もしこのダンジョンをクリアした人が現れた時に何にも報酬がないんじゃ可哀想だなと思いまして。』


ん?でも隠し部屋が分からなかったら何も貰えないだろ?


『ダンジョンを攻略したら、隠し部屋が分からなくても攻略した人にランダムで与えられるようになってるんですよ。』


俺が全部回収したから何も貰えないってことか。確かにそれだと攻略した人が可哀想だな。


『はい。ですからマスターが攻略者になればいいと思います。』


なるほどな。それで?ダンジョンボスを倒せば攻略者になるのか?


『はい。』


わかった。ダンジョンボスは何階にいるんだ?


『51階層です。』


中途半端だな。まぁいいか。



51階層


そこは闘技場のような場所だった。

よくこういうところで奴隷の戦士が戦う映画とか見たことあるぞ。


『マスター。あれがダンジョンボスです。』


ダンジョンボスは全身黒い鎧を着た騎士のような感じだ。


さてと、さっさと終わらせるか。

そうだな。とりあえず


ギギッ、ガベシャン!!


俺はサイコキネシスで黒騎士をペシャンコにした。


これで終わりだな。


『そうですね。これでダンジョン攻略者になりました。』


じゃあ、もう戻ってもいいってことだな。


『その必要はないですよ。攻略されたダンジョンは強制的に中に入ったものを外に出して消滅します。』


そうなのか。ならここにいれば自動的に外に出るわけだな。


ゴゴゴ!!


『始まりましたね。』


するとダンジョンの中が光に包まれた。

次の瞬間ダンジョンの中にいた人達は全員外に出ていた。ダンジョンは何も無かったかのように消滅していた。


「おいおいおい。ダンジョン消えたぞり」

「ってことは攻略者が出たってこと?」

「誰だ!攻略者!」


外の連中は攻略者探しになっているが俺は名乗り出ないでその場を立ち去った。

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