第3話 ゲームのスタートは日常の崩壊を表す


「さぁ、ゲームを始めよう」

どこかで誰かが言った

誰も聞いていないところで誰かが

だけどそれは、東京都であることは確かだ


「昨日の人間ドックどうだった?」

3か月に一回ある、検査だ

「あ、忘れてたは」

まじかよ

「じゃ、佐久間。見たか今日のニュース」

俺は幼なじみのようなぐらい数日で仲良くなった

俺の日常はラノベだけだったがそこに新たなものがふえた


「ん?ニュースみてない。ごめん」

別にいいけど

「なんか、今日のニュースで東郷組っていう所とアンジェロていう所が喧嘩したらしい」

佐久間は、全てを見透かしたような顔で「へ~」て言った

「で、どんな感じだったんだ?」

「なんか、よくわかんないは」

これは、冗談なしによくわかんなかった

なんで争いを起こすんだ?

佐久間もなんか言ってたっけ


「なんで、争いは起きるんだろうな」


ぽっと出た俺の言葉に佐久間反応してくれた

「争いは、些細なことで起きるんだよ。その人が正しいと思っても、違う人が正しくないと思ったら争いは起きるよ。だから……ぼくは……戦うんだ」

ん?最後が聞こえなかった。

でも、俺の中のモヤモヤが消えた


「ねぇ~、佐久間くん」

突然、後ろから聞こえた綺麗な声

俺たち二人は不意に驚いた

「あの……どちらさまですか?」

俺は聞いてみた。

当事者である佐久間は無反応だったからだ

「あんたは、黙ってて。うちは、佐久間くんに用があるの」

……っ、なんかむかついた

でも、別にいい。彼女に興味がないからだ

「帰ろう、翔。」

え?

いつもなら、女の子が来たら全てたいようしていたのに。

どうしてだろう?

「ねぇ、逃げるの和樹くん。じゃ、そいつを潰せば、かまってくれるのかな~」

その言葉を聞き。俺は動揺し、佐久間は絶句状態だった

そして、俺は一瞬にして体が後ろに飛ばされた

「え?何があった」

体が地面に着くと、大きな衝撃と動揺が続いた

俺はあの場所から4メートルほど飛ばされたのだ。

だが、あの一瞬で彼女は俺から4メートルも離れたところから距離を詰めたのだ

「おい、本間。翔は関係ないだろ」

初めて聞いた、彼の大声。

俺は、意識もうろうとした状態で聞いていた


「うん、関係ないよ。でも、君が無視したのが悪いんだよ。」

俺は、残った力を振り絞り言った

「佐久間、お前の……せいじゃない……ぞ」

俺は意識を失った


「彼も意識を失ったようだから、話を始めようか。」

「断る」

俺は、早く翔を助けなくては。

一般人があの威力の蹴りをノーガードでもろに受けたんだ、無傷のわけないだろ


「逃げるの?いいよ。今は逃がしてあげる。でも、次はそんな簡単にはいかないからね」


俺は、あそこから逃げ出してきた。

そんな権利は、到底ないのに。でも、翔と出会って俺は変われた気がしたのに


「おはよう、翔。大丈夫?」

「ああ、大丈夫だよ。少し痛いくらい」

佐久間は何か悩んでいた

「さっきの子、知り合い?」

これは、佐久間の事情だ、これ以上の深入りはオレからはやめとこうか

「ああ、ほんとにごめん」


俺たちは十字路で別れ

家に帰った



「やっと、止まっていた時計が回りだしたか。これで、ゲームが楽しめそうだ」

















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