3 えっ!簡単にはチートは貰えない?
「カカカッ まぁ、あ奴も意外と満更でも無かった様じゃし、此処にいる間だけでもラブラブして構わんぞ?ただし…転生する時には辛いやも知れんがの…」
(んぅ?何だ…今、引っ掛かる事を…転生?ひょっとしてラノベのお決まり展開!)
相変わらずコロコロと笑う黄泉姫を見れば転生の二文字に反応した俺に厭らしい笑みを見せつつも嬉しそうな顔をして見せる。
どうやら俺の反応がお気に召した様だ…まぁ、ラノベの展開なら此処からチートスキルを貰って異世界無双が鉄板なのだが…何故だろ?嫌な予感もして落ち着かない…何より皐月ちゃんの顔がチラチラと頭に過る…黄泉姫の言うように一目惚れらしい。
俺がそんな事を考えている間にも黄泉姫がこの世界の事や俺の今から行く予定の世界の話をしている。
要約するに、此処はあの世と此の世の境で死者を所謂、天国と地獄に振り分けられる場所らしい。
黄泉姫は此処の管理人で皐月ちゃんは御付きの人、此処には二人しかいないのだとか…
俺が行く予定の世界は有りがちな、剣と魔法の世界、勿論、魔物もいれば魔王もいる、当たり前に冒険者や現地勇者、召喚勇者とラノベ展開満載の異世界らしい。
そして俺の事…願望者…今の俺の事らしいが、どうやら生前でやり残した事がある人の事らしい…っと言ってもやり残した人全てが皆、願望者になる訳でも無いらしいが…って当たり前か、やり残し事がある人何て沢山いるだろうし…
なら何で俺は今、此処にいるのか?
どうやら願望者になるには条件があるらしい…っと言っても特殊な条件じゃないらしい…所謂、魂の波長が合ったとか、強い意志が合ったとか色々…十分特殊じゃね?等と考えつつも話を聞いているが最後にチートスキル!
さて、此処で一つ問題が…所謂チート能力なのだが…貰える事は貰えるらしいが、困ったことにただ貰うだけでは使えないらしい…
何故だろ?等と考えていると説明は続いていた…
まぁ、此方も普通に当たり前でチートスキルも慣れが必要、慣れればスキルも更に能力が向上するとか…慣れと言うより感覚でスキルを使うとチートと言っても十分に使いこなせないとか…まぁ、様は練習しろと言うことだ。
どのみち急ぐ訳でもないから、指導をお願いした…って言うかお願いします!
だって指導役は皐月ちゃんですよ?逆にお願いしないとね!
っと言うわけで、早速スキルを貰える事に…俺の目の前には譲渡玉と呼ばれる掌に収まる位の大きさの宝玉がある。
この玉を持って自分が欲しいスキルを願うだけで貰えるとか?
ただし…明らかに異常とか思えるスキルは無理だとか…って言うか、そんな異常と思う力はスキル過剰で体が持たないらしい。
良くある無双する様な戦闘スキルや何でも作れる万能スキルって言うのは有り得ないらしい…まぁ、確か訓練しなくても何でも出来る様になるなら楽で良いのだけれども…何かラノベとは違いすぎて溜め息しか出ないな。
そうこうしている内に俺のステータスと能力が出来たみたいだ、勿論、俺の望んだスキルも手に入ったみたいだし良かった。
種族:人間
名前:神田川 出流
性別:男
職業:新米薬師(ポーション特化)
Lv. 1 (0/10)
HP 25/25 (63/63)
MP 60/60 (150/150)
ATK 28 (42)
DEF 15 (23)
AGI 70 (105)
DEX 55 (83)
MIND 12581 (18872)
LUK 88 (132)
〈スキル〉
鑑定Lv.MAX(能力限定/鉱物及び植物)
異世界言語翻訳
アカシック・ライブラリー(鉱物及び植物のみ)
詠唱破棄
魔力付与Lv.1
魔法付与Lv.1
魔法効果短縮Lv.1
魔力消費軽減Lv.1
並列思考Lv.1
スキャンLv.1
アイテム・ボックスLv.1
〈魔法〉
風魔法Lv.1(ウィンド・カッター)
火魔法Lv.1(ファイヤー・ボール)
水魔法Lv.1(ウォーター・ボール)
土魔法Lv.1(クリエイト・シェイプ)
光魔法Lv.1(ライトアップ)
〈称号〉
願望者
黄泉姫の加護
皐月の加護
〈エクストラ・スキル〉
※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※
(随分と色々貰えた見たいだが現地の人も皆、こんな物なのか?
って言うか、黄泉姫は分かるけど何で皐月さんの加護まで?)
宝玉を触れて数分すれば目の前に浮き上がったステータスを見ながら色々考えながら悩む。
まぁ、悩んだ所で何が変わるわけでもないのだが…徐にステータスの一部を指で触れてみれば、その項目だけのステータスに変わり細かい内容が掛かれた画面に切り替わる。
まぁ、性別や種族は良いとして他はやはりオールマイティーよりも特化だよな。
薬師(ポーション特化)
ポーションを作る事に掛けては天才的な手腕。
通常の新米薬師が作るポーションよりも数段良いものが作れる。
変わりに通常の新米薬師が作れる薬は壊滅的に作れない。
偏ってるな~。
鑑定Lv.MAX(能力限定/鉱物及び植物)
薬師に重きを置いた為に、あらゆる鉱物や植物を鑑定出来る。
変わりに他の鑑定はLv.3、無いよりはマシ。
こっちもか!(笑)
異世界言語翻訳
異世界に行くのだから地球の言語は使えない為、無条件で付与される。
あらゆる言語を聞き取り、読み書き出来る。
ラッキーだね。
(何だ?さっきからステータスの説明文が随分と緩いと言うか人間臭いと言うか感情がある様な書き方の様な?)
アカシック・ライブラリー(鉱物及び植物のみ)
有史、遥、過去に遡って今は失われた情報すら知る事が出来る。
ただしポーション作りに合わせて鉱物及び植物に限定。
普通は見れないのだから、これもラッキー!
詠唱破棄
文字通り、魔法詠唱が要らないよ。
楽チンだね。
魔力付与
言葉のまま、魔力を与えるんだよ。レベルに応じて付与できる物が増えるよ。
色んな事に試そう!
魔法付与
言葉のまま、魔法を付ける事が出来るよ。レベルに応じて付与できる魔法が増えるよ。
レベルを上げて色々な魔法を付与して見よう。
魔法効果短縮Lv.1
同じく魔法を使う者同士なら、このスキルがある方が早く効果が出るよ。
魔法を使えば勝手に発動するから便利だよね。
魔力軽減Lv.1
魔法を使う時の魔力消費量を少なく出来るよ!
レベルを上げて使う魔力をドンドン減らそう!
因みにLv.1なら全体の0.1%軽減だ!少ない!?(笑)
並列思考Lv.1
一度に複数の事を考えて処理する事ができるよ!
だけど頭の中だけだから使い方次第では何も出来ないから要注意!(笑)
スキャン
見たものを色々と調べれるよ、此で病気や怪我でも見てみよう。
鑑定と何かが違うみたいだね?
アイテム・ボックスLv.1
異空間に自分専用の収納スペースを作る事が出来るよ。
レベルに応じて空間が広くなり、出し入れも自分にしか出来ないなので大切な物は入れておこう。
(エロ本を隠すには持って来い!(笑))
因みにLv.1なら四畳半位の大きさだよ。
注意は生きている物は入れれないから!
(植物や仮死状態の生き物は可!)
真空の刃を作り飛ばす。
魔法技能はLv.1でも、術者のレベルが高ければ籠めれる魔力が変わり、飛距離も威力も変わる。
頑張れ~♪
小さな炎の玉を作り飛ばす。
魔法技能はLv.1でも、術者のレベルが高ければ籠めれる魔力が変わり、飛距離も威力も変わる。
ファイヤー!ファイヤー!
小さな水球を作り飛ばす。
魔法技能はLv.1でも、術者のレベルが高ければ籠めれる魔力が変わり、飛距離も威力も変わる。
此で飲み水には困らない!
魔力を土や鉱物に通す事で柔らかくする。
物が大きくなればなる程、大量の魔力を使う。
魔力を流すのを止めれば元の固さに戻る。
粘土細工みたいなのかな?
小さな光の玉を作りだす。
熱くない。
魔法技能はLv.1でも、術者のレベルが高ければ籠めれる魔力が変わり、明るさや大きさも変わる。
此で夜中にトイレに行けるよね!(笑)
願望者
現世でやり残した事を後悔した者が世界の波長と合い、且つ、精神力の強い者。
他にも隠し条件がある。
黄泉姫の加護
異世界で困らない様に攻撃力、魔力、防御力、素早さが50%上がる。
#%&%*@*%%#$¥、@#&#*%%+#&%
皐月の加護
異世界で困らない様に体力、器用、精神力、運が50%上がる。
%*%%%@--&%%#、@##*&&#%+*
エクストラ・スキル
※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※
み、見えない…自己意識で隠してる?
…何やらバグがあるけど此は?
まぁ、加護だからテンプレなら条件を満たして無いとかレベルが低いとかだろうから頑張れば後々にでも分かるだろ。
…っが、問題はエクストラ・スキルか…多分、これが俺の願望…俺の本当の望みが具現化した物だな…
何だかんだと言いながらも自分のステータスを見ていれば、おおよそ望んだ能力が貰えた事に喜ぶも一抹の不安も隠せないのは事実だった。
「さて、どうやら能力も手に入ったようじゃな…ほう?妾だけで無く皐月の加護まであるとはのう…意外と好かれておるの…お主…」
どうやってか俺のステータスを見る事が出来る黄泉姫が自分と皐月ちゃんの加護がある事に嬉しそうに言うも次第に眉を潜め険しい表情へと変わる…そして徐に俺の顔を見れば…
「お主…本当に何者じゃ?本来ならステータスに隠し文字も無ければ隠す事も出来ぬ筈…」
俺のステータスの一部のバグや意識的に隠している事が気に入らないらしい…まぁ、仕方無いよな…。
何せ隠している本人ですら何故?な状態なのだから…。
黄泉姫の痛い視線に耐えながら冷や汗を掻きつつも無言で耐えれば黄泉が溜め息を付く、表情も崩れ仕方無いかと言わんばかりの顔に…。
「まぁ、良い…希有な願望者もいなかった訳では無い…お主もまた特別な思いを内に秘めておるのじゃろうな…」
ステータスが見れない事に不満げとも取れる視線を感じつつも諦めの目で見ながら呟く様に言う黄泉姫、しかし何かを悟ったかの様に言えば一転して表情は綻び持っていた扇をパチンッと閉じると一呼吸空いて後ろの障子が開く。
「姫様…お呼びで御座いますか?」
扇を叩くと同時に開く障子からは皐月ちゃんが待ち構えていたかの様に座り待っていた。
(ひょっとして、ずっとそこに居たの?)って思うくらいの反応とタイミングだ。
「カカッ! この小僧に力と能力の使い方を教えてやるが良い…折角送る世界でそうそうに死なれても困るしな…(妾たちの計画にも支障がでるしの…)」
黄泉姫が皐月ちゃんに指示する様に言うのは先程言った皐月ちゃんの指導だが後半が聞き取れなかった…何だろうな?
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