第11話 秘密のルームシェア

それは、大輝の一言から、始まった。

「うちの両親、転勤でよそへ、引っ越したんだ。」

「それで?」とあすか。

「とにかく、やることが、多くて、大変だよ」

しのぶは、言った。

「お料理、作ってあげようか?」


「よしてくれよ、お前の腕は、とっくのむかしに、わかっている。」

「まあ、わたし、成長したんだよ!大輝に寂しい思いは、させないよ。」大輝は、幸せ者である。しかし、彼は、友達に迷惑かけたくないので、遠慮している。


放課後、3人は、コンビニに寄った。

「今日は、このカツ丼にするか?」と大輝は、弁当を手に取った。

「それだけで足りるの?」とあすか。

「私が作ってあげようか?」としのぶ。

大輝は、また、始まったかと、ため息をついた。


お節介とは言えないけど、お前らに負担をかけたくないと、大輝は、一人暮らしの難しさに、頭を抱えていた。


あすかは、イタズラな笑みを、浮かべて、「またね」と言った。

しのぶも一緒に帰った。


今日は、なんのテレビを見ようかなと、大輝は、考えていた。


「お、お前」大輝は、驚いた。

目の前に、あすかがいる。


「何かしら?」と天使の微笑み。

「なんで、俺の部屋に、いるんだ?」

「さあ、なんででしょう?」茶目っ気たっぷりとあすかは、言った。


「ねえ、提案。アパートだと家賃が、かかるからルームシェアしない。」

「はあ。?」


「言っとくけど、俺も男だぞ。怖くないのか?」

「その時は、その時」あすかが一枚上手である。


大輝とあすかは、見つめあった。大輝は、あすかの肩にそっと手を置いた。


ドックンドックン。あすかは、胸の鼓動を押さえきれない。

「もう、大輝に任せよう」と心の中で思った。


「チワース、ピザの配達ですよ?」これは、しのぶだった。

「ちっ」とあすかは、舌打ちした。


そして、手を大輝の首にまわそうとした。


大輝は、気が気で無かった。この前のケンカで、この二人が、気が強いことに、気がついたからだ。


「ちょっと、トイレに行きたくなった。ごめん。」大輝は、逃げた。


「待ちなさいよ!」とあすか。あすかに食ってかかるしのぶ。

「ひきょうな手を使わないでくれる」


「ふん、先手必勝よ」とあすか。

険悪なムードになった。


「私も、ここに住む」としのぶ。

「あんたは、家族がいるでしょう?」とあすか。


もはや、一触即発だ。


この続きは、後ほど。


驚くべきことに、三人が同じ家に同棲することに、なるのか?

誰の仕業か?←作者の仕業。

トライアングルは、加速する。


君は、ネバーランドの夢を見る。


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