エピローグ

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 人体の中で、せいへの執着を最も強く持つ細胞とは何か? と、考えた時、思い至ったのがハーフちゃん(精子)だった。


 ハーフちゃんは、異なる生命体の体内に入り込んでもなお、そのせいをまっとうしようと突き進む!


 そして、せいつらぬき通せば、別個体となってよみがえってくるのだ。


 なんと、頼もしい生命力ではないか!


 男は、そんな溢れる生命力を、何億も持っている!

 何億もだ!


 それに気付いたのなら、せいを諦めたなんて、言っていられる訳がない!


 男が生死の間を彷徨さまよった時、例え、夢の中であったとしても、ハーフちゃんの生命力に触れさえすれば、せいにしがみつく活力が、飛躍的に向上するのは確実! な、ハズである。


 だって、ハーフちゃんの生命力は、本人が作り出しているのだから……。


 そして、その本人そのものが、ハーフちゃんが生き抜いたあかしなのだから……。







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