第2話 キャプテン・フラワー
休日だけど、予定もない。なんとなく公園に散歩へ行く。夏の日差しが照りつける。汗ばむが、たまに風が吹き、それが気持ち良い。
公園ではカラスが我が物顔で、カアカア、鳴く。音楽を聴きながら歩いていても、うるさい。カラスは怖い。黒いから?羽を広げると大きいから?
大きな木から颯爽と降り立つカラス。何やら、芝生の上で物色している。小さな白い花が群生しているところへ容赦なくクチバシを打ち落す。白い花たちがなんだかかわいそう。
いじめられている白い花たちの真ん中に一輪の赤い花が、凛と咲き誇っていた。カラスはそれを睨みつけた。けれど、飛び去っていった。
小さな白い花たちは、赤い花に寄り添うようしている。
彼らのキャプテンのようだ、と思った。キャプテン・フラワー、なんとなく、そうつぶやいた。
キャプテン・フラワー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます