第1話 銀色の戦士の世界
「おはよう、セリド。」
「おはよー…お母さん、お父さん。」
レイヴに起こされ、一階に行くと確かに朝食は全て出ていた。
「いつもありがとうね、レイヴくん。セリドのこと世話してもらっちゃって。」
「いえ、これも私の仕事の内ですから。カトラ様。」
私のお母さんは吸血鬼だ。だから私は吸血鬼と人間のハーフ。お母さんは見た目こそ私と同年代に見えるが、これでも100歳を越えてるとかなんだとか。
「お前もう少し自分で起きれるようになれよ…」
「お父さんだって昔はクロウに起こされてたくせに…」
お父さんのラルス・マーセル。一家の大黒柱で、以前まで様々な世界に行き、異変解決をしていた。それに関しては現在私が受け継いでいる。こう見えてまだ33歳。若いなぁ…
「みんな、食後に杏仁豆腐どうかしら?」
「カトラ…お前朝から杏仁豆腐作ったのか…まぁ食べるけど。」
「前にクロウに教えてもらったのを思い出してね。レイヴくんはどう?」
「では、御言葉に甘えて頂きます。」
私の両親は甘いもの好きだ。それの影響か私も小さい頃からお母さんの作ってくれる甘いものが好きだった。
「あ、そういや次に行く世界は決まったのか?」
「次の世界は「銀色の戦士の世界」ってところらしいけど、この「銀色の戦士」って何だろう?」
「その世界、俺行ったことあるぞ。」
「えっ!?お父さん行ったことあるの!?」
驚愕した…まさかお父さんが一度訪れた場所が次の世界だなんて…
「お前がまだ1歳の時に行ったんだよ。あの世界は凄いぞー…何せ「デケェもん」が見られるもんな。」
「デケェもん…?」
「ま、行ってみてからのお楽しみってやつだ。」
「帰って来たときのお父さん凄かったのよセリド。「凄いものを見た!」ってね。」
デケェもんに凄いもの…これだから世界は面白い…!早く行ってみたいなぁ…!
ー数時間後ー
「よぉし!レイヴ、行こっ!」
「承知致しました!」
「行ってらっしゃい、セリド。」
「おう、行ってらー」
私は世界のドアを開き、その中へ飛び込む。このドアを開ける瞬間がたまらなく好きなんだよねー!
シュン…
ー銀色の戦士の世界ー
ガチャ。
「到着!」
「では目的の人物と会いましょう。会うべき人物は「須郷アキラ」という少年です。」
「須郷アキラは目の前のアパートに住んでるんだっけ?」
「そうですね。早速行きましょう。」
須郷アキラ…この少年が今私達がこの世界で会うべき人物…!
続く。
次回のロスト・メモリーズⅡは
「何故、君達が僕のことを?」
「私達は決して悪い人じゃないよ!」
『私がアキラと一体化している宇宙金属生命体シルバーマンだ。』
「ブレスレットから声が!?」
「俺は『シンの団』の副リーダー、ルプスだ。よろしく。」
『シンの団…そんなまさか!?』
次回「英雄と罪」
「さぁ可愛い可愛い魔獣さん、奴を切り裂いておいで。」
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