どんなに自己肯定感が低くても生きやすくなるすごいインド思考術  / あぬ

 これは本書が面白いというか、

「本書で紹介されていたエピソードが勉強になった」

 と表現したほうがいいだろう。


 というのも、非常に興味深いエピソードが多い。



 インドでは、服は仕立ててもらうのが普通らしい。

 著者も布を選んで、リクエストを提示して服を作ってもらった。

 しかし、出来上がったものは想像を斜め上を行くものだった。オーダーメイドなのに。

 店員に聞くと、「かっこいいからだ」と返ってきたという。


「人の目を気にせず、自分がしたいことをする」

 ことが、インドでは常識なのだ。



 インドで仕入れた布で服を作って、日本で売る人がいたりする。

 



 また、インドのケンタのエピソードは奥が深い。


 著者の担当は耳が聞こえない人だった。

 それを知らなかった著者に対し、後ろに並んでいた人が

「メニューを指で指してあげて」

 と教えた。


 しかし、驚くべきはここからだった。


 とあるコーヒーチェーンでは、注文の際に紙とペンを渡された。


「店員全員、耳が聞こえない人だった」


 のである。


 お客も勝手を知っているのか、手話で話していたという。


 これが、インドの普通なのだ。

 

 インドは、自分と異なる相手を普通に受け入れるのだ。


 というのも、インドは多民族多言語だけでなく、多神教だから。

 

 イスラムだろうが仏教だろうがすべて受け入れる国柄だという。


 しかも、自分たちのルールを押し付けることもしない。


 周りの目を気にせず、自分の好きなことに集中し、足りないものは他人と補い合い、ありのままの自分を認め、行動を自信につなげる。


 これが、著者がインドで学んだ生きるコツだという。

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