ほのラジ! 6月配信版

『出張! 特別授業!』



レイ『このコーナーでは、普段私たちが受けている授業の一部をラジオを聴いている皆さんにも受けていただこう、といったコーナーです。今回の講師を務めるのはこちら!』


山下『ラジオを聴いているみなさんこんにちは。穂農で野菜と作物の授業を担当しています、1年1科副担任の山下です』


レイ『いえーい!(拍手)』


山下『いえーい(笑)……え? こんなテンションで授業するんですか?(半笑)』


レイ『そりゃせっかくラジオで放送するなら、面白い方がいいでしょう! 堅苦しいのは、まあ場合によってはいるかもしれませんけど、基本はなしで!』 


山下『なるほど…』


レイ『それでは、山下先生。早速ですが、今回の授業の内容を教えてください』


山下『はいわかりました。今回の授業はですね、日本で知名度を上げてきている野菜、についてですね』


レイ『知名度を上げてきている野菜ですか?』 


山下『はい。簡単に言えば、外国ではメジャーなんだけど、日本にはあまり輸入されていなかったり、そんなに栽培もされていない野菜を指します』


レイ『なるほど、どんなものがあるんですか?』


山下『現代日本は食の多様化が進んでいるので、いろんな野菜や果物が入ってきていて、一つ一つ上げるときりがないんですが、今回取り上げるのは、ビートです』


レイ『ビート、ですか?』 


山下『はい。発音ずれで、ビーツとも呼ばれる野菜です。どんな野菜だと思いますか?』


レイ『えっ!? えーっと、あの……え~』


山下『じゃあ、今日は26日なので、出席番号26番の神崎 玲さんに答えてもらいましょうか』


レイ『わっ、授業要素入ってきた(笑) しかも私出席番号違うし(笑)』 


山下『(笑)』


レイ『先生、もしかしてラジオ慣れしてませんか!?』


山下『はやくはやく、尺がないですよ』


レイ『しゃ、あ、えーっと……ビートだから……太鼓…みたいな?』 


山下『(笑)確かに、ビートを刻むっていいますもんね~(笑)』


レイ『せ、先生! 早く答え教えてください!』


山下『そうですね(半笑)えー正解はですね、見た目は赤いカブに似ていて、甘いんです』


レイ『甘いんですか?』 


山下『はい。砂糖大根って呼ばれるほど甘いんです。それこそ、本当に砂糖が作れるくらいに』


レイ『そうなんですか? 砂糖って、サトウキビのイメージしかなかったのですが』


山下『はい。南の方、つまり温かい環境化ではサトウキビが作られて、北の方、つまり寒い環境化ではこのビートが作られるんですね』


レイ『なるほど…ということは、主な使い方は製糖ってことですか?』 


山下『それもありますが、ロシア料理のボルシチに使われたり、サラダや酢漬けなんかにも使われますね。紅い色ですから、色合いに華がありますからね』


レイ『ロシア料理ですか~。確かに、ロシアは寒い地域ですもんね』


山下『ちなみに、さっきカブみたいな見た目をしているって言いましたけど、実は、アブラナ科ではないんです。』


レイ『そうなんですか?』 


山下『はい。日本人にもなじみ深い野菜と同じ科、同じ亜科なんですが……なんだと思いますか?』


レイ『わ、また問題がきた。えー、なんだろう』


山下『ヒントはですね。その野菜も、根元が甘いです』


レイ『根元が甘い野菜ですか?』 


山下『はい』


レイ『えー。なんだろ。え、その野菜はどこを食べる野菜ですか?』


山下『葉っぱですね』


レイ『じゃあ普段食べないところじゃん!』 


山下『そうでもないですよー』


レイ『ええええ。わかんないです』


山下『神崎さんって、3科でしたよね?』


レイ『えっ、あ、はいそうです』 


山下『じゃあ、アジア原産の野菜で、江戸時代に日本に入ってきて、伊達政宗も食べたことのあるって記載されてい――』


レイ『ああ! ホウレンソウか!』


山下『おっ流石ですね。ホウレンソウと同じ、ヒユ科アカザ亜科の野菜です』


レイ『確かにホウレンソウの根元のピンクの部分も甘いですね』 


山下『そうでしょう?』


レイ『なるほどー……勉強になりました』


山下『あっそうそう。最後に一つだけ豆知識を教えます』


レイ『えっなんですか?』 


山下『ビートの和名はテンサイというんですが、ビートって聞いて、一番最初に思い付いた芸能人っているじゃないですか』


レイ『あ、はいいますね。今月の頭にニュースになったあの人ですよね?』


山下『そうそう、あの離婚騒動のひとです。あの人の芸名がビートなのは、「お笑い界の天才テンサイを目指す」という意味が込められているからなんですよ』


レイ『えっ、てことは、あの芸名はこの野菜が元ネタってことなんですか!?』 


山下『そうらしいですよー。それが今や、天才どころかレジェンドですからね』


レイ『なるほどー…あ、お時間もいい感じなので、今日は特別授業ありがとうございました。以上出張! 特別授業のコーナーでした!』

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