第25話(自称神様)
アールはモコロの天恵を受ける。
「モコロはどういう存在なんだ?」
「ワシか? ワシは緊急制御AIじゃよ。自称神様」
「自称かよ! ダイになったプレーヤーはどうなっている?」
「コールドスリープのカプセルから起き上がってるだろう。それよりもじゃ。稲葉アールよ、バグのプログラムを直せ」
「バグ?」
「ライガーじゃ。奴は人間ではない。外国の宇宙船からクラッキングを受け、その時に生まれたバグなのじゃ」
「どうやって直すんだ?」
「ゲーム内でキルしろ。それでバグは修復される」
「仲間が要るな」
「ギルド、モンキータイガーと火の鳥に再びログインしてもらうか」
「そういや、俺はAI船長だからチートが使えるとして。火の鳥のミセル、サトル、ロゼは何で1000万円もするレイピアを手に入れたんだ?」
「その3人はファーストクラスのコールドスリープをしていたハイスペックセレブじゃ。ゲーム内で優遇されていた。本人達は無自覚に」
「コールドスリープにクラス分けがあるのか」
「…………待て! また帝釈天アールタイプにクラッキングが入った」
「外国の船からか?」
「そうじゃ。ロシアかコリア、チャイナ辺りじゃろう」
「ライガーが増えるのか?」
「分からん。取り敢えず、AI船長としてライガーを始末してくるのじゃ。仲間を送っておく」
「了解」
ーーアールはモコロの導きに従い、ルクソール・オンラインに戻ってきた。バイオレット達は目を覚ましたが、再びコールドスリープの装置入る。ギルドメンバーにホログラムで、アールがモコロから受けた天恵を教えた。ギルドメンバーは皆、ヤル気満々だ。
アールはルクソール・オンラインで皆と再会した。バイオレットが第一声を発した。
「アール君!」
「バイオレット、皆、迷惑をかける」
「何言ってんの。バグを、ライガーを倒しましょ」
「行こう! 皆!」
「「「おーーー!」」」
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