第04話 金髪少女の決意-04
「はうう……」
「先輩……」
「ど、どういう事ですか説明してください!」
俺は先輩に同情してこれ以上聞こうとしなかったが、葛城さんは心配したのかぐいぐいと責める性格なのか先輩に少し強い口調で追及する。
「ゆ、柚菜ちゃん……うるうる」
「て、葛城さんちょっと言いすぎですて!」
葛城さんが強く言ったせいか先輩は子アザラシみたいに目をつぶらにして今にも泣きそうな瞳をする。そんな先輩を見かね、俺は先輩にすぐさまかけより強く言う葛城さんに反発した。
「ご、ごめん二人とも……」
葛城さんの事だから強くまた言い返してくてくると口論になる心構えをしていたのだがその必要はなく、葛城さんは俺に言い返されると自分の言いすぎな言い方を自覚しすっと謝罪する。
「葛城さん!」
「な、何よ私が謝っちゃ悪いの?ちょっと言い方はひどいかったかなて自分でも思っただけよ、一応先輩なんだし……」
俺が驚くと、強気で誰に対してもぶれなさそうな学年一の金髪少女はなんもあっけなく認め大人しくなる。
「うう……」
大人しくなった葛城さんを目にしても先輩はまだ泣きそうに怯えている。今にも親アザラシの後ろに隠れそうだ。
「ごめんなさい先輩、は、話したくないんだったら話さなくていいですよ……」
怯える先輩に葛城さんは一歩引き眉を潜め心配そうにしながら謝る。
「うう……うんうん」
そんな子アザラシの先輩は首を縦にふりしだいに自分の顔を手で拭って普段の瞳に戻していく。
「やっぱり本当の事言うね……」
顔を拭い切ると先輩の瞳は普段の瞳に戻っていたが、その表情は全く明るくなく葛城さんや俺とワイワイと話しそうな感じもない。
その表情は虚ろげで何か暗く靄がかかってしまた顔をしていて俺の知っている先輩ではなかった。
俺と葛城さんは安易に話そうとするのを止めず黙って先輩が話し出すのを待つ。
「実はね、私昔から引っ込み思案であんまり人と関わるのが得意じゃなくて友達て出来た事なくて教室では凄く静かなんだ……」
黙っていると先輩はゆっくりと風に揺れる切ないバラードが流れるような速さで話始める。
「えー!」(俺と葛城さん)
あんなに俺達に積極的だった先輩からの衝撃的な告白に俺達はまた息ぴったりに驚ろいてしまった。
「先輩私にあんな積極的だったのに……」
そこだけ聞くと勘違いされそうなセリフを葛城さんは本当に勘違いしそうに恥ずかしそうなニュアンスで言う。
「葛城さんふざけないでくださいよ!」
今の話を聞いて俺は先輩とは同士言えるほど共感したので変にふざけた葛城さんに少し切れぎみに注意する。
「いやいや違うわよ、ふざけたんだじゃなくてちょっと驚いちゃったのよ色々と先輩私に触れてたじゃないそんな人が教室で全然しゃべらないて考えられなくて……」
どうやら恥ずかしがっていたのはふざけたのではなく結構なスキンシップをされたことを思い出したかららしい。
「す、すいません取り乱しました」
「なんかごめん……」
葛城さんも少しは俺の気持ちを分かってくらたのか静かに謝り、俺の嫌悪な気持ちは中和した。
「……フフ」
言いやって謝り合う俺達を先輩は虚ろげで俺の知らないの表情から少し笑みを溢して交互に見る。
「先輩どうしたんですか?」
不意に微笑んだ先輩に俺は驚いて声をかけ、先輩はほっとしているのか頬を赤くしていた。
「ごめんなんか安心しちゃって、へへ」
先輩は頬赤くしたまま嬉しそうに笑う。
そんな明るい姿は俺の知っている先輩の表情であった。
「せ、先輩私……」
葛城さんは少しタブーな話題を切り出してしまった張本人にであるがゆえか、葛城さんは申し訳なさそうに視線を下げながら辛そうにする。
「いいよ柚菜ちゃん気にしなくて!」
タブーに触れてしまった責任を感じる葛城さんに先輩は元気な調子で心配しなくていいと言い張る。
「そうですか……」
「うん、いつかは分かっちゃう事だし、昨日あんなに振り回して部活に入ってくらた後輩くんにも、本当に辛い事を話してくれて部活に入ってくれた柚菜ちゃんにも、部長としとても先輩としても悪いかなって……」
「せ、先輩……」
「後輩くんも柚菜ちゃんも本当の私の事知っちゃったらガッカリしちゃうて思ってたけどそうじゃなかったよ!うんうん」
俺達が悪く思わなかった事がそれほど嬉しいのか先輩は顔を光らせ凄く安心しきる。
「じゃあなんで私たちにはあんなに……」
「それは単純に部活に来てくれた大切な部員だと思ったから部長としてしっかりしないとって思ったから、へへ」
先輩は少し照れ臭くなって、小さく自分の髪を撫でる。
「だったらその感じで教室でも居ればいいじゃないですか?」
葛城さんは元気になった先輩に端的なアドバイスを簡単に言ってのける。
「い、いや葛城ちゃん……」
「それが出来たら苦労しませんよ……」
そのアドバイスに対し、先輩と俺はネガティブな反応した。
「というか後輩くんもわ、私と同じだったんだね……」
「はい先輩……」
同じネガティブな反応をした俺と先輩は互いに俺達は顔を見て同じボッチであることに同感して抱擁しあった。
「せ、先輩!」
「こ、後輩く~ん!」
先輩への初恋の相手への意識など忘れて俺は同じ思いをする同志として先輩の胸に思い切り抱き、それを先輩は嬉しい泣きそうな表情で思い切り受け止めてくれた。
「はあ……あんなたらね」
ボッチな事で同感しあってうかれた二匹の蝶になり互いに体を寄せ合う俺達の姿に葛城さんは頭を抱え呆れた果てたのか、ため息をついた。
「分かりますよどうしてもしゃべれませんよね……」
「うん、それに私2年生だから周りの交友関係形成されちゃってるしなんかもうこんな暗い私で確立しちゃってるんだよね周りからの人物像が!ははあ」
泣きながら先輩の気持ちを受け入れる俺に先輩はさらにリアルな事まで言って無理やり笑みを作る。
「ははあ、俺もそうなりつつありますね、うんうん」
俺もその話を聞いて同じような現実を受け入れてその現実を逃避するかのように笑い、2回勝手に頷く。
「はああ、俺たち」
「私たち」
(俺と先輩)「どうすればいいんだろう……」
現実と向き合おうとした俺達は現実とい重すぎる重りが背中にどんよりとのし掛かかり作った笑みは直ぐに暗い表情になり、俺達の気持ちがガクッとと下がった。
「もう、あんたら互いに傷舐めあっても何も解決しないわ!」
呆れ果てた葛城さんは傷を分かち合おうとして裏目に出て肩がガクッと下がってしまった俺達の頭に少し強めの拳骨を入れて厳しい渇をいれた。
「痛った」
「はうう、痛いよ柚菜ちゃ~ん」
そんな拳骨を入れられて俺達は少し現実の方に戻り暗い表情からいつも正常な表情になった。
「にしても痛たいな、今日の夜に頭洗うとき染みそうですよこれ……」
俺は余程痛いのか殴れた頭の所を擦り、少しでも痛みを和らげようとする。
「ふん、あんたは特別に強目にしてやったわ」
「えー、嘘でしょ」
軽く鼻を鳴らして葛城さんからの驚愕した事を告げられ俺は呆気にとられた顔をした。
「まあそれは先輩の身代わりになった分とでも思っておきなさい、それよりも先輩」
「な、なに柚菜ちゃん……」
拳骨を入れられたせいか先輩は少し怖がった態度を取る。するとまた葛城さんは腕を振り上げたと思い、俺が目の色を変えそうになるが……
「すいません宮崎先輩……」
葛城さんは殴った頭を下を向きながらクールに優しく撫でて先輩に謝った。
「柚菜ちゃん……」
安心しきったのか先輩は少し照れて赤くなりもじもじとする。
「まあそれはそうと先輩、一つ聞きたいのですけど」
安心しきり照れる先輩に葛城さんは容赦なく質問をした。どんな質問をするか次第ではと先輩ラブで一応部で入った順番では先輩の俺が黙ってないと拳をグッと握り目付きを少しするどくして葛城さんへ構えた。
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