第04話 金髪少女の決意-03
部活が無事に終わり、部活1日目にしてなかなかの経験者が入部してくれたので部員は合計で3人となりは部の公式化に向けて一歩全身し、葛城さんには今後とも期待が寄せられる。演奏などの音楽同好会らしい活動は明日からやる予定だ。後、同好会の公式化には合計4人、部の昇格には合計5人の人数が必要となるらしいので、公式化には後一人部員が必要である。
まだ非公式であるという不安もあり色々と大丈夫なのかと心配も残るが一歩全身した事に間違いはないので、今日は凄く嬉しい気分である。そんな嬉しい気分に比例して俺は美女二人を今帰宅を共にしている。
美女二人との帰り道
「本当に嬉しいよ柚菜ちゃん!」
「せ、先輩、ちょっと抱きつかないでください」
ナチュラルで栗色な髪と少し清楚な顔立ちの天然可愛い先輩が一年生一の可憐な金髪美少女の葛城さんヘにんまりとした表情で抱きつく。そんな二人を近くして、必死に荷やくのを耐える。ここで荷やついてしまえばまたこの二人、特に葛城さんから物凄く引かれてしまうだろう。
「は、離れてくださいよ」
「わあー」
葛城さんは少しうざったく思ったのか、先輩を振り払い、先輩は楽しそうに漫画みたいな驚き方をして葛城さんから離れた。
「ヘへ」
「フフ、もう……」
昨日にましてニコニコとする先輩に、葛城さんは少し呆れぎみに笑う。その後、二人は仲良さそうに適当な話を話始める。俺は美女二人を近くしたという変な緊張でしゃべる事が出来ず、その話をそっと聞きながら彼女たちの楽しそうな表情をひっそりと傍観する。
「イヤー、私最近少し太ってきたせいかちょっと筋トレしてて……(略)」
「そうなんだ~」(好奇心旺盛な表情)
「そういえば、私ね最近L'Arc~en~Cielにはまちゃってあ、最近て言っても何ヵ月も前からだけどヘへ……(略)」
「そ、そうなんだ」(専門外すぎるジャンルのバンドなので少し困った表情)
ちなみに俺は父親が好きなのでよく聞きファンなので少し話に入り、葛城さんとしばらくラルクに関して意気投合した。
「茂明なかなか分かってるじゃない!」
「イヤ先輩こそこの数ヶ月で凄く聞いてますね」
どれほどの聞きぐあいかと思ったら、なんとHONEYやフラワーなどベスト曲達は勿論、深くラルクに浸っていないと知らないようなホワイトフェザー、スピリットインサイドドリームなども知っていた。
「ヒット曲も名曲ばかりだけどアルバムの曲も捨てたもんじゃないのよね」
「うんうん、いばらとかいばらとか……」
「それいばらの涙の事でしょう、てかなんか暗いやつ好きね話聞いてると」
そうなのだ、例に言うと葛城さんはフラワー派だが俺はHONEY派なのである。
俺はHONEYと共に出した侵食と花葬も大好きだ。ラルクにはフォービビッドラバーやファイナリーなどダーク曲こそ真の魅力があると俺は思うのだ。葛城さんはというとフラワー、セブンズヘブン、リンク、レディーステディーゴーなどライブで盛り上がり楽しそうな曲が好きな傾向だった。
「でも一番最初に聞いた曲ビビッドカラーズなんでしょう?」
確かにビビッドカラーズのHYDEのセリフから始まりあの空を駆けるようなKENのギターのイントロから凄いと衝撃を受けた。しかしだ。
「まあ葛城さんもラルクを長く聞くと分かりますよ真のラルクが良さが」
「そ、そうかしらね……」
葛城さんは俺の年期の入った答えにちょっと戸惑っていた。
「……うう」
先輩は話にすっかり置いてきぼり状態である。自分の事ばかり話していて葛城さんは先輩に悪いのかと思ったのか出会って初手から犬のようにぐいぐいとなついいてきたのでとある疑問を振った。
「そういえば先輩、他の人にもこんな感じなんですか」
「そ、そ、そうだよ!は、ははあ」
葛城さんが普段の学校に対する疑問を振る と、先輩は声が少しひっくり返りいきなり抱っこされた犬のように動揺しながら笑ってその疑問に対して肯定する。
「そ、そうなんですか?」
「う、うん、クラスでもみ、みんなからし、親しまれてるんだ」
明るい声のトーンで言葉を詰まらせながらも天然系で親しまれてると言い張る先輩。しかも、お面でも被っているかのような明るい表情で如何にも何か隠している。
「こ、この前なんてさ、私そ、その筆箱忘れて心優しいと、友達が助けてくれたんだ」
「へ、へえ……」
少し早口になるに加えて当然の如く言葉を詰まらせる先輩に納得した返事をし、葛城さんは今にも首を傾げそうな顔をする。
「あ、あと……ご飯もその娘といつも食べててその娘とは仲良しな、なんだ!」
葛城さんと俺「うん?」
先輩がさっきの感じでその娘とやらと昼食をいつも食べていると語った瞬間、俺と葛城さんは息ぴったりに顔を少し歪ませ驚いて目があってその場に止まり先輩に話しかけた。
「あ、あの?先輩……」
「じゃ、じゃあなんで、茂明と私が部室の前で約束した時階段にいたんですか?」
俺達は恐る恐る口を開き、この矛盾を疑問に思い先輩に問いた。喉をならして俺は凄く嫌な予感を察している。
「は、はう……そ、それは……」
矛盾を問われると先輩は楓節を咬ましブルブルと子犬のように怯えて弱りながら俺達を見る。
「ご、ごめんなさい……」
先輩は問い詰められるといきなり謝罪して頭を下げてきた。
「え?」(葛城さんと俺)
また俺達は先輩の行動に同時に驚き、そして俺の嫌な予感は的中する事となった。この時葛城さんも俺と同様そんな予感を察していただろう。
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