第03話 金髪少女の相談者-02

私は葛城柚菜、高校1年生


「ねえ?聞いた七瀬この曲」


これは高校に入学してから、4人とも打ち解け始めてきてからの何気ない日常会話


「あ、悪りなんかイマイチ合ってなかったわ」


私がすすめ音楽の事を二人に話すと相変わらずの反応してきて、私も相変わらずその反応に嬉しさを覚えてにっこり微笑む。


「私は柚菜さんのすすめくれた音楽大好きですわよ!」


微笑んでいると、隣にいる佳也子が堂々と進めた音楽を好きだと言ってきた。佳也子はいつもそうだ、私のすすめた音楽はいつでも好きだと言ってくれる。


「進めてくれた、風のライオン最高ですわよね」


風のライオとはCHAGE&ASKAの「RHAPSODY」というアルバムに入っているバラード曲であり、CHAGE&ASKA好きなら絶対知っている曲である。


「そうそう、なんと言ってもあの穏やかさにある幻想のバラードて感じだよね」

「そうですわね、私は昨夜(ゆうべ)手元に~の二番の最初の所で特にそう思いますわ」


佳也子はCHAGE&ASKAを私がすすめから、全部アルバムを買ったというちなみにCHAGEとASKAのも。


「やれやれ、お前ら飽きねな……」


「そういや、柚菜さん最近のASKAさんの曲どうですか?」


話題はASKAの最近出し方話題になり、そしてどんどん日常的な話になっていく。


「おいおい、そのメイクはないだろ流石に……」


「え、これ可愛くない?」


「柚菜さんこれはちょっと濃すぎですわよ、ケバ子寸前ですわ」


そう言いながら雑誌を見たり、昼休みになると


「ちょっと引っ付きすぎよ、宮」


「へへ、柚菜っちいい匂い」


いつも宮が誰かにじゃれて


「こらこら、宮あんまりやり過ぎるなよ!」


千代ちゃんがだいたい注意をする。


「じ……」


「うりうり、へへ、柚菜……柚菜……」


「……」


宮が私にじゃれてくる時は佳也子の視線がすごく怖くて、私はいつも気まずい空気になる。


「なあ、千代お前、またちょっと面かくしてくれねか?」


「え、え!?また……」


七瀬はなにやら千代ちゃんを怪しい事に誘っている。


「柚菜……チュ」


二人の会話をもう少し深く聞こうと思った瞬間、抱きついている宮が私の頬に小さくキスをしてきた。


「もう、ちょっと宮てば」


これも宮がじゃついてくるとしてくる挨拶のようなものなので、私は楽しそうに対応する。


「もう宮は可愛いんだからこの!」


やられたままでは少し悔しいと思ったので、宮と視線を合わせるニヤリと笑いながら

顔を手でうりうりといじってやった。


「ぐう……」

「へへ」


宮の柔らかい頬を両手で押し当て、宮の顔で遊ぶ。


「……」(ごおおお)

「ひ!」


私は佳也子から更なる恐怖の視線を感じたので不意に動きを止めてしまった。


「えい、すきやり!」

「きゃっ」


この動きを止まった隙を狙って宮は私の胸を愉快そうに鷲掴みしてきた。


「あっ……み、宮」


あまりの奇想天外な行為に成すすべなく、思わず驚きとすくっぐたさと共に小さく変な声を上げて、私はそのすぐったさを耐えるために息筋をたてて声を漏らさないようにする。


「や、やめて……」


「へへ、やだよ、やだよお~」


しかし、宮はイタズラ好きな子供のように言葉を伸ばしながら、私の息筋を破るかの如く、鷲掴みにした胸をその幼顔からは創造できないようないやらしい揉みかたで私の胸を揉んでくる。


「あっ……」


私の息筋は片顔からどんどん崩れて、耐えるられなくなって私はさっきよりもすごく高い変な声を上げてしまった。


「じ……、ぽっ」


「あっ、え」


佳也子のまがまがしく恐ろしい視線は何故か消えて、佳也子は私たちの顔を見てぽっとなっていて、小動物でも見て見とれているかのような表情をしている。


「え?あっ」


私は思わず、「えっ」と疑問の声を上げるがその疑問を書き消すように、宮の手つきが襲う。


「フフ、よくもやってくれたね柚菜っち……」


「ちょっとタイムタイム、やめて宮!」


「げへへ、柚菜さんのその顔、た、たまらない……」


私の体を子供のように求めてじゃれあってくる宮、私にすべてを合わせて好意を持たせようと思いつつ、私の事が好きなのか裏でこそこそと発情しているお金持ちお嬢様の佳也子。私はどうやら変な百合のトライアグルの構図を作ってしまっているぽい……


「ねえみんな今週の土曜日さ、ここに遊びにいかない?」


下校中、千代がいきなりスマホから遊園地の画像を私たち4人に見せてきた。


「ハイハイ、宮いく~!」


宮は幼稚園児が遠足でもいくように喜んで手をあげ大きく返事をする。


「私もいきますわ」


「じゃあ、自分もいくわ」


二人は軽い感覚で返事をして、二人が私の方を向いて、七瀬が答えを求めて私に話しかける。


「なあ柚菜、お前はどうすんだ?」


「あ、ごめん私バンド練習あるから……」


そう、私は最近まで親友2人とバンドを組んでいるのだ。


「またバンドの練習!?」


その事を聞いて宮は、仕事で遊べないと言う親に駄々をこねたようなわがままな顔をする。


「こらこら、宮そんなわがままな顔しちゃいけません!」


「ご、ごめん千代……」


千代ちゃんに注意されると気が張っているわがままな宮の顔は、しなっとなりしょんぼりした顔になる。



「あはは、ごめんね宮……」


私はしょんぼりとする宮に頭を触りながら謝って、気まずく悪びれる顔をして、しなっとなっている宮の頭を優しく撫でた。


「柚菜さん先週も先々週も練習でしたわよね……」


「平日も結構練習してるよな……」


バンドの練習という言葉を聞くと、佳也子と七瀬が名残惜しそうに心配の言葉をかけてきた。


「はは、大丈夫だよバンド楽しいし!」


私は陽気に笑って、バンドの練習は楽しく待ち遠しという風を装う……


「そうか、残念だな……」


陽気に笑う私を見て、話の大元を切り出した千代がスマホの遊園地の画像を見ながら少し寂しそうな顔をする。


「はあ……」


皆が私を寂しそうな顔で見てきて、私たち5人の間に変な空気が流れ始めた。バンドの練習は楽しいと皆に装うと、言った私だが実を言うと楽しいというのは半分本当で半分は嘘である。理由は複雑である、バンドの仲が悪いという訳人間関係でもないし、練習がめんどくさいとか曲が難しいという物理的な問題でもない…… どちらかと言うと人間関係に近いような事なのかもしれない。


「……ねえそれより最近出来たカフェ今から行こうよ!」


私はこの空気の流れを変えるため、皆に今からの遊びの提案を雰囲気を盛り上げる事にした。


「わーい、行こう行こう!」


私に撫でられている宮は、皆の方へ向いて嬉しそうにする。


「そうだね、行こうか」


戸惑う皆だが、嬉しそうな宮に釣られてか千代ちゃんが行こうと嬉しそうに言った。


「そうですわね!行きましょう行きましょう」


「やれやれ、付き合ってやるか……」


佳也子は嬉しそうに、七瀬は照れ隠しぎみに嬉しそうに賛成して、私たちはいつものように寄り道へと繰り出して行った。



























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