世の中への一意見

淡路結波

差別はなくならない

「差別」と聞いて何を考えるだろうか?

 人種差別、宗教差別、所得差別、教育差別、部落差別などだろう。これらの差別は「人間」が「人間」に対する差別であるから、この種の「差別」は長い年月をかければなくなるかもしれない。だが、ある「差別」はおそらく皆が気づいていないばかりか、気づいたとしても決してなくならないと私は考える。それは、「人間」が「他の生物」に対する差別である。普段そんなことを考える人はほぼいないと思うが、動物愛護はその典型例だと私は思う。

 動物の虐待や遺棄の防止、適切な取り扱いなどを普及するのは良いことだと思う。しかし、人間に危害が及ぶから、人間に迷惑をかけるからなどと言い、「人間」を基準にして動物を制限するのは動物を支配していることと同じであろう。だが、動物愛護はそもそも「人」と関わりのある動物のみに対するものなのである。これは生活上必要なものであるかもしれないが、「野生動物」と「人と関わりを持つ動物」に対する差別なのである。

 人間は己の欲を満たすために文明を発展させてきた。それは欲によって生物を絶滅に追いやってきた歴史である。「危険」だから、「邪魔」だから、「金」になるからなどという身勝手な理由で生物を殺し、生態系を崩してきた。その結果生じた不都合な点(動物の大量発生や激減など)を理由に他の生物を殺しているのが今の現状であると思う。

 このように人間は他を差別し生きてきた。だから今後を差別は続くだろう。ゆえに差別はなくならない。

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世の中への一意見 淡路結波 @yu-Awaji

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