第6話 勝利の美酒にはまだ早い Part7

〈2122年 5月8日 10:37PM〉

―グラウ―


「グラウ。なぁ……私たちが向かうべき所は、本当は労働基準監督署とか労働局とかだったんじゃないか?いくら何でも日程がハード過ぎると思わないか?私たち、ラウゼに都合良く扱われ過ぎじゃないか?」


「同意見だ。本当に……くたくただ。だが、俺たちの業を考えて見ろ。俺たちの日頃の行いが行政にバレたら即日摘発され、俺たちは無職になってしまう」


「世知辛いな。でも、逮捕されるとは言わないんだな?」


「ソノミと俺が協力すれば、逃げることは造作ないだろう。ラウゼとミレイナさんは……知ったことではないが」


 争奪戦という大仕事をこなしてきたが、俺たちの常日頃の仕事は請け負った依頼をこなしていくこと。その依頼の内容というのは……とてもじゃないが表社会では解決出来ない様などす黒いものばかり。どこかのマフィアのボスを殺せだとか、ストーカーを痛い目にあわせろだとか……某国の軍事施設にたった二人で忍び込まされた時は、まるで生きた心地がしなかった。

 そんな事をしているような俺たちに、お天道様は味方してはくれない。法というものは誠実に生きる者たちを護る盾であるが、反対に不誠実な者たちにとってみれば、それはただの足枷に他ならない。まぁ、実際は……権力者の恣にされてばかりなのではあるが。

 でも、時々思うんだ。裏社会にのブラック企業の相談窓口があっても良いのでないかと。何処かにそういう型破りの法律家でもいてくれたら、俺とソノミでラウゼを吊るし上げることが出来ると言うのに……。


「それにさ、ソノミ。こんなもの・・・・・を家に持ち帰って……ぐっすり眠れる自信が俺にはない」


「確かに、それ・・は安眠妨害に他ならないな」


 日本からここまで合計数十時間の長旅――それは決して、心躍る大冒険などではなかった。

 外の景色を楽しむことも、憂い一つなく安眠することも、俺たちにとっては叶わぬ願い。軽く眠りにつくその時以外は、常に警戒心を最大レベルで維持する。そうしなければならなかったのはもちろん――奇跡の欠片を守り抜くためだ。


 でも、ようやく俺たちも胸をなで下ろすことが出来る。こうして、事務所の前に辿り着くに至ったのだから。

 白色の塗装はほとんど剥げかかり、所々に“建物が壊れる前兆”とされる×印の亀裂が入った、安普請の雑居ビル。流石にこんな時間だから、一階の不動産屋も二階の拝み屋も人がいない様子。唯一明かりが漏れているのは、俺たちの事務所だけ。


「なぁ、グラウ……」


「どうした?」


 隣の少女に目を向けると、彼女は俯き、どこかもの悲しげな瞳をしている。


「本当は……三人で、帰りたかったな…………」


 それは……俺も同じ気持ちだ。

 俺たちはネルケを除いて三人だった。ゼン――俺たちはあの地で、大切な仲間を失った。

 何の犠牲も払わずに帰ってくることが出来れば、それが一番だった。けれどそれを成し遂げられる程の力を、俺たちは持ち合わせていなかったのだ。


「ゼンなら……ここで俺たちを見守っている」


 自分の左耳を指差す。


「それは……ああ、そうだな。あいつ、それ・・を気に入っていたもんな」


 ドクロのピアス。これこそゼンの唯一の形見、そして俺たちとゼンとの紐帯。これを付けていれば、いつだってあいつの事を近くに感じられる。


「いつまでも悲嘆に暮れているわけにはいかない。あいつも、きっとそれを望まないだろうしな」


「うん……お前の言う通りだな。すまなかった、グラウ」


 ソノミはニッとはにかんできた。けれど、それはたぶん……哀惜の念を押し隠すための、作られた笑顔なのだろう。


「しかし、お前……いつもは冷静沈着なくせに、度し難いほど軽はずみなことをしたもんだよな」


 ん……?今の今までしんみりとしていたはずなのに、どうして俺は突如罵りを受けているんだ?


「ほら、かなり炎症している」


「いッ、たぁ?!!」


 ソノミに耳たぶを指で弾かれ、その激痛に――俺のしでかした過ちを思い出した。


「かなり炎症しているぞ、お前の耳」


「それについては猛省している。せめて帰ってからやれば良かったとな」


 物事にはやり方というものがある。

 それは親から教えられたり、教科書に載っていたり、説明書に記されていたり。もしもそういうものがあるというならば、凡夫は大人しくそれに従うに限る――ピアス穴を開ける時は、ニードルあるいはピアッサーを使うべきだ。床に落ちていた釘で開通作業など、冷静に考えれば愚行にも程があるよな。


「消毒しておくべきだろう。事務所に着いたら私がやってやる」


「…………」


「おい、どうして無言でそっぽを向く――まさか……お前ともあろう奴が、消毒されること程度にびびっているのか?!」


「びっ、びびってなどいないっ!別に消毒をしなくても、自然治癒でなんとかなるだろうと思っていただけだっ!」


 図星、露骨な反応、真っ赤な嘘の三段コンボ。


 俺だってわかってはいるさ。ちゃんと処置をしなければ、化膿してしまうことぐらい。

 でも……多分消毒液が穴に注ぎ込まれた時点で、俺は絶叫を抑えきれ。痛みに、涙を流してしまうだろう……そんな無様な顔、後輩に見せられるわけがないだろ?


「ふっ、ふふふっ、ふははははっっ!!」


「なんだよ、ソノミ?」


 ソノミが腹を抱えて笑い始めて……まったく、人の痛みをあざ笑うなんて!俺がネルケだったら、お得意の「むぅ~~っ!」を連発しているぞ!!

 でも――彼女がこんなに笑っているところ、俺は今まで見たことがない。

 なんてにこやかで、愛嬌があるのだろうか。もしかしたら今の彼女こそ、ミト・ソノミという少女の本来の姿なのかもしれない。


「後で笑い種にしてやるよ!あの鬼畜外道のグラウ・ファルケが、耳の消毒程度に震え上がっていたってな!」


「はぁ、勘弁してくれよ……」


 この一日二日の内に俺たちの心の距離が縮まったが……俺、あくまでソノミの先輩だからな?年上を弄るのは良くないと思うぞ?

 でも、ソノミとなら――こういう忌憚のない関係も、悪くはない……かな?



「――まぁ、そういうわけだ。ネルケの活躍、それにテウフェルの三人の助力。あとは……紫煙の異能力者が見逃してくれたからこそ、こうして星片を奪取することが出来たというわけだ」


 長机を挟んで左側に俺とソノミ、右側にラウゼとミレイナさんが座っている。そして長机には、容器から取り出した丸裸の星片が転がっている。

 普通、奇跡の欠片を机に放り投げてりしないのだろう。けれど俺たちはそれを粗雑に扱っても構わないのだ。なにせ、どうせ後は――破壊するだけなのだから。


「本当にお疲れ様だ、グラウ君、ソノミ君」


「労いの言葉よりも――一刻も早く家に帰らせて欲しいよなぁ、グラウ?」


 ソノミが口角をつり上げ、悪い顔で同意を求めてきた。


「同感だ。臨時手当とか支給されても良いとは思わないか、ソノミさん?」


 俺もそれにイヤらしい笑みで返す。そして二人揃って――ギロリとラウゼを睨み付ける。

 正に異能力者ヘビに睨まれた非異能力者カエル。ラウゼはおどおどと財布を取り出し……これ、本当にボーナスもらえそうじゃないか?ふっ、やってみるものだな――!


「スト~~~~ップ!落ち着いて、グラウくん、ソノミちゃん!」


「何だよ、ミレイナ!私たちはラウゼに用事があるんだっ!!」


 俺とソノミの視線攻撃からラウゼを庇うように、ミレイナさんが間に割って入ってきた。


「ラウゼさんも、早く財布をしまってください!」


「しっ、しかし……」


「二人のオヤジ狩りに負けないでくださいっ!」


「おっ、親父か……確かに、僕ももうそんな歳だけれど…………」


 ミレイナさんは何の悪気もなくその発言をしたのだろうが……彼女の言葉のナイフは、見事にラウゼの心臓に突き刺さった様だ。ざまあ見ろ。


「グラウくん、ソノミちゃん。代わりと言っては難だけれど……あたし、祝賀会の用意をしておいたの!」


 そう言ってミレイナさんは足早に冷蔵庫に向かった。そして彼女が持ってきたのは、何本ものペットボトル、そしてワンホールのケーキ。続いて彼女は食器棚からコップ、皿にフォークを運んできてくれた。

 そして、なんとそのペットボトル群の中には――!


「ギブミエナジーじゃないか!」


「お前、急にテンション上がり過ぎだろっ!!」


 だって、最後にギブミエナジーを摂取したのは、数十時間前の日本の空港でだぞ?俺はとっくの昔に、ギブミエナジー渇望状態に陥っているんだ!


「グラウくんは聞くまでもないけれど……ソノミちゃんは何が良い?」


「“急須でいれたような、にごりの――”」


「下森秋梅本店の緑茶ね。ラウゼさんは?」


「コーヒーで。ミルクと砂糖は不要だ」


 ミレイナさんが手際よくそれぞれのコップへ注文通りの飲み物を注いでくれた。

 そして準備は完了。ラウゼは一度咳払いをし――


「では、我々Peace&Libertyの光輝燦然たる大勝利を祝して――」


「「「「乾杯っ!!」」」」


 祝いの席にこれは欠かせない――互いのコップをコツンと響かせた。


「ごくごく……ぷはぁっ!!」


 ギブミエナジーはアルコール飲料ではないが、これは勝利の美酒に等しい。ああ、大仕事をやってのけた後のギブミエナジーのなんと美味しいことかっ!


「グラウ君。水を差すようで悪いけれど……どうして君は、それを平然とそれを飲むことが出来るんだい?」


「俺に喧嘩を売っていると言うのなら、今日は破格で買ってやるぜ?」


 ラウゼが超高速で首を横に振ってくる。はぁ……どうしてこんな時までギブミエナジーをバカにされなければならないんだ。


「でも、不思議なことに近くのスーパー3軒ではギブミエナジーを見つけられなかったのよね」


 ということは……ミレイナさんは俺のために、わざわざスーパーを4軒も梯子してくれたということか。感謝するぜ、ミレイナさん!


「3軒で売り切れていたんだぞ?ふっ、やはりそれだけギブミエナジーは人気なんだよなぁ……。つまりだ――あんたらのギブミエナジーの悪評はお門違いということだっ!」


 気が付けばガッツボーズをとっていた。ついに逆転の時が来た。ソノミにラウゼ、そしてネルケはギブミエナジーを「不味い!」などとほざいていたが……その不敬、反省してもらわないといけないなぁ!!


「――お前は何を勘違いしているんだ?」


 ソノミ、無駄な抵抗なんてらしくもない――!


「ソノミちゃん!?ちょっと、真実は言わない方が――!」


「こいつが調子に乗るのは気にくわない。グラウ、ギブミエナジーは売れ切れていたんじゃないんだよ――あまりにも売れないから、店に置かれなくなったんだよ!!」


 ビシッとソノミに指を差されるが……いや、そんなわけっ!


「証拠がないだろ、証拠が!」


「この記事を読んでみろ。これが真実だ」


 ソノミからスマホを受け取る。そしてクリーンに映し出されていた記事のタイトルは……『ギブミエナジーがついに販売規模縮小www』?えっ……ガセ、だよな?

 ミレイナさん、ラウゼ……俺に憐憫の目を向けるのは止めてくれないか?


「有り得ない……有り得ないっ!」


 頭を抱えて嘆きに沈む。


「一日に6本は飲んでいるんだぞ?月180本、年2160本だぞ……。もっと増やすことも視野に入れるべきか……」


「お前が買うのを止めれば、メーカーも生産停止を決意出来るんじゃないか?」


 知ったことか。誰がなんと言おうが、ギブミエナジーは世界一の炭酸飲料なんだよ。

 そうだ――もう俺は、ギブミエナジーへの悪評など気にしない!俺一人ででも、ギブミエナジーを買い支えてみせる!!


「それにしてもグラウ君。これで我々の知名度はうなぎ登りだろう」


「唐突にどうした、ラウゼ?」


 もしかして……ギブミエナジーを巡って剣呑な空気が事務所を支配していたから、それを吹き飛ばすために強引に話題を変えたのか?


「まぁ……あんたの言う通り、『組織の名を吹聴して参った』からな。これでもう、P&Lの名は世界に知れ渡ったことだろう」


 もちろん良い意味ではなく、悪い意味でだが。


「彼らも気が付いたはずだ。自分たちは、世界の支配者としての威勢をもはや失いつつあるということを」


「あんたの古巣IOOか」


「うん。国際秩序機関IOOは変ってしまったよ。あれでも昔は、本当に世界に秩序と平和をもたらす存在だったと言うのに……」


 そう語るラウゼの表情はどこか寂しげだ。


「ラウゼ――だからこそ、あんたはP&Lを立ち上げた。そうだろ?」


「グラウ君……!」


 俺がニヤッとすると、ラウゼの翳りも晴れていった。


「僕は国際秩序機関IOOを内側から変えようとした。けれど僕は……理事会に敗した。そうして気が付いたんだ――時には、力を持って制することも必要なのだと。だから僕はP&Lを創設し、国際秩序機関IOOを外側から変えるための、君たちという同志を得た」


「いや……俺はあんたに引き抜かれただけなんだが?」


「私もだ。私はお前に、『多額の給料を支払う』と騙されてこの組織に加入した」 


「あたしも……実は、上司であるラウゼさんに着いていっただけだわ」


「揃いも揃って君たち……そこは嘘でも、『そうだ』と言うところじゃないかな?」


 カッコいいことを言ったはずなのに、あっさり否定をされて狼狽するラウゼ。そんな彼を尻目に、俺たち三人は大笑いする。


「でもさ、ラウゼ。もはや俺たちの敵は国際秩序機関IOOだけではない。そうだろ?この星片が他の組織の手に渡れば、争奪戦とは別の争いが勃発する」


「うん。これ以上こんな欠片に、多くの尊い命が喪われてはならない。星片は人類に過ぎたるものだ」


 俺たちが危惧しているのは――星片が一つよりも多く他の組織の手に渡ること。

 三つ渡ればその組織によって星片の奇跡は起こされてしまう……のだが、叶えられる望みは一つだ。果たしてそれは誰の望みだろうか?トップの望みだなんて……そんな一枚岩の組織があるわけがない。そう、必ず内輪揉めが起きるに決まっているのだ。

 そして俺たちが星片を二つしか破壊出来ず、かつバラバラな組織の手に星片が渡ったとしよう。この仮定においても星片は三つ世界に存在するのだから、奇跡を起こす条件は満たされる。よって他の組織たちは星片を三つ揃えるために、争奪戦ではないまた新たな戦いを始めることだろう。

 畢竟するに、俺たちは後少なくとも二個の星片を奪取し、破壊しなければならないのだ。


「グラウ君、ソノミ君。争奪戦はまだまだ続いていく。その心の準備は出来ているかい?」


 ラウゼが俺とソノミに真っ直ぐ見つめてきた。きっとそれは、俺たちの覚悟を確かめるためなのだろう。


「無論だ。私は決めたのだ、この命が続く限りグラウの……こほん。お前たちのために刀を振り続けると」


 俺の名前を口走ったように聞こえたが……ふと、あの時のことを思い出した。

 ルコンは俺にソノミを託し、かく言う俺もその気でいた。それなのに、ソノミは「私に、お前を守らせろ」なんて言ってきたのだ。

 それがか弱い乙女の口約束だったら、信用ならないものに過ぎなかったのだろうが――なんせそれを宣うたのはソノミだ。もちろんソノミだって可愛い女の子には違いないが、彼女の実力は俺が一番よく理解している。だからとても心強い。

 けれど、今はその男気を発揮しないで欲しかった……後続の俺のハードルが上がってしまったじゃないか。


「ソノミ君らしい解答だ。それで、グラウ君は――?」


 なぁ、ユス。俺はあんたの意思を受け継ぐとは言ったが――俺は英雄あんたになるつもりはない。あんたは偉大過ぎるし、俺にはあんたの様な器はない。

 でも、俺はあんたという存在が、今この世界に必要だと思うから――俺があんたの代わりになる。この世界をmあんたが思い描いた理想郷ユートピアに一歩でも近づけるように。


「俺は世界を変えようだとか、そんな大それた望みを掲げたりはしない。でも、今回みたいに少しでも世界に反抗出来るのなら、俺は戦い続けよう。そう――英雄の息子ユスとしてな」


※※※※※

小話 第1章完結っ!+ご報告をいくつか

(以下の小話の通り、本作はなろう様において投稿しているリメイク版と対応しており、あちらに無印版=リメイク前版というものも存在しています)


グラウ:ようやくだ……ようやく、『第1章第一次星片争奪戦~日本編~』の幕を閉じる時が来た……!


ソノミ:お前、今日はいつにも増して熱がこもっているな


グラウ:一応、節目ってヤツだからな


ソノミ:だが……最後だと言うのに、私とお前しかいないが?


グラウ:あの人は……いたらいたでややこしくなるから、今回は俺とソノミでちょうど良いと思う


ソノミ:そんな事を言って、後であいつに何をされても知らないからな?


グラウ:……失言だったかもしれない。と、それは置いといて、今回の内容は作者のぶっちゃけた話ばかりだから、聞きたくない人はブラウザバックを推奨する


ソノミ:こういうことは、本当は活動報告にでも書けば良いのにな


グラウ:「キャラクターの語りを通してが良い」と、作者は口下手だからな


ソノミ:面倒臭い性格だなぁ……


グラウ:前置きはこのくらいにして……「先ずはここまでお付き合いいだだき誠にありがとうございます。本作はリメイク版と言うことで、リメイク前版を元に執筆を続けてきました。所々で(物語の本筋は変えていませんが)大幅な書き換えを行ったり、キャラ設定の強化をしたりなど、前よりは形になってきたかなと思います」


ソノミ:わざわざ明言する必要なんてないが……前はファミレスじゃなかったよな?


グラウ:「リメイク前のステーキ店はちょっとわけがわからない」と作者は判断したそうだ。それと……そういう感じの改編を至る所でしたせいで、ボリュームアップし過ぎたと反省しているそうだ


ソノミ:そもそも20万字だったのが、気が付けば30万字に膨れ上がっていたんだよな?


グラウ:そう。1パート当たりの文字数も、前回は平均3,000字程度だったのが、今回は平均5,000字を突破しているようだ。その最たるは前回のスクリムの話だな。今後は10,000字オーバーはないようにと心がけていくそうだ。なんせそこまで文字数がいってしまうと、推敲だけで膨大な時間が掛かり、投稿ペースが落ちてしまうからな


ソノミ「今後ともこれディスは続いていきます。第二次星片争奪戦、第三次星片争奪戦、そして第四次星片争奪戦……だけではなく、その間にいくつかのエピソードを挟みつつです。そして第一章のてこ入れも随時行っていこうと考えています。特にプロローグに関しては、大幅な変更を加える予定です(後日ここでご報告させて頂きます)。もちろんリメイクのリメイクは行いません」


グラウ:リメイクのリメイクって……もう訳がわからないな――「それでは、引き続きこれディスをご愛顧の程よろしくお願いします! 多々良」


ソノミ:これで今回は終わりか?


グラウ:いや、まだちょっと続く。続いては今後の予定についてだそうだ。次は登場人物紹介を第一章部分に投稿する予定だそうだ。そして第二章――と言うわけではなく、次は作者が一番やりたかったIntermissionというものを投稿していくそうだ


ソノミ:(私とグラウのときめくような――)


グラウ:詳しくは次回の後書きの予告に託すとして……ふう。これでようやく終わりだ


ソノミ:最近思うんだが……小話って言っているのに、1,000字を超えているのはどうなんだ?


グラウ:無駄に長ったらしい時とかあるからな。でも、作者としては「小話は本編と関係ないし、いくら長くても良いでしょ!」と、自重する気は一切ないらしい


ソノミ:いずれ本編越えとかしなければ良いがな


グラウ:それじゃあ、今回はこれで終わりだ。最後に俺からも一言。この物語は……自分で言うのも恥ずかしいが、一応俺が中心に据えられている。しかし、これは俺の物語ではない。これは――俺たちの物語だ。俺やソノミ、そしてネルケ、紫煙の異能力者たちの世界防衛軍WGに、グレイズ・セプラーがテラ・ノヴァ、不気味なデウス・ウルト、スクリムたちテウフェル。異能力者と非異能力者の物語であるということを、どうか覚えておいて欲しい。この世界は今、俺たち異能力者という存在と、希望の欠片星片を巡って激動の時代を迎えようとしている。果たしてこの先、俺たち異能力者を待つのは、楽園ユートピアかそれとも暗黒郷ディストピアか、どうかその目で確かめてくれ


ソノミ:お前、作者より気合いの入ったことを言って……面子丸潰しだな


グラウ:それは……言わない約束だ

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