第三十三話『タワーイベント』
二階層のボスを倒し終わってから数日経って、今日はようやくタワーイベントが始まる日。
今回は時間になるとポータルが現れるシステムなんだって。
アヤカが言ってたんだけど前回のサバイバルとか今回のタワーイベントみたいな定期開催出来そうなイベントはアップデート無しでできるように調整をしたみたい。
よく分かんないけどすごいのかな?
早く学校終わってくれないかなー。イベントやりたいな…。
………
よし、ご飯も作ったし、洗濯物も掃除も洗い物も終わったし…。
準備万端!
じゃあログインしようかな。
………
ひとまず一階層にワープして噴水前に行こっかな。
まずは二階層の中央広場に向かおっと。
そうだ、ライムとエル先に呼んどこうかな。
「二人ともおいでー」
「「はーい!」」
「ままー!」
「フウー!」
返事をしながら召喚された二人は私を呼びながらぎゅってしてきたの。
あー、二人とも可愛いなー。
これだけのためにログインしたりする人もいそうだね。
「二人とも行こっか」
「フウどこ行くのー?」
「タワーイベントっていうのがやってるみたいでやりに行くんだよ」
「ままとお出かけするー!」
「「「それじゃあしゅっぱーつ!」」」
って言ってもポータルでワープしたらすぐなんだけどね…。
よし、ポータル着いたし、ワープ先を一階層に選択して…。
「ワープ一階層」
光に包まれながら景色が消えて、光が消えながら一階層の景色が見えてきて…。
ってうわっ!
何じゃこりゃ…。
人だらけじゃん…。
何でだろ?今回ソロだし、そんな集まる必要ないと思うんだけどな?
まあいいや、早いとこイベントポータルの中入っちゃお。
そしたら人混みとか関係ないもんね。
すいません、すいません。って言いながら人混みをかき分けてようやくイベントポータルに辿り着けたよ。
「二人ともそれじゃあ行こっか」
「出発なのー!」
「れっつごー!」
………
よし、無事に入れたね。
タワーの一階層は森かー。
あ、そういえば人が集まってるのってイベントで手に入った素材の売買に、ポーション類の売買、情報の売買をやってるみたいだね。
人混みかき分けてる時に声が聞こえてきたよ…。
生産職とかは特にかきいれどきなのは分かるけど、何も広場の前であんなに集まらなくても…。
まあ中央広場は集まりやすいししょうがないか。
それより今は探索だよね。
フィールドボスを倒したら次に行けるんだっけ。
どういう進み方しようかなー。
ボス探すの最優先にしてクリア目指すか、まったり探索しながらボス見つけたら倒すか…。
死んじゃったり退出したら最初っからやり直しっていうのがなー。
んー、そうなるとせっかくならゆっくり探索したい…。
もしボスの位置が変わらないなら逆にボスの場所全部マッピングしてからまったり探索していくとかありかもなー。
うん、それがいいかな。
せっかく二十階層もあるんだしどうせなら全部見たいもんね。
各階層等は報酬もあるみたいだしそうしよ。
うーん…どっちに進もう?
小型のフィールドって事だったけどどのくらいの広さで端はどうなってるんだろう?
めちゃくちゃ気になる!
探索しつくせたらいいんだけどなー。
一階層は森だから視界悪いし方向感覚分からなくなるから何か目印つけておかないと。
あ、飛翔飛翔で飛んじゃう?
いや、最終手段として取っておこう。
楽しめなさそう…。
そうと決まればあとは目印を何にするかだよね?
いっその事、木切り倒しながら進むとか?
素材も手に入るし、視界少しは開けるし、振り返ればまっすぐ進めるし。
少し探索スピード遅くなるけどそれ以外にデメリットないし、この方法で行こう!
まずは正面から切り倒していこうかな!
「ライム、エル。私、木を切りながら進むからモンスターは任せてもいい?」
「いいよー」
「うん!ままのこと守ってあげる!」
「ありがと!」
じゃあ伐採開始だね!
木工職人の能力があると伐採のスキル使うと武器一太刀で丸太化できるから楽でいいよね!
まずは一本め!
「伐採」
お、これ前に手に入ったマナウッド(小)だ。
うーん。木の葉っぱ見た感じ何種類かあるかな?
流石にマナウッドだけだとなー。
折角なら丸太(中)も欲しい。
よーし!一気に進めて突き当たりまで行ってみよう!
…伐採!
…伐採!
…伐採!
………
ふぅー…。結構進んだかな?
振り返ると結構進んでるなー。
ポータルが光の柱になってくれてるのは結構ありがたいね。
私が伐採してる間に、ライムとエルがフォレストウルフ、スライム、ラッシュボア、ウィンドチキン、フラワーマッシュルームなんかのモンスターを片っ端から狩り尽くしてくれたの。
私の伐採した木が倒れる時に大きい音が出るからモンスターが寄ってきちゃうんだよね…。
二人がいてくれて助かったよ。
私一人だったら伐採しちゃ戦ってマッピングしての繰り返しになるからだいぶ効率悪くなっちゃうだろうしね…。
とりあえず突き当たりまで進んじゃお!
………
あ、なんか見えてきた。
赤い壁?
あ、これが突き当たりになるのか。
よし、ここまで木が約百本くらいかな。
そしたらここからは実験だね。
「ライム、エル助かったよ!」
「「楽しかったー!」」
「そうだね。一回ここ出よっか」
「「はーい」」
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