第47話 新たなるヴァルキリー

 デルク:よっ!また会ったな、ナレーターのデルクだ♪魔界宇宙のあちこちに散らばってる天界宇宙最古にして最強の古代兵器ヴァルキリー。魔界宇宙で眠ってる筈のヴァルキリーの一体がどうも天界にもいるらしいんだが、何でだろうな?


 地獄界より帰国後 天界時間13:00ローラント王国王都ユーリア


 フィローネ:う〜ん!やっぱりお家が1番落ち着くねミルフィー♪


 ミルフィー:だね〜♪


 エリカ:家って城じゃん・・・まぁ、あながち間違いでもないか。


 メイド:女王陛下、魔界よりお客様がお見えになりました。


 フィローネ:お客さん?誰?


 メイド:小雪様という方です。


 ミルフィー:小雪お姉ちゃん! 


 フィローネ:小雪ちゃんって、ミルフィーがオムツ替えでお世話になった子?だったらお礼言わなきゃだね♪通して良いわよ。


 メイド:畏まりました。


 小雪:こんちわ!


 デルク:このお嬢ちゃんはフローズンダスト連邦の魔王アイゼン・フリーズ大統領の娘で小雪ちやん、歳は30歳。まぁ、人間の歳で3歳の女の子だ。この幼さで料理の天才ってんだから驚きだぜ♪


 ミルフィー:小雪お姉ちゃん♪


 小雪:お〜っ!おめさはミルフィーちゃんだべな、お久しぶりだべ〜♪


 エリカ:そういえばここのところもぐもぐガールズ御一行を見かけないけど貴女達今何処いるの?


 小雪:へあ?えっと〜・・・


 ユキ:粉物加工超大国コナモン首長国連邦です。


 エリカ:そんな所に居たんだ。


 フィローネ:ミルフィーから聞いたわ、この子のオムツ替えてくれたんだって?有難うね♪


 小雪:お〜、ミルフィーちゃんのおっ母だべな。はじめましてだべ♪


 フィローネ:ご用は何かな?ミルフィーに会いに来てくれたの?


 小雪:んっとな〜・・・ユキ、ミルフィーちゃんのおっ母に教えてくんろ。


 ユキ:承知致しました。


 デルク:このベッピンさんはヴァルキリーでしかも最強クラスであるシングルナンバーズの一体、タイプ02で名前はユキ。名付け親は小雪ちゃんだそうだ。


 ユキ:とある情報筋から得た情報によれば、この国の何処かに私の同胞が眠っているとの事で小雪様と共に探しに参りました。


 フィローネ:ヴァルキリーがこの国に⁉︎でも一体何処なんだろう?


 ???:この国の財政特区、旧ゼニリオ帝国帝都にあるガメッツ宮殿だ。


 フィローネ:あ、凪兄。


 凪:天界では超大国になると天界大帝ラクード様から聖櫃せいひつを授かる事は知ってるな?


 フィローネ:うん、国の心臓であるテリトリーフラッグを安置する部屋の事でしょ?


 凪:4界警の特権課もゼニリオ元皇帝が魔界のシーラント諸島連合国に安置されていた2体のヴァルキリーの内の一体を持ち去ったという情報は掴んではいたのだがは天界大帝様直筆の令状が無いと捜索出来ないから未だ手を付けていないらしい。


 フィローネ:ふ〜ん、でも凪兄、そんな情報何処で手に入れたの?


 凪:今はとだけしか言えん、すまんな。


 フィローネ:分かった、それ以上は聞かないから。


 凪:助かる。それはそうと、ゼニリオ元皇帝が裁判で有罪判決を受けた時点でその旧ガメッツ宮殿の聖櫃の所有権がお前に移った事は知ってるか?


 フィローネ:そうなの⁉︎


 凪:この宇宙で聖櫃への立ち入り許可を出せるのは天界大帝様と所有者のお前だ。早速この子に許可を出してやってはくれないか?


 フィローネ:それは良いけど、何で?


 凪:これもさる情報筋から得た情報なんだが、地精重工グループがそのヴァルキリーを狙っているらしい。


 フィローネ:地精重工グループって精霊界有数の大企業でしょ?そんな大企業が何でヴァルキリーを?


 凪:その地精重工グループのブライ・ドルトン社長が裏でヴァルキリー密造に携わっている張本人らしい。


 フィローネ:えっ⁉︎


 凪:奴からすれば、多く発見されているミリオンナンバーズよりもシングルナンバーズの方が俄然魅力的なのであろう。


 フィローネ:分かった。小雪ちゃん、ちょっと待っててね。


 小雪:ほ〜い。


 小雪に許可証を渡すフィローネ


 フィローネ:これを番人に渡せば入れてくれるよ。


 小雪:ありがとだべ〜♪


 ユキ:では小雪様、参りましょう。


『2時間後 旧ガメッツ宮殿内 聖櫃前』


 番人:止まれ!ここより先は許可無き者は通れぬ。


 番人にフィローネ直筆の許可証を渡す小雪


 番人:・・・ふむ、本物に間違いない。


 扉を開ける番人


 番人:失礼した、通られよ。


 テリトリーフラッグの前に立つ小雪


 小雪:おお〜っ!デッケェ旗だべ〜!


 ユキ:旧ゼニリオ帝国のテリトリーフラッグですね。


 小雪:おんや?このカプセルは?ユキがねんねしてたのと同じモンだべ。


 ユキ:はい、これが本来は私の隣で安置されている筈の同胞です。


 小雪:ほんじゃ、開けるべ。


 カプセルを開ける小雪


 小雪:お〜っ!こりゃまた綺麗な姉ちゃんだべな〜。


 ユキ:ヴァルキリータイプ04です。彼女は戦闘向きではなく補助や回復を得意とする支援型ヴァルキリーです。


 小雪:ほうほう。


 番人:何だ貴様等は!  


 小雪:およ?


 ノーム族:あ、あのガキまさかヴァルキリーと契約しようとしてんじゃないだろうな?


 ユキ:小雪様、あの者達はおそらく地精重工グループの手の者かと。


 小雪:んあ?悪モンだべか?

 

 ユキ:左様にございます。

 

 小雪:おめえ達!この姉ちゃんは今ねんねしてるだ。おっきな声出すでねぇ!


 ユキ:小雪様のお声も大きいかと。 


 小雪:こりゃウッカリだべ♪


 ノーム族:い、いいか。絶対に額に手を当てるなよ。


 ユキ:小雪様、おそらくあの者達はバラエティ番組等でよく聞くではないかと。

 

 ノーム族:ちっげーよ!


 小雪:ほうほう・・・ホイ。


 ヴァルキリーの額にポンと手を当てる小雪


 小雪:お〜、光ったべ〜。

 

 淡い光と共に目を覚ますヴァルキリー


 タイプ04:・・・・

  

 小雪:んあ?オラが起こしたのかって?  


 タイプ04: ⁉︎


 ユキ:流石は小雪様、タイプ04の言いたい事が分かるのですね♪


 小雪:無口だどもオラには何が言いたいかちゃんと分かるべ♪


 タイプ04: ♡


 小雪:名前がないと不便だべな・・・う〜んと、えっと、そんだ!今日からおめさはユイだべ!


 ユイ: ♪


 ノーム族:なんてこった、契約が成立してしまった!社長になんて報告すればいいんだ〜!


 ユキ:諦めてお帰りいただくのが賢明かと。それとも、シングルナンバーズ2体を相手にしますか?


 ノーム族:クソッ!おぼえてろよ!


 足早に去るノーム族達


 小雪:バイバイだべ〜! 


 ユイ: ・・・・♪


 小雪:んあ?『宜しくお願いします小雪様♪』だって?こっちこそよろしくだべ♪
















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