第44話 サトウ警部の聴取
デルク:マスタースフィアにある追憶の回廊から無事帰還したミルフィーちゃん達。2
魔界時間17:00 スカイフォード連邦首都エアフォート 大統領官邸
ミルフィーを抱きしめるフィローネ
フィローネ:ミルフィー!
ミルフィー:母さん!
フィローネ:良かった!30分で済んで♪
ミルフィー:え?母さん、私あの中に2時間居たんだよ?
フィローネ:え?どういう事?
神門:あの、私に搭載されている時計は天界時間を指していました。
エリカ:つまり追憶の回廊は天界宇宙の何処かと繋がっているって事かしら?
神門:可能性は充分にあるかと。
???:取り込み中失礼するにゃ。
フィローネ:貴方は?
ゲン:4
フィローネ:その警部さんが何か?
ゲン:俺が用があるのはお子さんの方でして。
フィローネ:ミルフィーに?
ゲン:ええ、宜しいですかにゃ?
フィローネ:は、はい。
ミルフィーを神門に預けるフィローネ
フィローネ:またお願いね。
神門:お任せください。
ミルフィー:その前に。
フィローネに追憶の回廊最深部で手に入れた水晶玉を渡すミルフィー
フィローネ:これは?
ミルフィー:それは、追憶の回廊最深部で手に入れた原初の破壊者に関する重要な手がかりだよ母さん。
フィローネ:ありがとね♪
フレデリック:良ければこちらの応接室をお使いください。
ゲン:有難うございますにゃ、大統領閣下。
『応接室内』
ゲン:さて、姫には聞きたい事が幾つかあるのにゃ。
ミルフィー:はい。
ゲン:先ずはそのおしゃぶりの飾りであるマスタースフィア。調べによれば女王陛下が福引で当てたというのは間違いありませんかにゃ?
ミルフィー:はい、間違いありません。
ゲン:次に、マスタースフィアを手に入れてからは赤ん坊とは思えない極めて高い知能と行動力。それで何をしていたのですかにゃ?
ミルフィー:ナ、ナンノコトデショウ?
ゲン:惚けなさんな、こっちはとっくに調べはついてるんですにゃ。ヘアピン型の超小型空間転移装置を突然使いこなしたり、誰も見つけられなかった異空間のバーに出入りして尚且つアマテラス様との密談、加えて高天原で天界宇宙各国首脳の赤ん坊と秘密結社を組織したりにゃ。
ミルフィー:あばばばばっ!
ゲン:あまり警察をナメないでもらいたいものですにゃ♪
ミルフィー:あうう。
ゲン:更には魔界宇宙にあるディメスティア帝国との同盟交渉を持ちかけたり、御前裁判の場でマスタースフィアを使いこなす手腕。アンタは何を考えてるのですにゃ?そしてその目的は何ですにゃ?
ミルフィー:・・・流石は14天界王クロノス様の国を救った英雄と名高いサトウ警部。私の目的はただ一つ、腐敗しきった天界宇宙をあるべき姿に戻して巨悪によって貧困に苦しめられた人達を救う事。母さんを陰ながらお手伝いしたい一心なのです。
ゲン:母親の目指した天界のためにそこまで・・・
ミルフィー:聴取というのは終わりですか?
ゲン:あと最後に1つだけ。
デバイスの画像を投影するゲン
ゲン:福引を担当していた店員はこの男ではなかったかにゃ?
ミルフィー:あっ、この
ゲン:やっぱりそうか。
ミルフィー:誰なのですか?
ゲン:天界宇宙最大のIT企業、菅原インダストリー社人事部のテリー・マクベス人事部長だにゃ。ゲイル・菅原社長のやり方に不満を持った改革派の筆頭ジョン・デリック副社長の懐刀と言われた男で、絶大な経済権力の秘密を突き止めマスタースフィアを持ち出した
ミルフィー:菅原インダストリー社の絶大な経済権力は社長が14天界王の1
ゲン:確かにそれもあるにゃ。入手ルートは未だ不明だが、奴はマスタースフィアを手に入れ目障りなライバル企業の弱みを握っていたのにゃ。
ミルフィー:そうだったんですか。
ゲン:菅原インダストリー社最大の武器の1つを失った事でその秘密を知る社長派の上層部は大慌てにゃ♪
ミルフィー:マスタースフィアを使って散々悪事の限りを尽くしてきたから警察に盗難届も出せないから更に焦ると。
ゲン:そこで姫に行方不明になっているテリー・マクベス人事部長の行方を追ってほしいのにゃ。組織の中に探偵超大国大統領のご令嬢がいるのは調べがついてるにゃ♪
ミルフィー:参りましたね。そこまで調べがついてるなんて、分かりました。
ゲン:その代わりこっちの情報も提供する。それでどうにゃ?
ミルフィー:分かりました、交渉成立です♪
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます