第41話 追憶の回廊(前編)

 デルク:よっ!また会ったな、ナレーターのデルクだ♪迫りくる凶獣に自分に出来る事はないかという言葉に応えるように現れた謎の神族、果たしてその目的と正体とは?


 魔界時間16:30スカイフォード連邦 首都エアフォート大統領官邸内


 ???:ならばその赤ん坊の力を借りたい。


 フィローネ:貴方は一体?


 エリカ:あれ?ゲルマルクじゃない。


 フィローネ:ゲルマルクって、あのゲルマルク・鶯博士?


 エリカ:あ、そうか。フィローネは天界の住人だから歴史の授業で習ってて知ってたわね。彼は今ビーストガーディアンズの一員として働いてるの。


 フィローネ:ミルフィーの力を借りたいとはどういう事ですか?


 ゲルマルク:正確に言えば、その赤ん坊が持つに用がある。


 フィローネ:マスタースフィアの中・・・ですか? 


 ゲルマルク:うむ、マスタースフィア内部には追憶の回廊と呼ばれる空間がある。その最深部にあるを覗いてほしい。


 フィローネ:危険は無いのですか?


 ゲルマルク:無い・・・と言えば嘘になる。正直マスタースフィアの内部がどの様になっているかは私も知らない。何故なら内部に入れるのはごく限られた者達のみだからだ。


 エリカ:その限られた者達って閻魔大帝様とか?


 ゲルマルク:いや、閻魔大帝をはじめとする閻魔族はマスタースフィアの力を引き出せはするが内部には入れない。マスタースフィアの内部に入れるのは造った本神ほんにんである天界大帝様、シングルナンバー以上のヴァルキリーそしてマスタースフィアに選ばれし者のみだ。


 エリカ:それがミルフィーね。


 ゲルマルク:その通り、マスタースフィアが所有者を選ぶ基準は未だ謎に包まれている。それ故に誰でも使えるわけではない。


 フィローネ:ミルフィーは私の大事な大事な1柱娘ひとりむすめ、この子が行くなら私も行く!


 ゲルマルク:叶う事ならそうしてほしい。しかしながら、残念な事に選ばし者以外は弾き出される。


 フィローネ:そんな‼︎


 ゲルマルク:これを不幸中の幸いと言うべきか迷うところではあるが、君の娘はヴァルキリーの中でも最強クラスの真機しんきを従えている。先程も言ったが、シングルナンバー以上のヴァルキリーであれば一体だけなら入れる。


 神門:陛下、姫様の事はどうかお任せください!必ずやお守り致します‼︎


 フィローネ:お願い、必ずミルフィーを守って‼︎


 神門:この命にかえても必ず!


 フィローネ:ダメッ!貴女も無事に帰ってきて!でないとこの子が悲しむし、私も悲しくなるから。  


 ミルフィー:母さん。


 神門:陛下・・・私も姫様も必ず無事に戻って参ります!


 ゲルマルク:では始めるぞ。


 中編に続く・・・

 

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