第32話 天魔界総裁会談(1日目)
アオイ:天界宇宙に巣食う巨悪を倒すための天界・魔界両宇宙創世史上初の合同会談。長年固執していた天界宇宙の固定概念を捨てて打開策を金融界から打ち出す様ための会談が今始まります。
天界時間9:00 高天原 日之神城 東の御殿
席に着いてた総裁達がアマテラスの入室に合わせて立ち上がり一礼する
アマテラス:さ、お掛けください。
全員着席する
慌てて入室する貧乏神族の美女
???:お、遅れました!
アマテラス:構いませんよ。お久し振りですね、財前さん♪
司:ご無沙汰しておりますアマテラス様♪
アオイ:このお方こそ魔界宇宙第2位の権力者、4宰相財政大臣の
アマテラス:さ、貴女もお掛けになって♪
席に着く司
アマテラス:これで全員揃いましたね。それではこれより、天魔界総裁会談を始めます。先ずは黒耀銀行のエリカ・カズクラフト総裁、貴女は今ローラント王国の復興支援のため天界と魔界を往復しておりますが、貴女から見た天界の現状をどう見ましたか?
エリカ:そうですね。天界宇宙は貧富の差が激しくまともな生活をしているのは一部の富裕層のみで、貧しい者は明日食べるものにも困る有様。それにより多くの犯罪に手を染めている事が日常化しているのが問題かと。
アマテラス:私も魔界へお忍びで行く様になってからはある魔族の女の子に鍛えられて変身魔法にも磨きがかかりこちら側でもお忍びで見てきましたが、身分や貧富の差でイジメられる子達を目の当たりにして悲しくなりました。
エリカ:(ある女の子って杏ちゃんの事ね。ベルゼブブ公爵と変身魔法を競い合ってたけどこんなところで役に立ってたんだ)
ダグラス:その根源となっているのが政界と財界の癒着デス。
千歳:私が知る限りだと、天界宇宙各国の王侯貴族との癒着も確認されてますよ。
リンダ:中には天界宇宙の方では足が付くっていうから魔界宇宙の金融機関に隠し口座を持っとるのもおるそうだで。
メリル:ホンマ、天界宇宙じゃなきゃバレへんとでも思とるんかね?
嶺蘭:妾の方でもその情報は入っておるぞえ。
善景:複雑かつ特殊なルートで魔界宇宙へ金を流し隠し口座へというやり方で貯める隠し財産があるのですよ。
司:あとは法の目をどうやって掻い潜ってるかよね〜。使途不明金にしても必ず魔界宇宙中央政府財界省の厳しい審査がある筈なんだけど。
アマテラス:これはあくまで私の想像の範囲内の話ですが、天界宇宙中央政府内にそれを専門にする
ダグラス:仲介神デスかぁ・・・あるとすれば、天界宇宙中央政府財政省直属の金融監督庁辺りが怪しいデ〜ス。
千歳:確かに、あそこなら私達メガバンクの総裁クラスでも介入出来ないから目が行き届かない。使途不明金を魔界宇宙に流す方法の1つとしてはそこしかないわね。
嶺蘭:魔界宇宙側には居らんのかえ?
善景:魔界宇宙には閻魔帳がありますからね。そういうやましい事をすれば一発でバレるので誰もそんな愚かな事はしませんよ。
メリル:せやな、魔界宇宙に滞在する天族ならまだしも・・・
リンダ:ちょい待ち!アンタ今何て言った?
メリル:ん?魔界宇宙に滞在する天族?
リンダ:それだがね!
エリカ:あ、そうか!帝王都サタンヘイルダムに居る在天界宇宙大使館の大使ならあり得る!
アマテラス:誰か、誰か居ませんか!
空間転移で入室する巫女
巫女:お呼びでしょうか。
アマテラス:直ちに中央政府外交省へこの書簡を渡しなさい。
巫女:畏まりました。
空間転移で退室する巫女
アマテラス:それでは外交省からの回答を待つ間に次の議題へ移りましょう。
アオイ:この後天界宇宙経済の問題点とその解決法を検討し1日目を終えるのでした。
2日目に続く・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます