第29話 国際神聖サミット(最終日)

 アオイ:フィローネさんによる魔界宇宙への積極的な友好関係強化の提案や、ロードラング公国公王逮捕に加え、新たに浮上した天界宇宙に巣食う巨悪の存在と急展開に次ぐ急展開を見せる国際神聖サミット。最終日の今日はどんな風に進むのでしょうか?


 国際神聖サミット最終日 天界時間15:00 日之神城内


『サミット会場 陽光の間』


 アマテラス:それではローラント王国神王フィローネ・ローラント女王による魔界宇宙友好関係強化に異議のある者は挙手を願います。


 1ひとり挙手をするシャーロット


 フィローネ:・・・え?


 アマテラス:シャーロット・ドイル大統領、フィローネさんの提案に反対なのですか?


 シャーロット:いえ、フィローネさんの提案は素晴らしいと思いますし、反対するなど有り得ません。


 アマテラス:ならば何故異議を?


 シャーロット:この天界宇宙は問題が多過ぎます。魔族がそういう性分とはいえ、魔界宇宙の好意に甘え過ぎてはいつまで経ってもおんぶに抱っこの状態となり、魔界宇宙が窮地に立った時、恩返ししたくてもこちらが何も出来ず指を咥えて見てるだけという現状では恥ずかし過ぎると思ったのです。なので、我々天族は魔界宇宙から学ばねばならない事が沢山あります。つまらないプライドを今こそ捨てるべきだと思うのです!


 アマテラス:だ、そうですよフィローネさん♪


 安心するフィローネ


 フィローネ:私は1部ではありますが魔界へ行った事があります。そこは誰しもが身分の低い者を決して差別する事なく同じ目線で接してくれます。また、困ってる人に対し見て見ぬふりをするのを生涯の恥と教育されてるので魔族の皆さんは手を差し伸べてくれます。これは本来この天界があるべき筈の姿ではないでしょうか?


 アマテラス:そうですね、今の天界と魔界は人間達に伝わっているの真逆の状態になっています。これは今の天界宇宙にとって由々しき事態です。


 フィローネ:私とシャーロットさん、リリィさん、エルザさんの4柱で魔界へ赴きこの目で魔界宇宙の真実の姿を見て来ます。


 凪:であれば身分を隠す必要があるな。その方がより真実の姿を見極められるだろう。


 アマテラス:凪さんの言う通りですね。方々、それを含めて改めて問います。フィローネさんのこの提案に異議のある者は挙手を願います。


 誰1柱挙手をしない


 アマテラス:挙手が無いので満場一致とみなします。


 凪:そういえば、件のビルドルフ合衆国は西方宇宙の管轄であったと記憶しておりますが?


 アマテラス:ええ、ゼウス殿には既に3日目のサミット終了時に伝えておきました。


 凪:流石は天照大神様、これは要らぬ心配でしたな♪


 アマテラス:それでは本年度の国際神聖サミットはこれにて閉会とします。フィローネさん、シャーロットさん、リリィさん、エルザさん、魔界への訪問よろしくお願いしますね♪


 4柱:はい!


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