第6話奇子のお留守番

 アオイ:フィローネさんは地獄界の朝珠検事に呼ばれ、エリカさんと秘書さんは魔界宇宙中央銀行総裁会議のため魔界へ一時帰国。今日は奇子さんはお留守番のようです。


 天界時間8:00 次元国際仮設空港 国際線出発ゲート前


 フィローネ:じゃあ行ってくるね。なるべく早く帰るからお留守お願いね。


 ミルフィー:あぶぅ♪


 奇子:おうよ。


 エリカ:お願いだから留守中にイタズラの仕込みなんてしないでよ?


 視線がズレる奇子


 奇子:・・・おうよ。


 エリカ:こっち見て言え!


 振り向き自家用機に進んだ直後秘書にアイコンタクトをする奇子


 秘書:(仕込みは任せましたよ)


 奇子:(任せとけ)


 2時間後 王都内 道極寺どうごくじ


 奇子:(さて、イタズラの仕込みでもするか)


 更に8時間後・・・・


 奇子:・・・・・暇じゃ・・・散歩する。


『王宮内』


 庭園のベンチに横たわる仏様


 奇子:・・・・・おっちゃんホームレス?


 仏様:其方は神族の様だが、初対面の開口一番でそれは失礼ではないかのぉ。


 奇子:(だってウチの女王様は毎朝王宮内のヒト集めて朝礼やってるけど、おっちゃんの顔見た事ないもん)


 仏様:って心で言ってるようだが、それを口に出して言ってくれんか。


 奇子:・・・・やだ。


 仏様:ま、まぁ良い。儂はフィローネの祖父だ。


 奇子:(おっちゃんじゃなくてジジイか)


 仏様:目上に対してジジイは失礼じゃろうが!


 奇子:(あの女神ひとより年上だったら立派なジジイじゃん)


 仏様:まあ良い、そこなナレーターよ、儂の紹介をしておくれ。


 奇子:・・・自分で言えよ。


 仏様:お主ホント失礼な奴じゃな。


 アオイ:そ、それでは。このお方は孝明こうめい・ローラントさん。え?仏様なのに苗字が洋風ですって?それはこの方が婿入りしたからなのですよ。


 奇子:婿養子かい。(立場弱そ〜♪)


 孝明:お主の心の声、聞こえておるぞ。


 奇子:で?何しに来た?


 孝明:曽孫ひまごに会いに来たに決まっておろうが!


 奇子:ジジ馬鹿か。


 孝明:やかましい!で、どこにおる?


 奇子:ん?地獄界。


 孝明:何⁉︎


 奇子:(地獄界検事局の検事さんに証人として呼ばれた。ミルフィー置いていけないって連れてった)


 孝明:なんじゃ、それならそうと主旨を言わんか主旨を。ミルフィーが居らんなら帰るわい。


 奇子:なあ。


 孝明:ん?


 奇子:(アンタ祖父として孫娘が神王になるって言った時はどう思った?)


 孝明:だから声に出せって・・・まあ良い。そうじゃな、あの子は息子に似てこうと決めたら絶対に曲げない信念を持って且つ行動力のある子じゃからな。それに最後までやり遂げる子じゃから反対はせんかった。


 奇子:ふ〜ん。


 孝明の携帯が鳴る


 奇子:(このご時世にガラケーかよ)


 孝明:じゃから、聞こえとるって・・・あ?婆さんか?・・・・ぬお!しもた!・・・あぁ、今すぐ帰るわい!


 奇子:急用?


 孝明:今日は夕方から結婚記念日に外食する約束があったんじゃあ。


 奇子:(なら直ぐ帰らんとやべぇじゃん)


 孝明:ではまたの。


 奇子:おうよ。


 瞬間移動する孝明


 奇子:・・・・・帰って寝る。


















  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る