第5話天上の姫君

 アオイ:フィローネ様は年齢の割にはどこか落ち着いた雰囲気の方ですよね。実はあの方、一児のお母さんだったそうですよ。


 天界時間12:00 王都ユーリア 王宮内


 フィローネ:ミルフィー!ミルフィー!おっぱいの時間だよ〜!あれ〜、どこ行ったのかな〜?


 メイド:いないんですか?姫様。


 フィローネ:うん、いつもならおっぱいの時間になるとこの辺の誰かにしがみ付いてるか、柱にへばり付いておっぱいの催促の雄叫びあげるんだけど。


 メイド:どうして姫様はベビーベットでお休みになられないのでしょうか?


 フィローネ:好奇心旺盛こうきしんおうせいな上に行動力が凄い子だからね。一箇所に落ち着かないのよあの子。誰に似たんだろう?


 メイド:(多分女王陛下だと思う)


 同時刻 王宮内休憩フロア


 秘書:おや?奇子様、その赤ちゃんはどうされたのですか?


 奇子:・・・・あの辺にくっ付いてた。


 休憩フロアの仮眠スペースで寝てるエリカ


 エリカ:・・・・・・・すぅ。


 秘書:総裁は自身のお仕事に加えて幼馴染であられるフィローネ様の国の復興のお手伝いもなされて本当にご立派です♪


 奇子:記念品贈呈。


 秘書:ですね♪


 エリカの顔に赤ちゃんを乗せる秘書


 エリカ:・・・・・・・・むぐっ!


 慌てて飛び起きるエリカ


 エリカ:何?何なの⁉︎何か暖かくて柔っこいのが顔に!・・・・あ、いい匂い♡じゃなくって!これ何なの⁉︎


 赤ちゃん:ぷおーーー!ぷおっ!ぷおーーーー!


 エリカ:何か雄叫びっぽいのが聞こえる!


 ハイタッチする2人


 奇子&秘書:うぇ〜い♪


 幼女の声:あかちゃんです!


 エリカ:え?その声は杏ちゃん⁉︎てか、これ赤ちゃんなの⁉︎


 フィローネ:あ、こんな所にいた!


 エリカから赤ちゃんを引っぺがすフィローネ


 フィローネ:は〜いミルフィー、おっぱいの時間だよ〜♪


 勢いよくおっぱいを吸う赤ちゃん


 エリカ:アンタ、子持ちだったの⁉︎


 おっぱいを与えゲップさせるフィローネ


 ミルフィー:・・・・・・ケプッ!


 フィローネ:はい、よく出来ました♪


 杏:あかちゃんとあそぶです♪


 フィローネ:は〜い、仲良くしてあげてね〜♪


 杏:おなまえは?


 フィローネ:ミルフィーユ、『ミルフィー』って呼んであげてね♪


 杏:あい♪


 ミルフィー:あ〜、う〜♪


 ミルフィーを優しく撫でる杏


 杏:あかちゃん、か〜い〜ね♡


 ミルフィー:あ〜い♪


 エリカ:父親は誰なの?いつ結婚したのよ。


 フィローネ:結婚はしてない。この子がまだお腹にいる時に例の次元大震災に巻き込まれて・・・・


 エリカ:あ・・・・ごめん。


 フィローネ:ううん、いいの。この子が無事に産まれてきてくれただけでも嬉しかったし、彼もきっと喜んでくれてるから。


 エリカ:それはそうと杏ちゃん何でここにいるの?


 杏:う?あんずはソフィアおねえしゃんによばれたです。


 エリカ:ソフィア・クルーガー科学大臣に?


 杏:あい、きょじゅうしゃんとぉ、おはなししたいってゆってたです。


 エリカ:巨獣と?


 宙に浮いたモニターに映るソフィア


 ソフィア:あちゃー、まさか天界にまで飛ばされてたとは。


 エリカ:どういう事ですか?


 ソフィア:クリスタルレイクの湖底に眠っていた太古の巨獣が目覚めてね。どうもこの遺跡が存在した全盛期から生きてる貴重な古代種みたいなんだよ。その子に仕えてるヴァルキリーのハルに巨獣の通訳を頼みたかったんだけど、この遺跡の周辺は空間が不安定でね。


 エリカ:空間転移事故でこっちに飛ばされたと。


 ソフィア:海外渡航の際は空間転移事故防止に緊急転移装置の着用が義務付けられてたお陰で最悪の事態はこうして回避出来てたってわけだ。


 エリカ:そうでしたか。


 ポシェットから水筒を出して飲む杏


 ミルフィー:じ〜・・・・


 杏:う?ほしいですか?


 ミルフィー:あい!


 フィローネ:それ何が入ってるのかな?


 杏:ミルクです♪あげてもいいですか?


 フィローネ:良いけどその子、私のおっぱい以外だと結構グルメだから味にうるさいよ。


 杏:だいじょ〜ぶです♪


 匂いを嗅ぐミルフィー


 ミルフィー:・・・・・・!?


 勢いよく飲み始めるミルフィー


 ミルフィー:んく・・・んく・・・んく・・・ぷはぁ♡


 うっとりするミルフィー


 フィローネ:あ、この顔は凄く気に入ったみたいね♪


 エリカ:この匂いってもしかしてカールトンミルク?


 杏:あい!


 フィローネ:カールトンって魔界宇宙三大珍味のやつ?通りで良い飲みっぷりなわけだね。


 杏に頬ずりするミルフィー


 フィローネ:フフッ、よっぽど杏お姉ちゃんが気に入ったようね♪


 杏:あい〜♡


 物陰で見るアテナ


 アテナ:幼女×赤ちゃん・・・・良い♡


 杏達に近づきカメラを取って撮影するアテナ


 杏:う?


 フィローネ:ア、アテナ様⁉︎


 アテナ:良いね、良いよお宅の娘さん♡


 アテナの背後に立つ青年


 青年:随分と楽しそうですね。


 アテナ:あ〜ん?至福のひとときを邪魔してんじゃね・・・・うお!て、ててて、天界大帝さ・・・


 青年:それ以上はいけませんよ。それより貴女には謹慎を命じていた筈ですが。これはどういう事ですか?


 アテナ:これは〜・・・そのぉ〜・・・あ!そう、この国の前の国に起こった次元大震災について当時の国民だったフィローネにその時の様子を聞きに来たんですよ!話を聞いたら直ぐに帰るつもりだったんです!・・・ホントですよ、信じてください。


 青年:・・・・はぁ、そういう事にしておきましょう。お話が終わったら直ぐ帰るんですよ。もしまた勝手な事したら・・・分かりますよね?


 アテナ:イ、イエッサー!


 杏:あんず、ソフィアおねえしゃんがまってるからかえるです。


 エリカ:送っていこうか?


 ハル:いえ、私がいますのでご心配なく。


 エリカ:じゃ、気をつけてね。


 杏:あい!ミルフィーちゃん、またねです♪


 ミルフィー:あ〜い♡


 空港へ転移する杏達


 フィローネ:そろそろこの子のお昼寝の時間なので、寝かしつけたらお話します。


 アテナ:あいよ〜♪


 こっそりその場を去ろうとする2人


 エリカ:アンタ達何処行くのかなぁ?


 奇子&秘書:おう!


 巨大な火炎魔法を放とうとするエリカ


 エリカ:毎回、毎回飽きもせずイタズラばっかりして・・・お仕置きしなきゃわかんないかなぁ♪


 ※目が笑ってない


 秘書:そ、総裁!総裁の火炎魔法は当たると洒落にならなくなるからどうかお許しを!


 奇子:うんうん!


 エリカ:問答無用!


 奇子&秘書:ギャーーーーーーーッ!
























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