第10話 人工降雨

隣国の武器の脅威に晒されていたその国は、最近、頻繁に打ち上げられるミサイルに、怯えていた。

この次に打ち上げられたミサイルの規模が、あきらかに大きければ、専守防衛として撃ち落とすことになっていた。

どうやら、潜入している工作員からの連絡によると、この次は、今までで最大級のミサイルが打ち上があるという。



一方、その国は、大気汚染で悩んでした。

産業の発展や工業化のために、公害の対策に関しては後回しになっていた。

ただ、あまりに進んでしまった汚染による健康被害が、問題になってきた。

そこで、その国は、人工降雨による大気汚染をなくす方法を考えた。

ある一定域に人工的に雨を降らせることにより、空気中の汚染を解除してしまおうというのだ。

今までに数回実行されて、ある程度の効果をあげている。

そして、今日は、今までのなかでも、最大の降雨を行うために、ミサイルを発射した。



<了>

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