SS 乳の日
「氷華。今日がもう終わってしまいますが……なんと、今日は乳の日らしいのです!」
「ち、乳の日!? 何それ !?
は、も、もしかして、お胸を大きくしてって願えば大きくしてもらえるの!?」
「いえ、そういう効能はありません」
「……じゃあ、どういう日なの?」
「ネット上で大きなお胸を強調した画像が沢山流れる日みたいです。見てください」
「な、何、これ……こんなのが世に沢山出回るの!?」
「これを見て男の人達はウハウハ言うのです」
「さ、最低……!」
「思井くんも今頃は――」
「お、思井くんはそんなことしないもん!」
「分かりませんよ? 思井くんも男の子……なんですから」
「うぅ、お、思井くんはポロリだって興味ないって言ってたもん!」
「意識しているのですか? 可愛いです!」
「べ、別にしてないよ。お、お胸も大きくしてもらえないなら乳の日なんてなくていい。……と言うか、そんなこと言うためだけにきたならもういい?」
「ど、どこへ行くのですか?」
「牛乳……飲みに行くの!」
「……とても意識しているのです! そんな氷華がとても可愛いのです!」
「ゴクゴク……ゴクゴク……」
(思井くんは……思井くんは大丈夫ですよね?
ち、乳の日なんて大嫌いです……!)
「あ、もう日付が変わってる……!」
(ち、乳の日なんてもう当分こなくていいです! 来年にはなくなっていればいいのです!)
「昨日は乳の日だったからいっぱい画像が回ってて……去年までの僕なら喜んでいたけど、今は高嶺さんっていう彼女がいるから極力見ないようにしたんだ!」
(……オタクの僕にとってはとても辛い一日だった。素晴らしい絵がいっぱいいっぱいで……でも、ひとつだけ文句を言うなら――)
「乳の日……じゃなくて、父の日だから!」
(全人類はそれを忘れたらダメですよ!)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます