第67話 浮気はダメです

(モテ期って……男又は女が多数の女又は男から好意を抱かれて迫られる……それで、合ってたよね!?)


「いやぁ、高嶺さん……流石に、僕なんかにモテ期はないよ。アハハハ」


「……いい加減、自覚してください。元々カッコ良かった思井くんは今さらにカッコ良くなってしまったんです!

 今だって、私が警戒して殺気だっていないと通りすがりの皆さんが注目しているんですよ?」


(いや、男の人は高嶺さんに見惚れているんだと思いますよ!?)


「でも、そっか……だから、朝だって……」


「朝!? 朝に何かあったんですか!?」


「うん、実は――

『ねぇねぇ、そこのイケメンく~ん。私と一緒にお茶でもしな~い。お茶の後は君の好きな所に連れてって、何をしても構わないか・ら?』とか――

『あ、あの~、私と一緒にカラオケでも行きませんか? ほら、カラオケって個室だから何をしてもバレませんし』――

 って、結構の人数からそう言われたんだよね……」


「そ、それで、思井くんはどうしたんですか!? まさか、誘いにのって……」


「の、のるわけないよ! い、いきなり、声をかけられてそんなこと言われるなんて、誘拐されるか異世界召喚されるかのどっちかに決まってる……!

 そんなの……怖すぎて逃げたよ!」


「……ホッ、ちょっと何を言っているのか分かりませんが何もなかったのなら良かったです……。

 お、思井くん。友達の分際で言うのもなんですけどう、浮気はダメ、ですからね!」


「しませんよ!?」


「むぅぅ……また、思井くんの魅力に魅せられて思井くんのことをジロジロと――っ、し、失礼します!」


「うぇ、た、高嶺さん!? な、なな、何を……」


(ギャアァアァァア――た、高嶺さんが僕の腕に自分の腕を抱きつけてギュゥゥゥっと……ギュゥゥゥっと――!)


「み、見せつけているんです。思井くんは私の友達だって。だから、諦めてくださいって!」


「そ、そそ、そうなんだぁぁーー」


(高嶺さんのお胸か腕か分からないけど……とにかく、柔らかい柔らかい柔らかい! 気持ちいい気持ちいい気持ちいい! 幸せの感触が……あ、ありがとうございます!)


「きょ、今日はこのまま帰りましょう!」

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