第3話 町、冒険者

 俺、加藤かとう 未来みらいは異世界であったストルフという男について行って街に向かっているところだ。

「ストルフさん、少し質問していいですか?」

「いいけどよ、さん付けはやめてくれ、あとその堅っ苦しい喋り方もな」

「わかった、じゃあ聞くけど、異世界から来た人ってどんぐらいいるんだ?」

「全然いねぇよ」

「ん? じゃあなんで俺の格好を見て異世界の人だと思ったんだ?」

「あぁ、それはこの世界の格好じゃないからな、もしかしたらと思ったんだよ」

「なるほど、なぜ異世界の人は全然いないんだ?」

「そりゃぁ、魂が元の世界を出るのがあまりないし、出たところでほとんどの魂が他の世界にたどり着くことはできねぇんだよ」

「ありがとな」

「じゃ、お礼として聞かせてもらうけど、足大丈夫か?」

「大丈夫だ、ストルフがくれた薬のおかげでもう痛くも痒くもない」

「そりゃよかった」

俺はストロフに出会う直前、足を怪我してしまった。

その足の怪我を見て、ストルフが薬をくれた。

あったばかりの俺にそこまでしてくれるとは、とても優しい人だ。

「そういやミライ、お前行くとこあるのか?」

「あっやばい行くとこない」

「じゃあ俺のパーティにでも入るか?」

「パーティ?」

「俺は冒険者やってるんだけど俺のパーティは人数が少なくてな」

「俺は入ってもいいが、戦力にならないと思うけどいいのか?」

「別にいいよ、荷物持ちがいるだけで持って行ける食料や薬が増えるし、持って帰れる素材も増えるからありがたいんだよ」

「そういうことなら喜んでパーティに入らせてもらうよ、ストルフは俺の命の恩人だしな」


 そして歩くこと5分、街に着いた。

「ついたぞ、ここがライティンだ」

「おぉ!」

そこはとても賑やかで活気あふれる街、アルティンだ。

「じゃあ 冒険者ギルドに行ってミライを冒険者登録しないとな」

「そうだな」

冒険者ギルドはとても大きく豪華な建物だった。

入ると中はとても慌ただしかった。

受付の女性は忙しそうに冒険者の人達に指示を出してるし、冒険者の人達も忙しそうだ。

「いつもこんな感じなんです?」

「いや、ここ最近モンスターが凶暴になっててな、それで今は特別忙しいんだ」

「凶暴に? 何か理由があるんですか?」

「それが分からないから困ってるんだよ」

「まぁ、とりあえずミライを冒険者登録しに行かなくちゃ」

「そうですね」

俺はストルフについて行き右奥の受付に行った。

「いらっしゃいませ、どういうご用件で?」

受付の女性はみんな美人ばかりだった。

たぶん印象を良くするために美人を受付にしているのだろう。

「こいつの冒険者登録をしたいんだ」

「冒険者登録ですね、わかりました」

「それでは、そちらの方この水晶に手をかざしてください」

「わかりました」

指示に従って、水晶に手をかざすと水晶が光り下に置いていた紙を照らし文字が書かれていく。

「はい、出来ました これであなたは冒険者です」

「これがあなたのステータスカードです」

「これはあなたの身分証にもなりますので落とさないよう注意してください」

「ミライ、これでお前も俺の仲間だ、とりあえずはステータスを確認しなくちゃだけどな」

「そうだな」

ストルフに言われ、俺は自分のステータスカードを見る。

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 カトウ ミライ(竜)レベル1


    体力110


  物理攻撃95


  物理防御65


  特殊攻撃60


  特殊防御65


    俊敏100 


スキル 

_______________________________________________

「このステータスはどうなんだ?」

そう言ってストルフにステータスガードを見せる。

「んっと、どれどれ、レベル1でこの能力値は悪くはないな、スキルはなしで属性は竜か」

「まぁこのステータスなら足手まといにはならないだろ」

そう言われ、俺は安心した。

そしてストルフのステータスが気になったので聞いてみた。

「ストルフのステータスはどんくらいなんだ?」

「俺か? 俺はこんなもんだよ」

そういって俺にステータスカードを渡してきた。

_______________________________________________

  ストルフ(岩)レベル25


    体力4550


  物理攻撃4625


  物理耐久2125


  特殊攻撃1875


  特殊耐久2125


    俊敏4450


   スキル              

      攻撃 ロッククロー(物理75)(岩)

_______________________________________________

俺とは桁が違った。

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