第158話 久々の遭遇
面倒だった分配を終えた俺は1度家に帰ってから再びダンジョンへとやってきた。今日ももちろん鱗集めだ。
それにしても今日の分配はひどかった…結局マントは全部健太が持っていき、もちろんいいんだが、もう少し他にも興味を持ったほうがいいんじゃないかってくらいだ。鎧と槍は売ってしまい、微妙な靴はミネが装備することになった。治癒の杖は俺の治癒の杖と『合成』して強化に使い、リボンはファーナさんが持って行った。ただどこに装備するのかわからなくて今は包帯のように腕に巻き付けている。
「…っと」
丁度魚を叩きつけたところでレイノアールがやってきて俺の横で座り込んだ。今日も何もしゃべらずそこにいるのだろうかと思いつつ、再び鱗集めに戻る。
スクロールはスキルは全部ファーナさんが持って行った。別れた後7階層の入り口あたりで早速試してみるのだとか。『ヒール』は2個あったので合成したら『ハイヒール』に変わり回復量が増えたのでそのままリノに覚えてもらった。すると元から持っていた『ヒール』とさらにくっついたみたいで『メガヒール』に変わった。それを目にしたので『フレイム』はそのままミネが覚え、『フレイムウェーヴ』に火力アップ。それと『フローズン』もミネが覚えた。やはり魔法は魔法がメインの人が覚えたほうが役に立つからな。
『ウォーター』も『合成』してみたんだが…これは『ウォーターサーバー』という名前に変わった。どんな魔法かはわからない。なぜかというとこれを誰かが覚えたとしてもすでにみんな『ウォーター』を覚えているので、さらに変化してしまうからだ。そしてこれは俺が覚えて『ウォーターフォール』に変化した。使ってみると上から水がザバーッと…まあ滝だなうん。そして『アースバレット』これは誰もいらないみたいでそのまま保留になった。
「こんなもんかな…」
ある程度鱗が集まったので全部リュックに詰めているといつの間にかレイノアールはいなくなっていた。最近のレイノアールは全く会話しないので何がしたいのか本当にわからないな。
軽くため息をつきつつ俺は重たくなったリュックを背負い1階層へ戻った。そこで外に出ようとパネルへ手を伸ばしたところで久しぶりにあの男達が現れた。どうやらこいつらも変えるところみたいで俺と目が合うと軽くにらんでくる。
「んだよ…俺達は帰るとこなんだ」
「帰る人が優先ってね」
そんなことを言いながら俺を突き飛ばしへらへらと笑いながらパネルを操作したら姿が消えた。
態度も悪いがマナーもホント悪い奴らだということがこれではっきりする。この出来事に俺は少しだけイラついた。
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