第157話 多くて大変
8/27 150話に少し文章を追加しました。
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なんというかいろんな意味で疲れる戦闘だった…どうにか倒すことができてほっとしているところだ。目の前にはちゃんと5つの宝箱が現れているし、さっさと回収して帰りたい。
「宝だ~」
「マントくれー!」
「「「……」」」
休憩していた2人はすっかり元気になり早速宝箱へと向かっていった。軽くあきれながらも俺も宝箱のほうへと近づいて行った。早速健太とミネが開ける箱を選びその蓋を開ける。
「…あれ?」
「んをっ」
箱を開けた2人が中を見たまま固まっている。それが気になったので自分のを選ぶ前にどうしたのかと近づいて見てみると、2人の開けた箱の中には装備が2種類とスクロールが2つ入っていたのだ。
「あーあれじゃないか? 6階層の分も一緒に入ってるとか」
「そういえば6階層は何も貰えなかったわね」
「まじか~…これは『鑑定』が楽しみだな!」
その様子を眺めつつ俺も箱を開けた。結局後でほしい物とかで入れ替えるから何開けても同じだしね。ちょっとした開ける楽しみってやつを味わうだけだ。
「じゃあ『鑑定』するから持ってきてくれ~」
全員宝箱を開け終えたのでみんなに声をかける。渡されたアイテムを俺は順番に『鑑定』していく。全部『鑑定』が終わるとその内容をみんなに伝えた。
まず装備だが、全部で10個このうちマントが3つも入っていやがった。1つは桃色でどうやらスライムを集めてしまうものらしい。今回の7階層で使うためのものだったのかもしれないな。残りの2つは茶色のマントでマンドラゴラを集めてしまうらしいが…植物を集めるとはどういうことなんだろうか…後は槍と杖、リボン、靴、鎧が3つだった。
槍は誰も使えないというか使わないので売ってしまうとして、杖は以前でた治癒の杖。リボンは火体制がついたアクセサリー。靴はちょっと防御力が上がるだけのもので、鎧が売っているものよりは防御力があるだけの重たい鎧だった。はっきり言っていらない。
次にスクロールだが…
・スキル《罠作成》
・スキル《罠発見》
・スキル《罠解除》
・
・
・
・
・
多少同じものや持っているものもあるがぼちぼちというところだろうか? というかそろそろ『ウォーター』は出すぎでいらない気もする。これを合成して火力あげて意味があるかもわからないんだが…まあ後で試してみるか。
そして新しい魔法とスキル、装備にみんなが獲物を狙うかのように視線を向けていた。
「分配だけど…」
「俺マント!!」
「私はね~」
「ちょっ順番に決めようよっ」
「もう、なんでも」
「だから俺マン…」
「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ」
相変わらず5人での分配はうるさくてなかなかまとまらなかった。
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