第143話 カラフルなスライム達

「あれってどうみても…」

「そうだな」

「色が、違う」

「強いのかな」

「何がきても倒すしかないんだぜっ」


 各自好き放題言っているが、見えている魔物はオレンジ色をしたスライムだった。初めてみる色だ、何をしてくるかわからない。


「ねえ、今なら近づけないし、矢を撃っちゃってもいいかな」

「そうね、安全、だし」

「ほいっ」


 ファーナさんが弓に矢を番えぷすっとスライムに攻撃をした。するとスライムは体を大きく伸ばしまるで橋を作るかのようにこちらに向かって体の形を変え始めた。


「うえええええ?!」

「な…なにあれっ」

「おいそれよりこっちにくるぞっ」


 どうやら距離もあってスライムの核を打ち抜けなかったようだ。


「ふぁ…『ファイアーボール』!」


 ミネが慌てて魔法を撃つとスライムの表面がまるで沸騰しているかのようにぶくぶくとあわ立ち始める。


「な…なになに~気持ちわるいんだけどっ!」


 ぶくぶくとあわ立っているスライムがゆっくりとこちらへ向かってくる。それは中々見た目がホラーだ。なんとなく直接触れるのを躊躇った俺は剣でスライム触れ、『融合』で『浮遊10』を付けてみた。いや生物も融合できるって前みたからさ、倒す対象なら別にやってしまってもいいかなーとね。そしたら軽く光ってスライムがぷかぷかと浮いた。アイテムと生物とかでも良いんだな…まあ人間とかには怖くて出来ないが…


 体が浮いたのを良いことにオレンジ色したスライムは変形していた姿を元に戻しゆっくりとこちらに向かい始めた。多分難しいことは考えていないんだろう、何で自分の体が浮くのかとか気にした様子は無い。そこをさらに剣で触れ『分離』で『浮遊10』を取り外すと、スライムはそのまま落とし穴の中へ落ちていった。中を覗くと壁を伝って上ってこようとしていてが、上がりきる前にその穴が閉じてしまい、スライムの姿が見えなくなる。


「…えーと先進もうか?」

「そうね」


 それから何度かオレンジ色のスライムに遭遇しながら曲がり角へついた。どうやらオレンジ色のスライムは魔法の影響をまともに受けるみたいで、魔法では倒すことが出来なかった。まあ動きを鈍らせて核をしとめる方法で地道に倒していったってことだ。


 角を曲がるとまたさっきと違うスライムがいた。ここからはミネの魔法で処理がされていないので、普通に倒していかないといけない。もう一度お願いしてもいいのだが、そう何度も撃てる魔法じゃないらしく、後半に使えるように残しておいたほうがいいという話になった。


 で…肝心のスライムなんだが、姿を見せたスライムは水色と青色を下スライムで、どうやら氷系の魔法と水系の魔法を使うタイプのようだ。たまに魔法が飛んでくる。ここからはさらに慎重に罠も探しつつ魔物の処理を進まなければならない。

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