第144話 カラフルなスライム達2
氷タイプのスライムは体も氷のように硬くて、殴りつけると簡単に割れてしまった。もちろん核は倒せてないので、その後に止めを刺す。
水タイプは少しだけ面倒で、殴りつけると分散して逃げられてしまうし、氷タイプのスライムの魔法で凍って氷タイプに変わったりした。さらに、地面の色と同化してしまいたまに姿を見失うこともあり、探すのに苦労する。放置して置くとどこからともなく襲ってくるので、ちゃんと処理してから進まないと危険なのだ。
そんなスライム達を処理しつつ次の角へたどり着くと、一応その先をチラリとだけ覗いて引き返すことにした。ここまで見つけた罠は最初の落とし穴だけで後は無いことが確認出来たので次に来るときはかなり楽だろう。だがスライムが面倒だった…特に水タイプが。そのせいで結構疲れも出てきていたので今日は帰ろうという話になったのだ。
「ん…いる」
「何色だ?」
「黄色、と赤」
先の通路には黄色と赤色のスライムがいるらしい。覗きこんでいるリノが確認した。
「赤…は1階層で見たのと同じかな?」
「多分…黄色は、雷とか、だと思う。麻痺、ありそう」
麻痺か…明日来る前にマーケットで用意しておいたほうがいいだろうか。でもみんな麻痺とかになったら誰も解除できんよな? これは多めに用意したほうがよさそうだ。
7階層でみんなと別れ、夜またいつものように鱗集めをする。昨日作った分はまだ誰にも使用していないままだが、防御力は上げていて損はない。なので今日もぼんやりと鱗集めに勤しむ。もちろんさっさと自分に使ってしまってもいいのだが、必要な人に遣ったほうがいいだろう。となるとリノとミネに次は使うのが良いかもしれないな。自分の分は一番最後だ。
しばらく鱗を集めある程度集まったところで『合成』をする。昨日の残りとあわせるとピラニークの鱗+10が3つ出来た。とりあえず今日はこれでいいだろう。
「こないな…」
今日はレイノアールがまだ来ていない。まあ毎日顔を出していたわけでもないので不思議でもないのだが、昨日突然いなくなってしまったので気になっているのだ。それにあの3人の男達もみかけなくなったからこっちは確実に背後に迫ってきているんだろう。何もなければいいのだが…こればかりは直接話でもしてみないとわからないんだろうな。
そんなことを考えつつ俺はダンジョンを後にした。もちろん忘れずにマーケットで薬を15本買っておいた。麻痺を解除するものがなかったので買ったのは万能薬で、1本5000リオンと少しだけお高いが、これがないことで命を落としたらしゃれにもならんからな。
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