第4話 恋と先輩
私が目を覚ますと、彼は椅子に座っていた。いま何時だろう?
「おはようございます、先輩。もう昼ですけどなんか食べに行きます?」
私そんなに寝てたんだ、ちょうどお腹も空いてきたし昼食にしようかな。
「待たせちゃったわね、ごめんなさい」
「いえいえ、先輩1人にするのは可哀想だったので」
彼は、私にそう言った。悪気があって言ったのではない。なのに、なのに・・・。
私には、かっこよく聞こえてしまう。
なんなのかしら、この胸の高まりは・・・。まともに、目を見て話せないわ。
「ま、まぁありがとう。早くご飯食べるわよ」
そしたら、彼は私のおでこにおでこをくっつけてきた。
はわわわ・・・・・。どうしよう、こんな近くに彼の顔が・・・。
何故かしら、顔が熱くなってきた。なんか、ボーッとしてき・・・・・。
それから、後の事はおぼえていない、でも、彼が必死に何かを言っていたのは聞こえた。
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「先輩っ!だいじょうぶですか?ダメだ、気を失っている、保健室に連れて行こう」
先輩をオンブして保健室に向かうと開いてなかった。こういう時に、いないんだよな
ここの先生って。
流石に、起きるまでオンブするのは大変なので、部室に戻るとした。
先輩を畳の上に寝かせ、また、起きるまで待つことにした。
先輩の寝顔見てると俺まで眠くなってきた、寝るか。
ふと、目を覚ますと先輩はもう、いなかった。
俺も寝ていたので起こすのも悪いと思い、紙を置いていってくれた。
『先に、帰ってしまってごめんなさい。私、家の用事があって帰らなければいけなかったの、そこは許して。今日の事は後日埋め合わせするわ。
その時は、遅刻しないでよね』
謝ってるのか、怒っているのかわからない内容だ。でも、そこが先輩らしい。
もう、日も沈みかかっているから帰るとしよう。柚が心配するしな。
この時の俺は知る由もなかった。我が妹が****だったなんて。
「あ〜あ、お兄ぃ遅いな。柚、待つの苦手なのしってるくせに・・・」
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