第3話 恋の悪戯

動物園から帰宅し、自分の部屋に行こうとした時、スマホからピロリンと音が鳴った。

確認してみると、舞からの連絡だった。

『今日は楽しかったよ、一人で寂しかったから誘ってくれて嬉しかった!

ありがとう!』

画面越しだが、彼女の表情はなんとなく伝わった。

柚が夜ご飯の準備をしている間に、俺はシャワー浴びた。風呂から上がり、スマホを見ると

一通のラインがきてた。先輩からだ。

そういえば、明日部活だったなぁ。遅刻しないようにしないと。


翌日、朝起きて時計を見ると完全に遅刻していた。急いで準備をし、一階に向かうと柚はいなかった。どこかに、出かけたのだろう。それよりも、早く学校に!


「一くん、遅すぎるわ!何をしているのかしら」

「寝坊してるんですよぉ〜、きっと。眠い・・・」

「すみませーーーーん!寝坊しました」

勢いよく戸を開けると、二人の女の子がいた、一人が我ら茶道部の部長、真島 美涼。

スタイルが良くこの高校では、1番に輝く人。

そして、ほぼ寝ているのが、同学年の霧原 萌華。

授業中もほぼ寝ているが、成績は1学年の中で3番目で有る。

「一くん、遅いわよ!昨日連絡したじゃない!」

「すみません」

「罰として、今日1日は私の言うことを聞いてもらうわ」

「はい」

って言う事で、一人で部室を掃除することなった。まじで、やらかしたなぁ・・・。

きずけば、霧原はいないし、先輩は寝てるし、大変だこれは・・・。

あっという間に1時間が経ち、掃除も終わったので先輩を起こそうとしたが、

なかなか起きてくれなかった。しかたなく、先輩が起きるまで待つことにした。


「ん・・はぁ、よく寝た」

「おはようございます、先輩。もう、昼ですけどなんか食べに行きます?」

「え、もうお昼なの・。ごめんなさい、待たせちゃった見たいね」

「いえいえ、先輩1人にしとくのは可哀想だったので」

そしたら、先輩は急に目をそらした。

「ま、まぁありがとう。は、早くご飯食べるわよ」

先輩の口調が早くなった。なんか、微妙に頰赤いし、熱でもあるのか?

「先輩、ちょっとおでこいいですか?」

自分のおでこと先輩のおでこを合わせてみると、そのおでこは微かに熱かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る