第26話 精霊契約 〈年齢〉

「えっと…どこまで話したかしら?」


「天族と悪魔が無差別に嫌ってるってとこまで聞いた。…やっぱり年寄りは違うな…」


「ちょっと!ロータス!誰が年寄りですって!?まだ私ピッチピチよ!」


確かに…エミリアって何歳なんだろ?エミリア精霊女王だから普通に数百歳は超えてそうだけど。精霊は絶対寿命長いし。


「で?結局エミリアは何歳なの?」


単刀直入に聞いちゃうのね。というかライムは心読めるでしょ。


「ライム!貴方!レディにそんなこと聞くなんて!」


「「レディ…?」」


「みんなしてなんなのよ!」


「エミリアは生きすぎてね…ふっ…何年…生きた…ははっ…かわかんな…あはっ…いらしいよ…まぁだいたい1000年は生きてるね…」


あぁ!もうエミリア拗ねてるし!最年長!(約1000歳)しっかりしてよ!なんかクゥンと鳴く犬みたいな顔してるなぁ…かわいい。

そういえば、私が住んでたアパートの大家さんの犬元気かな?黒色じゃないのにクロって名前だったなぁ…


「あははははっ!もう!みんなエミリアをからかいすぎないでください!」


「エミリア…ちょっと可哀想…」


ああああああああぁぁぁ!かわいいいぃぃぃぃぃぃぃい!

ローズ…天使のような白い肌にやわらかいピンクのもちもちしたほっぺたを膨らませて…

ノアも…エミリアの頭を撫でてる姿が…なでなでじゃなくてぽんぽんしてるところがもぅ…天使が2人舞い降りてきた!

っていうかノア(4歳)に慰められるエミリア(約1000歳)ってどうなのよ…?


「ありがとうノア…っていうことで説明の続きをするわね♪」


「…励ます必要…なかったかも…」


「この星には6つの大陸があります!それぞれの大陸に精霊王がいて…ここは光の大陸エスプレンドル!私が治める大陸ね!そして!この精霊の森の最深部、茜の滝を抜けたその先にある契約の間のさらに奥の扉が…天界への道になっています!」


「その契約の間っていうところで契約をするってことだよね。」


「ピンポーン大正解!っていうことで契約の間にしゅっぱーつ!」


エミリアの子供らしさもサバサバしたあの感じもどちらもエミリアが好かれるなんだなって思う。そういえば…元気かなぁ?私のたった1人の大事な親友は。

それよりも今は契約だ!

どんな精霊が私と契約してくれるのかなぁ?

久しぶりのドキドキを抱えながらみんなの後ろ姿をながめる。

まだ私が1番高いけどいつかは抜かされるんだろうな…


「ラベンダー!なにぼーっとしてるの!置いていくわよ!」


「うん!」




今、私はすごく幸せだ。

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