第4話 突然の訪問 <準備>

「ふぇ?」


寝起きだと言っても令嬢らしくない声を出してしまった。

ってそんなこと気にしている場合じゃなくって!王子様が…来るっ!


私の予知ではローズは会わせてもらえなくて庭に閉じ込められる。

王子様が2人いるのではないか?と問うが風邪で寝込んでいると誤魔化されてしまう。


そんなこと許すものですか!王子様の好感度を上げて守ってもらう約束まで取り付けてみせましょう!


そうと決まれば行動に移さなくちゃね。

ローズの魅力を最大限に引き出せるように頑張らないと。


ローズにはポニーテールがよく似合う。

よし!前世で妹の髪を弄ってた経験を活かしすぞ!


コンコン


「ラベンダーです。」


「お姉様!どうぞお入りください。」


「ローズ!大変よ。今日王子様が来るわ。このことを知っている理由は後で話すからとにかく時間がないの!」


「えっ!?……わっわかりました。」


それから2人で服を決めて髪の毛をくくった。

私は白のワンピースに紫のカーディガン。低めのツインテールに紫の紐のリボン。


ローズは黒のワンピースに赤のブランケット。高めのポニーテールに赤の紐のリボン。


統一感もあって仲が良く見える。


「ローズ。今日は私の部屋にいなさい。」


「でっでも…」


「いいから!」


これで彼女は庭に閉じ込められないだろう。万が一閉じ込められてもお父様の書斎から庭の鍵を貰ってきた盗んできたので大丈夫だろう。


何にせよ私には信頼できる侍女がいるのだから。


そろそろ王子様が来る時間だ。緊張してきた…。やばい…トイレ行きたい…


「ごめんなさい。お手洗いに行って参りますわ。」


マリアが当然だというようについてくる。

あれ?ローズ1人になっちゃったけれど鍵をかけてでたから大丈夫だろう。

ローズが自分から外に出ることはないだろうし。


私が戻った時、ローズの姿は部屋にはなかった。

きっとお父様は合鍵でも持っていたんだろう。

やってくれるじゃない……ローズを絶対助け出す。

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