さらざんまい

第1皿 つながりたいけど、偽りたい

 浅草の町をカッパたちが盛大に闊歩かっぽするアニメ「さらざんまい」がついに放送開始されました。アニメファンであればきっと名前だけでも耳にした事がある「少女革命ウテナ」や「廻るピンクドラム」でお馴染みの幾原邦彦監督の新作ということもあり、放送前から一体どんな奇想天外なストーリーになるのか盛り上がっていました。


 私自身ウテナは世代からズレており、ピングドラムやユリ熊嵐は当時アニメの知識が足りておらずそもそもチェックが出来ていませんでした。そのため今回は絶対にリアタイで見ようという強い意気込みで制作発表の頃から情報を逐一確認し、放送を楽しみにしていました。


 1話を見ただけではストーリーがどうなっているのかよく分からないのが本心です。でも今期のアニメ作品の中では、見ていて一番ワクワクしました。「理解できないけど面白い」こういう感情を持てるのはアニメを見る時に限らず、生きる上で非常に大切な事ではないでしょうか。ある日誤ってカッパ像を倒してしまうとカッパ王国第一王位継承者ケッピと遭遇し、一稀かずきとおい燕太えんたは「尻子玉」を抜かれてカッパにされ敵のゾンビを倒すミッションを課せられる。文面だけでは訳が分かりませんが、演出や音楽など様々な工夫が施され1分1秒飽きさせない作りになっています。


 1話では一稀、悠、燕太がAmazonならぬKappazonの箱をそれぞれ持っています。皆それぞれ箱の中身を隠したいのですが、カッパになった時に発動できる能力「さらざんまい」で身も心も繋がり一稀の箱の中身だけ2人に知られてしまいます。その中身は吾妻サラになるための女装グッズで、一稀は日々女装をして町中で写真を撮っていました。カッパゾンビを倒す際に一稀は「知られて困るような秘密を、持ってる奴が悪いんだあああ!」と叫んでいましたが、まさか数分後に自分にその言葉が返ってくるとは…少しカッコ悪い気がしてしまいます。


 とはいっても女装して写真を撮るのは「春河」という女の子?と繋がるためらしく、春河が何者なのか、そして一稀にとってどんな存在なのか今後の話でおそらく明かされていくのでしょう。悠の箱には何が入っているのかも非常に気になります。OP映像や公式サイトを見る限りでは久慈誓という悠の兄と繋がるためのものが入っていると予想できますが、見られたくないものとは一体どんなものなのでしょうか。


 アニメCパートでは交番に勤務する警官、新星玲央にいぼしれお阿久津真武あくつまぶがちょろっと登場しました。椅子に座る犯人に銃口を向けて何やら警官にあるまじき行動をしていたように見えたのですが、何をしていたのでしょうか。犯人が落としたスマホの画面にはゾンビが出現した時に現れるカワウソ?のマークが表示されていました。今後彼らがどのようにストーリーに関わっていくのか2話以降の放送が待ち遠しいです。


 劇中ではカワウソらしきマーク以外にも「ア」と書かれた丸いマークが至る所に映っています。このマークも意味があるのかどうか1話時点では判断できませんが、個人的には特に意味はなく浅草あさくさの「あ」から取っているのかなと考えています。気にしすぎるとあれもこれも伏線や意味があるように見えてキリがないですね。勿論、それだけ重厚なアニメであることの表れにもなります。


 第1話の感想はこの辺りで〆にします。ここまで読んで下さりありがとうございました。第2話の感想は来週以降書いて投稿します。


P.S. 間違ってもカッパにカエルと言ってはいけない。




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