キャロル&チューズデイ

#1 True Colors

 アニメ制作会社ボンズ20周年、そしてフライングドッグ10周年記念で制作された本作。監督は「カウボーイビバップ」、「スペース☆ダンディ」でおなじみの渡辺信一郎さんが務めており、17歳の少女達を大人過ぎず子供過ぎず等身大の姿で描いています。昨年には日本のみならず世界に向けてキャラクターのボーカルオーディションを行い、キャロル・チューズデイそれぞれのボーカルに素敵な海外のシンガー達が選ばれました。


 放送前から企画が大規模に展開しており、これはきっと大きな作品になるに違いないと思い4月からの放送を心待ちにしていました。


 1話は非常によくまとまったガールミーツガール回でした。将来ミュージシャンになることを目指しギターを担いで家出してきたお嬢様のチューズデイと、同じくミュージシャンを目指しバイトをしながら生活する施設育ちのキャロルの偶然の出会い。住む世界が異なっていた二人がこうして巡り合うのは、偶然だったとしても運命的な出会いのように感じます。キャロルとチューズデイそれぞれが自分の過去や夢に向き合い、セッションしながら一つの曲を作り上げていくその姿にはミュージシャンの片鱗へんりんが見え隠れしているように思えます。


本格的な歌唱は今回EDの「Hold Me Now」でしかしっかり聴くことができませんでしたが、透き通る歌声に明るくて可愛げのある17歳らしさがよく出ており今時というより一昔前のポップな洋楽に仕上がっていました。


 キャロチューは音楽が主題の作品ではあるのですが、他にもこだわりがいくつか見られます。キャロチューの舞台はなぜか地球ではなく火星になっており、所々に近未来要素が散りばめられています。例えば、1話だとチューズデイが荷物運びで自動操縦のキャリーケースを用いています。便利そうですがセキュリティ面があまりよろしくなく、移動中に泥棒にキャリーケースを盗まれていました。他にもキャロルが移動の際に自動運転搭載の一輪スケートボートに乗る、といったシーンが描かれており音楽面以外でも見て楽しむことが出来そうです。


 キャロル・チューズデイ以外にも、一癖も二癖もありそうなキャラクターたちが1話だけでも数人登場しました。特に3歳から子役として活躍し歌手に転身しようと画策する少女アンジェラは結構なドSのようで、CM撮影後にマネージャーをいじめるシーンが途中描かれています。おそらくライバル的な存在になるアンジェラがキャロルとチューズデイにどのように関わっていくのか今後が楽しみです。


 第1話の感想はこの辺りで〆にします。ここまで読んで下さりありがとうございました。第2話の感想は来週以降書いて投稿します。



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