第4話僕には後悔がある

気がつくとと目の前には大きな川が流れている

そこに何人か人が集まっている

何処だここ?

僕は死んだんじゃないのか?


「おい、あんた!乗りなよ」


舟に乗っている男が僕に声をかけてきた

言われるがまま僕は舟に乗る

にしてもこの舟ちっこいな

人一人運ぶのがやっとな領域だ


「なぁここは何処なんだ?」


僕は男に尋ねた


「ここはあんたたちの言葉で言えば死後の世界。そしてこの川は三途の川。聞いたことないかい?」


「三途の川…実在したのか」


「あぁ。そしてこれからあんたは閻魔様の裁判を受けてもらう。そこで天国か地獄かが決まる」


「なるほど」


天国か地獄か

僕はどちらの人間なのだろうか

いやそれより…


「なぁ…あんたには大切な人がいるか?」


男は驚いたような顔をしている

だが僕は構わず話を続ける


「僕には大切な人がいた。しかし僕は死ぬ間際に別の世界の大切な人が現れた。そしてその人に殺された。別の世界の大切な人は狂っていた。けど…それでも大切な人だった。僕は大切な人の力になれなかった」


「……。あんた変わり者だな。そんな後悔をしているやつははじめてだ」


後悔…か…

確かに後悔なのかもしれない

大切な人を救えなかった後悔

それが僕にはあった


「僕には後悔がある」

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僕には後悔がある 自由人 @a58zyare

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