第2話
修一が、気が付くと森の中に横になっていた周囲は結界で囲まれていて安全は確保されているようだ。いろいろな情報が頭の中を駆け巡り気分が悪い。
頭の中を駆け巡る情報におかげでスキルの使い方が分かってくる。
「俺はどうやら凄いスキルを手に入れたようだ。 とりあえずステータスを確認しよう。 ステータス」
修一がステータスと呟くとウインドウにステータスが表示された。
― - - - - - - - - - - -
種 族: ヒューマン
名 前: シュウイチ
年 齢: 15歳
性 別: 男
職 業: 未定
レ ベ ル: ――
H P: ∞
M P: ∞
腕 力: ∞
守 備: ∞
魔 力: ∞
魔 耐 性: ∞
物理耐性: ∞
身 体 力: ∞
精 神 力: ∞
魅 力: ∞
《固有スキル》
全知全能Lv10
加護
全知全能神の加護
― - - - - - - - - - - -
ステータスを見て唖然とした。全ての能力地が無限になっている。しかもスキルが全知全能になっている。すべてが思いのままになるようなスキルだ。しかも15歳と若返っている。
頭の中に駆け巡っている情報でもたいていのことは思い道理になる。だけど神様が言っていたようにこの能力を悪事に使うと天罰がおりるのだろう。
「これじゃああ、ステータスがおかしいよ。 いくらなんでも過保護だよ。 まあ、これで簡単に死ぬことはなくなったな」
次に修一が【
全知全能の知識では貨幣の単位は
石 貨・・・・・・・・・1
鉄 貨・・・・・・・・10
銅 貨・・・・・・・100
小銀貨;・・・・・1,000
銀 貨;・・・・10,000
金 貨:・・・100,000
白金貨・・1,000,000
となっている。
修一は早速革ベルトを腰に巻きミスリルの剣を腰に差した。
ステータスは簡単に他の人にばれたら大変だと思いステータスを偽装することにした。全知全能で知りえた15歳の平均より少し強いくらいのステータスにしておく。
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種 族: ヒューマン
名 前: シュウイチ
年 齢: 15歳
性 別: 男
職 業: 未定 (偽装)
レ ベ ル: ―― (20)
H P: ∞ (800)
M P: ∞ (600)
腕 力: ∞ (180)
守 備: ∞ (178)
魔 力: ∞ (100)
魔 耐 性: ∞ (150)
物理耐性: ∞ (160)
身 体 力: ∞ (189)
精 神 力: ∞ (110)
魅 力: ∞ (150)
《固有スキル》
全知全能Lv10 (剣術Lv3 風魔法Lv4)
加護
全知全能神の加護
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「神様も言っていたけど全知全能の神様の位って一番トップなんだよな。 全知全能神の加護はなかったことにしよう。 誰かにばれると面倒なことになりそうだからな。 しかし全知全能ってスキルはとんでもないな。 全てのスキルが使い放題なうえに神様の力の一部も使えるみたいだ。 本当にこんなスキルを俺が貰って大丈夫なんだろうか?」
修一はスキルやお金について考え込んだが貰った物はしかたがないと割り切ることにした。
それに自分の格好をみると茶色い革ズボンに白いシャツを着ていて胸には革でできた胸当てがある。足には革でできたすね宛が付けられている。どこから見ても駆け出しの冒険者のような格好だ。
「ハハハハ……。 この世界の人々の基準が知識でしか分からないからしょうがない。 はやく街にでも行ってみよう。 それにしても神様って過保護だよなぁ」
修一はスキル飛行で空に舞い上がり近くに街がないか見渡す。すると街は見つからなかったが森の端に道を見つけることができた。
修一は空を飛んで森を抜けて道にたどり着いた。そして道をどちらに向かって進むか決めるためにスキル全知全能の中の【マップ】を展開する。東西に伸びる道を西に進むと一番近い街スベリンに辿り着くことがわかった。
「とりあえず。 西にいくか」
少しでも早く街にたどり着きたかったので修一は道を西に進むことにした。
着の身着の儘あるいていると【マップ】に魔物の反応がでた。しばらくすると道のそばの森の中からゴブリンが短剣をかざして走り出てきた。
【マップ】には敵対している者や魔物は赤い○で表示されて動物は黄色い○で表示される。味方は青い○で表示され敵対しないものは白い○で表示される。○の大きさで相手の強さが分かる。そして○のそばには種族や魔物の種類が表示される。
修一は鑑定でゴブリンのステータスを確かめてみた。
種 族: ゴブリン
名 前:
性 別: オス
レ ベ ル: 7
H P: 60
M P: 0
腕 力: 49
守 備: 58
魔 力: 0
魔 耐 性: 0
物理耐性: 30
身 体 力: 49
精 神 力: 32
スキル
棍棒術Lv1
スキルが棍棒術しかないのに短剣を持っているということはどこかで拾ったか冒険者を襲って奪ったのだろう。
「グギャアア。 グギャア」
「グギャギャギャギャギャ」
ゴブリンは修一を見るなり威嚇し始めた。そして短剣をかかげて走ってくる。のこりの一匹は棍棒を振り回している。どうやら友好的な雰囲気ではない。
なにもせずに大人しくやられようとは思わない。折角、新たな命を得て生き返ったのに死ぬという選択肢はない。それに神様から貰った体はハイスペックだ。ゴブリンの動きもスローモーションのように見える。
ステータス的にも修一はゴブリンに負けるなんて思ってもいない。ゴブリンから殺気を向けられても恐ろしささえ感じない。
修一は腰に差しているミスリルの剣を抜いてゴブリンが来るのを待つ。二匹のゴブリンが一斉に襲い掛かって来るが襲い掛かって来る僅かな時間差を素早い動きで潜り抜けすれ違いざまに剣を振るう。
短剣を持っているゴブリンの首がはじけ飛ぶ。棍棒を持っているゴブリンは驚き顔を歪める。
修一は直ぐに振り返りゴブリンとの間合いを詰めてゴブリンを袈裟斬りにする。右肩から左の脇腹にかけてゴブリンは真っ二つになる。
結局、ゴブリンを殺しても嫌悪感や罪悪感などを感じ精神がおかしくなるはなかった。ステータスの精神力が無限なのが関係しているかもしれない。
全知全能の鑑定でゴブリンの素材として利用できるものはないか探す。ゴブリンは魔石以外に使えそうな素材は無いようだ。修一はゴブリンの胸を剣で切り裂き魔石を取り出す。
魔物から取れる魔石は魔道具の燃料になるため冒険者ギルドで買い取りされている。修一のスキル全知全能がそう教えてくれた。
修一は全知全能からの知識から冒険者ギルドと商人ギルドに登録しようと考えていた。今回得た魔石は冒険者ギルドに登録するときに換金しようと考えている。
修一はゴブリンが持っていた錆びた短剣を拾い時空魔法の『リバース』をかけて時間を巻き戻し新しくして【
「これで短剣も武器屋で売れるだろう」
それから、ゴブリンの返り血と剣についた血を生活魔法の『クリーン』できれいにする。そして剣を鞘に収める。
「これは凄い。 魔法で綺麗になった。 魔法の無い地球から来たから魔法の凄さがわかるな」
この世界に転移させてくれた神様に感謝しつつ西へと歩き出す。するとしばらくしてまたゴブリンに出くわした。
修一は剣を抜きゴブリンに自分から襲い掛かる。あっと言う間にゴブリンを退治することができた。ゴブリンから魔石を抜き【
ゴブリンと対峙するときに体の重さは殆ど感じなかった。動きも軽やかだった。神様から貰った体のハイスペックさを改めて感じた。それに剣も自分の体の一部のように感じられる。全知全能というスキルの凄さを思い知った。
結局、街道を歩いている間にゴブリン7匹とスライム4匹にフォレストウルフ5匹をしとめた。ゴブリンとスライムは魔石のみを剥ぎ取りフォレストウルフは毛皮と肉も食用になると知識で知っているために丸ごと【
街道をスベリンに進んでいくと同じ方向に走る馬車を見かけた。御者をしている者の顔を見ると西洋風の容姿をしていた。修一は自分の顔を確認していないことに気付きスキル【クリエイト】で手鏡を作り出して自分の顔を映し出した。
そこには髪の毛は銀色で緑色の瞳をした少年が映っていた。少年の顔は整っていて10いれば10が振り返るような中世的な容姿をしていた。
修一は自分で自分の顔を見るのが恥かしくなって手鏡を消し去る。魔力を利用して【クリエイト】で作り出したものは注いだ魔力が切れると消えてなくなってしまう。
「神様。 やりすぎだよ」
修一はため息をつき西に向かい歩き出した。
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