第644話 第一村人発見

 ソフィーリアとの熾烈な?バトルを終えたケビンは、冒険の続きをするべくそろそろ帰ろうかなという気持ちになると、それをソフィーリアに伝えた。


 すると、その要望を聞いたソフィーリアは、ケビンとの逢瀬で大変満足のいく結果が得られたようであり、ニコニコとしながらその要望を叶えるのだった。


 そして、サクッと転移したソフィーリアによってケビンが【携帯ハウス】に戻ってくると、ソファでくつろいでいたティナたちから言葉をかけられる。


「あっ、おかえりケビン君」

「おかえり」

「ソフィさんはツヤツヤだねー」

「ケビンはお疲れね」


 その言葉を受けながらもソファに近づいてくるケビンを、サラが自身の膝をポンポンと叩くことによってそこへ誘う。


 そして、誘蛾灯に誘われるかのごとくケビンはフラフラとそこへ近づいていき、サラの膝枕を堪能し始めるのだった。


「ソフィさんも座って。みんなでお茶を楽しみましょう?」


 サラがそのように言うとソフィーリアがソファに座り、必然的に家事をこなせるクリスがソフィーリアのお茶を用意する。ティナとニーナは端から戦力外通告だ。


 無論、2人ともお茶くらいは淹れることができるが、長年の料理下手からくる手伝わせないという周りの空気が、いつしか2人の思考に座して待つという習慣を植え付けてしまっていたのだった。それゆえに、2人は動こうとする気配すら見せない。


 ちなみにクリスがケビンの分のお茶を用意しないのは、サラが口移しでもするだろうという判断だからだ。サラがケビンを甘やかしている時は大抵そうなることが多々あるので、今回もそれに倣ったという形となる。


「ケビン、ソフィさんとどんなことをしてきたの?」


 ケビンの髪を撫でつつそう問いかけるサラだったが、ケビンはほとんどが負け戦だったので口を噤んでいた。


「お母さんに言えないこと?」


 続くサラの言葉でケビンの意思は揺らぎ始めるが、「負けました」なんて口が裂けても言えない。だがしかし、ここにいる当事者は何もケビンだけではない。ケビンが話すかどうかを悩んでいた時に、もう1人の当事者であるソフィーリアが口を開いたのだ。


「ケビンの前世の時の子供姿でイチャついていたんです。その時のケビンは催眠によって当時の子供の頃の記憶しかありませんでしたから、とても可愛らしかったですよ」


「んなっ!?」


「まあまあ。お母さんも会ってみたいわ」


「レアケビン君!?」

「垂涎もの」

「レアショタ!?」


「それで、その子を可愛がったあとにネタバラシで催眠を解いて、ケビンの中身を元に戻したあとは勝負をしましたね。体はそのままだから、私が勝ちましたけど」


「あらあら、ケビンは負けちゃったのね」


「ぐぬぬ……」


 あっさりとソフィーリアによって敗北を暴露されたケビンは、不貞腐れてしまい反対方向に寝返りを打つと顔を隠してしまう。


「負けてないし……最後は勝ったし……」


 負けず嫌いなケビンがこぼした呟きを耳にしたサラが、慈愛に満ちた表情でケビンの頭を撫でた。


「ふふ……最後は勝ったのね、偉いわ」


 それから幾ばくかの時間が過ぎていき、ティータイムを楽しんだソフィーリアが仕事に戻ると、ケビンがテンションダウンの影響で「今日は冒険をしたくない」という発言をしたので、この日はみんなでのんびりとした時間を過ごすのであった。


 その翌日、散々夜に羽目を外してすっかり元気になったケビンは、ソフィーリアに弄ばれた出来事を記憶の片隅に追いやったら、気持ちを新たに冒険の再開を宣言する。


「今日は昨日進めなかった分を取り戻そうか」


 それに対して意見を述べたのはティナだ。


「それなら北と南の往復じゃなくて、西に進む?」


「……そうだな。虱潰しに旅を続けるのも飽きてきたし、ティナの意見を採用しよう」


 こうして針路を西に定めたケビンは【携帯ハウス】を仕舞うと、徒歩にて西へと歩いていく。


「あれ……? ケビン君セロたちは?」


 ティナが今までのようにバイコーンで移動すると思っていたからか、ケビンが歩いて移動しているさまに困惑してしまい、その疑問に答えるケビンはバツの悪そうな顔つきでボソリと呟く。


「……貸しちゃった……」


「貸したの?」


 ティナがオウム返しのようにして問い返すと、ケビンはバイコーンのセロたちを貸した経緯を話し始める。そして、それを聞いたティナは仕方がないとばかりに、楽ちん移動手段を諦めてしまうのだった。


「たまにはティナも歩かないとねー」


「ちょっとクリス、どういうことよ?!」


「駄肉」


「ちょ、ニーナ! 駄肉って何よ、駄肉って!」


「無駄な肉」


「わかりやすく言えって意味じゃないわよ! 私のどこが駄肉なのよ?!」


「胸? 太もも?」


「胸はこれでいいのよ、これで! 太ももだって太くないわよ!」


「ぷにぷに」


「ぷ……ぷにぷにっ――!?」


 ぎゃーぎゃーと騒ぎ立てるティナたちをよそにケビンはスタスタと歩いていき、そのケビンの腕を絡めとるサラは後ろからついてくるティナたちによって微笑みをこぼしていた。


 そして、事の発端であるクリスはさっさと我関せずに至ると、ケビンの空いているもう片方の腕に絡みつき、ケビンと楽しそうにお喋りをしている。


 ケビンとしては、あまり騒ぎ立てると魔物を引き寄せてしまうので勘弁して欲しいところなのだが、来たら来たでサクッと倒してしまえばいいかという結論に達してしまうと、とりたててティナたちを静かにさせるようなことはしなかった。


 それから適度に魔物と交戦しつつ昼休憩を挟みながら歩いていたケビン一行は、夕刻になると久しぶりに見た集落のひとつに行きあたる。


「……村?」


「村だね」

「村」

「村って言うのかなー?」

「集落でいいんじゃないかしら?」


 人族社会からすれば村と言うには人の気配があまりせず、集落と言うには思いのほか住居等が建っているので、ケビンたちは判断しかねていた。言うなれば村の規模でありながら過疎化が進んで、村の体を成していないというのが当てはまりそうな感じではある。


「とりあえず、行ってみるか……」


 さすがに村や町などを全て迂回しては面白みの欠片もないというケビンの価値観からか、多少のいざこざが起ころうとも立ち寄ってみるべきという考えがあり、今回は久しぶりの人の住む場所ということで村に近づくことにしたようだ。


 それに、いざとなれば“俺がルール”という理不尽極まりない解決方法を取ればいいという考えもあり、どのような現地人がいるのか好奇心を抑えきれないこともある。


 そして、堂々と村内に侵入するケビンと、それに続いていくサラたち。だが、すぐに第一村人発見とはいかず、辺りをキョロキョロとしながら散策していく。


「寂れてる……」


 閑散としている中でケビンの感想が口からこぼれてしまうが、嫁たちも同じ気持ちなのか頷く反応が見受けられる。


 そして、村の中心であろう場所の井戸までやってくると、ケビンはおもむろに足元に落ちていた小石を井戸の中に落とした。


 すると、ぽちゃんという音がしばらくした後に聞こえてきて、ケビンはこの井戸が枯れ井戸ではないことを確認したら自身の予想を口にした。


「井戸のせいで寂れたってわけでもなさそうだ」


 そのようなことを口にしていたケビンに対して、クリスが注意を促すように言葉を発した。


「誰かが近づいてくるよ」


「ああ、わかってる」


 すると、井戸よりも先。まだ散策していない村の奥から、魔人族と思しき老人が姿を現した。


「井戸に石を投げ込むなど、儂に石入りの水でも飲まそうとしているのか?」


 杖をつきながら歩いてくる老人は、いかにも村長ですと言わんばかりの風貌である。


「井戸の底に沈んだ小石をすくえるというのなら、好きなだけやってみるといい」


 そう言ってのけるケビンの話題にも出た目の前の井戸は、滑車つきであることから鑑みて、水をすくうには桶をまず落としてからロープを引き、中に落ちた水入り桶を回収するタイプであることが伺える。


 それゆえに小石を桶で拾う作業なんて、とてもじゃないがやれたものではない。絶対に不可能ということはないだろうが、底が暗くて何も見えない状態なのだ。


 更には、どこに小石があるのかさえわからない上に、ロープを上手く使いながら桶を移動させる必要も出てくる。そして、井戸の底から小石を見つけるには、ロープ越しに伝わってくる微細な感触だけを頼りにしなければならない。


 結論を言えば、小石を桶で拾うのが難し過ぎて、難易度が天井知らずの爆上がりであるということがわかる。逆にできるものならやってみろというのが、ケビンの行きついた答えでもあるのだ。


「……口の減らんガキめ」


 素直に謝りもせず挑発するように言ってきたケビンに対して、老人は負け惜しみを口にすることしかできなかった。


「それはそうと、ここは廃村間近なのか? あまり人の気配がないようだが」


「それを答える前に質問させてもらう。ここへは何をしに来た? 人族がここまで来るなんざ、到底ありえない」


 その問いかけに対してケビンが答えたのは、旅の途中に立ち寄っただけというものだ。それを聞いた老人は、魔大陸を人族が旅することなどありえないと思い至るが、ケビンの言葉を信じるとするのならば、現にそれを成している人族が目の前にいるということになる。


「ここに来るまでに魔王様と会わなかったのか?」


 よもや、ケビンが魔王を倒しながら旅をしていることなど露ほども知らない老人は、単に類まれなる幸運に恵まれてこの地まで辿りついたのだと予想する。だが、ケビンから聞かされるのは、当然のごとく魔王に会ったという返答である。


 それを聞いた老人は、いったいどうやって魔王から逃げおおせたのか疑問が後を絶たない。それゆえに、ケビンに対して次のように言ってしまうが、それは見当はずれの間違いであった。


「よほど逃げ足に自信があるようだ。弱者ほど強者の気配に敏感だからな。気配を察知するのに、類まれなる才を持っているのだろう」


「逃げる? 逃げる必要なんかないだろ。魔王は見つけ次第殺してきたぞ。一部、見逃した魔王もいるがな」


 そのように答えるケビンの言葉は、老人にとってとてもじゃないが信じられるものではない。それを鵜呑みにするほど魔王の称号は安くないし、目の前の人族が強そうにも見えないことが原因だ。老人に限らず誰の目にもケビンが強そうに見えないのは、日頃から愛用している村人服装の為せる技であろう。


「疑うなら聞いてみたらどうだ? 見逃した中には、イエッティと名乗った魔王がいたぞ。確か……つがいは、ユキミだったかな」


「なっ――!?」


 この老人とて馬鹿ではない。長年この地に住んでいれば、それだけで領地持ちの魔王の名くらいは耳にする。そして、その耳にしたことのある魔王の名の中には、確かにイエッティという名の者がいることを記憶していた。


「おまえ……勇者かっ!?」


 目の前の人族が服装はどうであれ勇者であるのならば、今までの言葉も納得がいくというもの。老人は今代の勇者である人族が、この地に至るまでの強大な力を持っている可能性に行きつくと戦慄してしまう。


「勇者じゃない。ただの冒険者だ」


 だが、相変わらず周りから何を言われようとも、“ただの”冒険者を語るケビン。魔大陸で旅をしながら魔王を倒している時点で、既に“ただの”とは言えないくらいの非常識さが滲み出ているというのに。


 それからのケビンは情報収集をするため、老人に色々と質問を繰り返していく。その結果でわかったのは、魔王が領地の奪い合いをしていて、それが原因で村人たちがほとんどいないということだった。


「村人たちは避難したのか?」


「避難した者もいれば、兵に志願した者もいる」


「爺さんは避難しないのか?」


「避難して何になる? どうせ老い先短い命だ。生まれ育ち慣れ親しんでいるこの村にいる方がよほどいい。それに妻もおるしの」


 その後もケビンは他にも色々と情報を聞き出したあと、その対価として老人に食料をたんまりと差し出した。


 ただし、その行為によって老人は、ありえない程の量を出したケビンのことを【無限収納】の使い手であり、勇者であることに間違いはないだろうと勘違いしてしまうのだった。


「残っている村人たちと分けてくれ」


 ケビンとしては【無限収納】に死蔵している討伐した魔物の肉なので、どれだけ差し出そうとも懐事情は痛くも痒くもない。むしろ、死蔵した肉の在庫処分ができるので、逆にありがたいとさえ思っている。


 だが、大量の食料を出された老人はそうもいかない。


「こ、こんな量をいっぺんに食えるかっ! 他の者に分け与えたとしても、余り過ぎて腐ってしまうだろうが!」


「それもそうか……」


 老人のご尤もな意見に納得してしまったケビンは、追加で時間停止機能付きのマジックポーチを差し出し、またもやそのことで老人を驚かせてしまう。


 そして、色々と情報を手に入れたケビンは村の敷地の一部を借りる旨を老人に伝えると、そこに【携帯ハウス】を設置することによって、老人はとうとう腰を抜かしてしまった。


「い……家だと……!?」


 すると、あわあわとしている老人をよそに、ケビンは腰の治療をして強制的に立てるようにしてしまうと、家の中から様子を伺っていた村人たちへ食料を配布するよう促した。


 それを受けた老人は、何がどうなっているのかケビンに問い詰めたいながらも、渋々だがまだ残っている村人たちが優先なのか、食料の入ったマジックポーチを片手に、在宅者の家へ訪問しに向かうのだった。


 そして、最初の一軒目に入った老人を見届けたケビンは【携帯ハウス】の中に嫁たちと入り、この日は過疎化した村で一晩過ごすのであった。



◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 ケビンたちが【携帯ハウス】の中でくつろいでいる頃、老人宅に村人たちが集まって秘密の会合を開いていた。


「村長、あいつらは大丈夫なのか? 勇者なんだろ?」


 この場に集まっている他の者たちを代表して男が不安を口にすると、村長は対応した者としての率直な感想を述べていく。


「昔話に伝え聞く勇者とは違う印象を受けた。それに、たとえ大丈夫じゃないにしろ、儂たちには何もできんだろ。何しろ、相手は魔王と戦うような奴だぞ?」


「それは……そうだが……」


「今や村に残るのは、老い先短い者たちや傷を負っているような者たちだけだ。若者は一旗揚げるために戦地に向かうか、別の村に移り住んだ。たとえあの勇者がこの村を滅ぼそうとて、儂らの血が途絶えることにはならん」


 そこで、別の者が意見を上げる。


「寝ているところを殺してしまえば――」


「ならん!」


 村長が一際大きな声を上げたことにより、発言をした男が言い終える前にビクッと反応してしまい、辺りは静寂に包まれる。


「たとえ勇者を運良く殺せたとしよう。だが、他に4人もいるのだぞ?」


「だけど、あいつらは女だろ!」


「ただの女が、こんな奥地までやって来られると思っているのか? 仮にも勇者に同行している者たちだ。装備品からみて前衛が2人に、弓使いが1人、最後は魔術師だ。バランスの取れた良いパーティーとも言える」


「だが、寝込みならバラバラだ! 連携も何もねぇ!」


 この男は知らない。ケビンたちがバラバラに寝ることはなく、ひとつのベッドで仲良く眠ることを。更に言うなれば、朝までコースを満喫しており、下手をすれば起きている真っ最中であるかもしれない。


 いや、起きているだけならまだいい。もしかしたら、ナニの真っ最中である可能性が高い。むしろ、十中八九そうだと言える確信がある。


 よって、寝ている間に暗殺などという意見は、計画を立てている時点で失敗することが確定しているのだ。そもそもが、ケビンの許可した者以外が【携帯ハウス】に入れないという制限があるので、端から彼らにはどうしようもないのだった。それを知らずに暗殺計画を持ちかけるなど、事情を知っている者からすれば滑稽に見えてならない。


 ともあれ、村長である老人が頑なに反対するため、暗殺計画は実行に移されることなく頓挫する。


 すると、今度は別の男がもうひとつ気がかりなことを口にした。


「そのマジックポーチは本当に時間が経過しないのか?」


 その疑問に答えるのは村長である。


「儂も信じきれなくて実験をしてみた。淹れたばかりのお茶を中に収納して1時間後に取り出した時、お茶はまだ熱いままだった。間違いなくこれは時間経過が起こらないマジックポーチだ」


 それを聞いた面々は驚きの顔を見せる。それは村長が言ったこともそうだし、そのような高価な代物を何の対価もなく渡してしまったケビンの心境が理解できないからだ。


「まあ、口で言ったところで信じられるものではない。だから、今から同じことをしてみよう」


 そう言った村長は妻に新しくお茶を淹れてもらうと、全員の前でマジックポーチに仕舞い込む。


 その後は、このマジックポーチの扱いをどうするかという話し合いが行われ、本当に時間が経過しないものであるのならば、その価値は計り知れないものであるという結論に達する。


 そして、ほどよく時間が経過したところで村長がお茶を取り出すと、そこには今しがた淹れたばかりと言われても信じてしまうような、見事に湯気を上げているお茶が存在していた。


「こ、これを売ったらいくらになるんだ……?」


 やはりと言うかなんと言うか、すぐさまお金に替えた場合の話をしてしまうのは、人の性と言うものであろう。


 その後は、マジックポーチを売る派と売らない派で意見が対立してしまうが、村長の現実を見た意見によって売る派が少しずつ売らない派へと傾いていく。


「仮にこれを売ったとしよう。すると、どうなるか? もちろん、その時に大量のお金が手に入るだろうが、瞬く間に噂が広がり儂たちの命を狙う者が現れるだろう」


 その言葉に対して、元々反対意見であった売らない派は同意するかのようにして頷いてみせる。


「それに、売る時は中身の食料を全て出さなければならない。つまり、日が経つにつれ備蓄が腐って無くなるということだ。せっかくタダで手に入れた腐る心配のない食料。それを腐らせるのはもったいないと思わないか? その分、お前たちが毎日しっかりと狩りをして、今後の食料を代わりに手に入れるのならば文句もないが……」


 そう言って村長が売る派に視線を向けると、売る派の者たちは自信が無いのか、「任せろ!」という言葉が口から出てこない。


「命を脅かす危険のある一時的に得られる大量のお金と、そのうち腐って失う備蓄。反対に、お金は得られないが腐る心配のない大量の備蓄。賢いお前たちなら、どちらが儂たちの今後の未来にとって良いかわかるだろう?」


 そこまで村長から言われてしまうと、売る派の者たちは何も言えなくなってしまう。さすがに自分の命を天秤にかけてまで、大量のお金を得たいとは思っていなかったようだ。


「一番良いのはこのまま何もすることなく、さっさと明日には立ち去ってもらうことだ」


 こうして老人が結論を述べたところで、秘密の会合はお開きとなり、ケビンたちは何も知らないまま【携帯ハウス】で過ごすことができたのであった。

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